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【ピアノ日記】変奏曲の利用法(?)とモーツァルトへの思い入れ

10月上旬、紀尾井ホールにピアニスト三浦謙司さんのリサイタルを聞きに行った。バラエティに富んだプログラムで、緻密さとダイナミックさ、色んな魅力を味わえて大満足、やっぱりピアノはいいなと思い、じ~んとしながら帰りました。
最近私は、プロもしくはピアノの先生という立場の方の演奏でも、「え? え?! えぇえ~?!?!」な感じの演奏を聞く機会がたまにあり(まあお客さんもほぼ内輪のようである)、プロと言っても色々だなと思った次第なのだが、紀尾井ホールを、知り合い以外の観客で埋められるようなピアニストの方はやはりさすがである(当たり前か、笑)。やっぱプロはこうでなくっちゃな…。

その時のプログラムに、モーツァルトのキラキラ星変奏曲が入っていた。子供の頃大好きだった曲で、懐かしいな~。

リサイタルで久しぶりにちゃんと聞いて、ハタと思った。この変奏曲、ピアノ演奏に必要な基礎がまんべんなく詰め込まれている…! と。
スケール、アルペジオ、トリル、左手の練習、レガート、三連符、スタッカートなどなど。曲想も可愛らしいもの、元気なもの、短調、ノスタルジック、最後は壮麗に終了と様々で、表現の練習にもなる。
変奏曲という性格上、色々なテクニックや表現を網羅しているのは考えてみれば当然ですね。
で、これって練習曲代わりにできるんじゃないの!? とふと思いついたわけ。しかも、通常の練習曲とは違い(ショパン除く)、ちゃんと練習すれば人前で弾くレパートリーにもなり得る。
変奏曲の新たな利用法(?)を思い付き、なんだか嬉しくなったのでした。

以下は個人的な話。好きな作曲家はあまたあれど、中でも一番は? と問われたら、私の場合間違いなくモーツァルト。
中2の時たまたまラジオで聴いた、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番第2楽章の底知れぬ深い悲しみに、ものすごい衝撃を受けました。歌詞のない音楽で、ここまで悲しみを表現できるのか…、と思いました。
そこから、趣味でやっていたピアノに一気に本気で取り組むようになり、専門の道も志したことはあったのだけど、色々考えて結局大学は普通の大学に進みました。アメリカのように大学での専攻にダブルメジャーが認められていれば、ピアノも勉強したかったなぁ~。

大人になって再開してしばらく経ち、そろそろまたモーツァルトを弾きたいなという気持ちが芽生えている。モーツァルト、シューベルト、このあたりのシンプルでごまかしがきかない曲は、実は一番演奏が難しいことは分かっているのだが…。まずはキラキラ星変奏曲からかな⭐️そして夢は協奏曲🍀

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