見出し画像

医療の進歩

術後1週間経ちました。

入院する3泊4日という期間中、私は割と検査やなんやで忙しいのかなと思っていたのです。よく考えれば、初期とはいえ、乳房温存術で傷が比較的小さいとはいえ、全身麻酔の手術を舐めすぎです。

3泊4日というのは「手術の回復を待ち、合併症の有無を判断する最短期間」です。なんせ、入院の翌日に手術、手術の翌々日に退院です。

手術の翌日の朝に点滴も尿道の管も謎のマッサージ機も外されます。スッキリして走り回りたいくらいなのですが、看護師さんに「最初にトイレに行くときはナースコールで呼んでください」と言われるのです。ちゃんと歩けるか、看護師に確認されてしまいます。そんな状態から翌日退院って、考えるとちょっと凄いのです。

以前書いた通り、むしろ手術当日から速攻元気だった私は、もりもりと病院食を平らげ、持ち込んだノートパソコンでドラマの見逃し配信を鑑賞し、もちろんnoteも書き、のんびり過ごしました。周りには抗がん剤治療を経て手術に入った人もたくさん居て、ざっくり見渡した中では、確実に私が一番軽度だったと思います。


手術の傷ですが、私は古めの人なので、手術の傷はガーゼでゴテゴテ、テープペタペタになるイメージがいまだにあったのです。最近では湿潤療法が基本で、消毒もガーゼ交換もしないというのは小耳に挟んでいましたが、その湿潤療法のシンプルさに驚愕だったのです。

「傷口は医療用ボンドで止めて塞いでしまうので、抜糸の必要はありません」

そう言われるのですが、その傷口は確かに「木工用ボンドが乾いたやつ」みたいなのが傷口を覆うように塗られ、その上から、医療用のテープなんでしょうけど、見た感じ「白い養生テープ」が細切れに貼られているのです。

それだけです。手術直後も、それを専用のベルトでぎゅっと押さえつけているだけです。ベルトを外したら、そのまま退院です。

ボンドはしなやかで、動くのにほとんど邪魔になりません。突っ張る感じもそれほどありませんし見た目にも響きません。おまけに、そこまで痛くもありません。湿潤療法が痛みも素早く取ってしまうのは、キズパワー云々のような防水フィルムを使った時に誰しも経験していることだと思いますが、大きな傷でもそれは有効で、手術当日の夜くらいで既に傷の痛みはかなり薄れていました。

全身麻酔で敏感な部分をがっつり抉り取っているはずなのに、それでも入院が3泊4日なのは、こういう技術が確立されたからなんだなあと感心するのです。医療の進歩が凄い。単純に驚きです。


そんなわけで現在、実に無駄に元気です。退院の日も普通にひとりでバスに乗って帰ってきましたし、その翌日から仕事もしていますし、1週間経つと、普通に動いてもそこまでの痛みもありません。湯船にだって浸かれます。病院からリハビリ体操の紙をもらったのですが、現時点で完璧リハビリOKです。

ボンドとテープはまだ貼り付いています。2週間くらいを目処に、自然に取れるのを待てばいいようです。そしてその頃に、病理検査の結果が出てきます。切っちゃいましたが、治療は続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?