出雲一人旅④石見神楽鑑賞レポ
石見神楽。主に日本神話を題材として、豊作や豊漁を願い神々に捧げる神舞だそうだ。
日本遺産に指定された伝統芸能ということで、少し緊張しながら着席。
演目は「恵比寿」と「大蛇」の2本仕立てであった。
まずは恵比寿。
くるりくるりと扇子を滑らかに動かしながらの舞。
サプライズもあった。
恵比寿が鯛を釣ろうと奮闘するパート。竿のしなり、糸の張りから本気度がわかる。
無事鯛を釣り、ひとしきり喜びの舞を舞ったところで恵比寿は終幕。
続いての演目は大蛇、素戔嗚尊による八岐大蛇大蛇である。
想像以上に髭面のスサノオが出てきた。
おじいさんとおばあさんの足取りがちゃんとよぼよぼしていた。とても重そうに酒を運んでいてよかった。
この大蛇、目が赤く発光し、煙と共に登場するなど演出も凄かった。
この写真では味わいながら飲んでいるが、飲酒パートの終盤では桶を逆さにして酒を一滴残らず飲み尽くそうとしていて笑った。
スサノオが大蛇に巻き付かれている。
大蛇もおじいさんを人質にとったり、スサノオに巻き付いたり、あらゆる手を使って抵抗していた。
大蛇の激しい抵抗を受けながら、一匹一匹討ち取ってゆく。
すべて討ち取ったところで、大団円。
〜〜〜〜〜〜〜〜
いやあ、面白かった。
演者があまりにも本気の動きをするから、いつの間にやら子供に戻ったようなキラキラした気持ちで楽しんでしまった。
そうか。そもそも神楽というのは、神に捧げるという体はあるものの、民衆に神話を伝えるために面白おかしくきらびやかに作り上げられたお祭りの芸能だ。
発祥の頃はきっと金曜ロードショーくらいの気軽さで楽しまれていたのではないだろうか。
伝統芸能だからとなんとなく敷居を上げていたのはもったいなかったな、と思う。
それにしても面白かった。
機会があればまた観に行きたい。
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