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【芸術蒐集癖 Vol.3】畑山 太志/空を背にして火の透間から目が覗く

売り込む力

先日、とあるグループ展覧会を見に行ったときに作家と思しきメンバーでこんな会話をしていました。

「日本の作家って、引っ込み思案だよね。もっと自分のこと売り込まないのかな?」

と。まあ、そんな話ししているならこんなにたくさん人いるから作品の説明の一つでもしたらいいのにと思ったのはいい事として、確かにそう思います。接客して、ガンガン売り込みしろとまでは言いませんが、作品の前に立っているなら何らかの興味は持ってくれているわけですからね。

「ジャケ買い」ならぬ「キャラ買い」

解説はいいから作品を見て感じてくれ!というのも一理あります。(それで程度分かるなら、その程度?笑)確かに一目惚れしてしまう作品がないわけでもありませんが、正直少ないです。惹かれながらも迷っているときに、情報が付加されると背中を押されることは間違いありません。

そんな作品中心の「ジャケ買い」と合わせて、ときどきするのが作家の「キャラ買い」です。作品が魅力的なのは大前提ですが、作った本人も含めていいなと思って求めることもあります。作家本人と話してそう思うこともありますが、ギャラリストが間に入って作家の人柄を伝えてくれることで気になることもあります。(その場合はなるべく後日でも作家本人と話すようにしています。まだ会えてない作家もたくさんいますが。。。笑)

不思議なオーラ

本作品の畑山さんとは、3331 ART FAIRで初めてお会いしました。はじめはギャラリストの方と話していました。 途中から戻ってきて話していたら、何とも不思議なオーラを感じて「面白いなぁ〜」と感じて購入決定。(何でこんなにタイトルが長いの?という会話だったと思います。笑)

作品名:空を背にして火の透間から目が覗く(畑山 太志)

後日開催された個展で、今度は極端にタイトルが短くて「どうして?」という会話がまた面白くて、こちらも購入!笑(巻末で紹介)

当初は経歴はあまり気せずに購入していたのですが、最近はどういう活動したり、受賞歴があるのかを事前にチェックするようになりました。畑山さんも後日見たらZOZO 前澤さんが運営している「現代芸術振興財団」の芸術系の学生を対象にしたアートコンペ「CAF賞」の第1回(2014年)で優秀賞と名和晃平賞を受賞されていたり、今後が楽しみな作家の一人ですね。

作品自体はアクリル絵の具を油絵みたいにコテで重ねていくような技法で具象のようにも見える抽象感のバランスが気に入りました。

先ほど、個展で購入したほうはホワイトホールに吸い込まれそうな雰囲気ありませんか?当面はこのようはテイストなのかもしれませんが、若いのでどんな新しい挑戦をされるのかも楽しみです。

**炎孔 **#1

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