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みんな、一人はいいぞ 〜後編〜

 これは後編です!まだ前編をご覧になっていない方は、下記からどうぞ!
 今回は、地方で競技する人こそ一人でも挑戦しなきゃ、といったことを書いていきます。どうぞお楽しみください✨


鳥取に住んでいるからこそ

地方はチャンスが少ない

 地方に住んでいると、何か新しいことに挑戦しようと思った時、そのチャンスがどうしても限られてしまう感覚がある。

 陸上だけに関していうと、まず試合が少ない。関東だと各都道府県陸協の競技会に加えて、それぞれの大学が試合を開催している。公共交通機関が発達しているので、県を超えた遠征も比較的容易だろう。一方で我らが鳥取に目を向けると、大学が主催している大会は一つもない。公共交通機関も発達していないので、最寄駅に行くだけでも一苦労だ(そもそも電車やバスで移動しようという発想がないが)。

 他にも選手・チーム・指導者の数、練習会や講習会の頻度、どれをとっても都心部には遠く及ばない。ただでさえチャンスが少ないのに、一人であることが足枷になっていては、さらに挑戦の幅が狭くなってしまうだろう

 私が学生の時は、長期休暇ごとにどこかしらの練習会・合宿に参加させてもらっていた。文字通り、北は北海道、南は沖縄まで様々な場所にお邪魔した。佐賀県に400mの著名な指導者がいると聞くと、出会ったこともないのに電話して、練習のアポを取ることもあった。

 ほとんどの合宿に一人で参加したが、どこへ行っても温かく迎え入れてくれたように思う。特にきつい練習を一緒に乗り越えた後には、自然と仲間意識が芽生え、話しやすくなった(400mをしていてよかったなと思う瞬間でもある?)。

一人だからこそできること

 一人で行動するからこそ、どこにでも軽やかに足を運び、多くのチャンスを掴むことができたとも思う。集団で行動すると、どうしてもそのグループ内での交流に留まりがちだが、一人だとその制限がないため、初めて会う人とも自然と話す機会が増え、思いがけないつながりが生まれることがあった。

 一人での遠征には様々な困難が伴うこともある。移動手段の確保、宿泊の手配、未知の環境での生活など、一人で全てを管理しなければならないことが負担になることもあるだろう。しかし、それらを乗り越えた時の達成感はひとしおであり、自立心や問題解決能力を養う絶好の機会となった。

 このように、一人での遠征や競技会への参加は、自分の世界を広げ、新しい自分を発見する旅であった。一人であることで得られる経験の価値、新しい出会い、そして自分自身の成長は計り知れないものがある。鳥取のような地方に住んでいても、一人であることを恐れず、積極的に行動することで、限られたチャンスを最大限に生かすことができると信じている。

(他チームの練習に参加しようと考えている皆様へ:お土産はお忘れなきよう)


一人のメリット

仲間がいないからと諦めないで!

 もちろん、一人であることが常に最適とは限らない。集団でいることには、一人では体験できない学びや喜びがある。団体生活がもたらす連帯感、協力し合うことの大切さ、そして多様な視点から物事を見ることができる貴重な機会など、集団でいることのメリットは計り知れない。しかしながら、もしも一人であることが自分の挑戦や成長の妨げになっているなら、それは非常にもったいないことだと思う。

 一人である時間は、内省のための絶好の機会を提供してくれる。一人だからこそ、自分自身と向き合い、内面の声に耳を傾けることができる。また、一人であれば、新しいことに挑戦する勇気を持ちやすくなる。他者の目を気にすることなく、自分の興味や好奇心の赴くままに行動できるのだ。これらの経験は、自信の向上につながり、人生を豊かにする新たな趣味や情熱を発見するきっかけとなり得る。

 さらに、一人でいることが、新しい出会いや経験を引き寄せることもある。一見、矛盾しているように思えるかもしれないが、一人でいる時にこそ、他人との交流の価値をより深く理解することができる。自ら積極的に人と関わることで、想像もしていなかったような人々との出会いがあり、それが新たな視野を開くこともあるだろう。

 結局のところ、一人であることは決してマイナス点ばかりではない。それは、自己成長の機会であり、新しい出会いを導く。そして何より、自分自身との深い結びつきを築く貴重な時間であることを、忘れてはならない。一歩踏み出す勇気さえあれば、一人の時間がもたらす無限の可能性を最大限に活かすことができるだろう。


 お楽しみ頂けましたか?一人であることで挑戦を躊躇してしまっている人へ、一歩踏み出す勇気が出る文章になればと思って書きました。みなさんの挑戦を応援しています!

 次回は本編に入りきらなかった、NG集をまとめています。乞うご期待!

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