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今日はエイプリルフール、街は賑やかお祭り騒ぎ。

バレンタインデーにハロウィンにクリスマス。
毎年その日が来ると街は天空の城ラピュタのように浮かれ、乱痴気騒ぎを起こす。

イベントごとを大事にしているタイプではないが、街中でその片鱗を垣間見ると「ああ、今年もそんな時期か」と感慨深くなる。

そして今日はエイプリルフール。

ひと昔であれば他のイベントごと同様、どんな嘘をついてやろうか、期末試験前日のように徹夜で考え、当日を楽しみにしたものだ。

たが、昨今のエイプリルフールのパッとしない盛り上がらなさは何だろうか。

ひょっとしてみんな飽きてしまったのか?
前日のワクワク感がピークだということに気付いてしまったのか?

確かに自分もエイプリルフールだからといって、どうにか嘘をつこうという意欲はなくなっていた。

嘘ついてもしょうがないじゃないか。
嘘をついてどうなるのだ。

そんな真理が頭を掠め、いつの間にかエイプリルフールを蔑ろにしてしまっていたのだ。

これは悲しいことだ。

ところで、僕は嘘が大好きである。

ご飯のように嘘を吐き出すし、嘘のようにご飯を吐き出す。

幼少の頃から嘘をつき続け、将来の夢は狼少年かウソップだった僕は嘘を愛している。

そんな僕が嘘に関わる日を蔑ろにしていいわけがない。

だから来年こそは盛大に嘘をつきたい。
世界中を爆笑の渦に巻き込むような偉大な嘘を!


という嘘のような決意を密かに固めている。

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