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一人で学んでいるようで一人じゃない

先日やっと念願の復学願を提出しました。
秋からまた大学生に戻れる。とは言っても通信制なので、必要なスクーリングと科目試験以外の登校(しかも試験会場は学校以外もあり選択できる)はなく、今まで通り家でコツコツとやっていくのみなのだけれど。

休学中はひたすら美術史と歴史の復習をしました。
点と点から線に、そして面に、と体系的に自分の知識をまとめたりと、「課題の制作に明け暮れる前に」頭の中を整理。

その時代に作られたものは作った人の思想や社会を反映しているので、思想史もある程度原著で頭に入れておきたい。と今年から世界の名著シリーズを読んでいます。原著とはいえ、翻訳だけれど…。
入門書ってどうしてもそれを書いた人の思想が反映されてしまうので、読むなら複数の著者の、5冊くらいは種類を読んで、原著も読まないと納得できない性格。
要するに自分を信じていないから、他もなかなか容易には信用できないのだ。悲しいかな。

またサークルでは自分の読んだ本や、感想を簡単に書いたりして、自分の勉強ノート代わりにも利用しています。ここに他の人の感性が混ざれば刺激となり相互作用したらいいなと思っています。

ゆっくりマイペースに更新中でしたが、少しペースをあげようかな。
興味ある方はいらっしゃいませ。

古典を読んでいると、その時代の人たちも悩み苦しんでいて、努力したり悔しい思いをしているのが伝わります。こういった感情は現代人だけの特権ではないのだな、だとしたら、この時代を生きている自分は何をしたらいいかな。なんて思えてきます。

さて、今週の独学メモ

今年から読んでいる思想史は、中央公論社の「世界の名著」シリーズです。
こちらは絶版なので、図書館を利用して読んでいます。全66巻、続編入れると88巻。ページ数も500ページ前後で、2段組になっているので、ものすごい文字数。。読んでも読んでも文字だらけ…

読了したのは、1巻から順に、
1、バラモン教・原始仏教
2、大乗仏教
3、孔子・孟子
4、老子・荘子
5、ヘロドトス・ツキュディデス
6、プラトンⅠ
7、プラトンⅡ
8、アリストテレス
9、ギリシアの科学
10、諸子百家
11、司馬遷
12、聖書

やっと聖書まで来れた…。
このシリーズは時代が下る順に編まれているので、読むだけで時代感覚がつかめるところがよくできているなぁ。と思っています。(巻末の年表がすごい便利!)

第一に、原著(翻訳だけれど)を読む価値を感じています。
たとえば、バラモン教(ヒンズー教の元になった宗教)からのカウンターとしての仏教(身分制度の批判)のはじまりとか、中国が廃仏毀釈した理由とか、日本の仏教の在家出家という考え方の合理性についても完全に理解したとは言えないけれど、原著を読むと自分なりの考えがつき自信がつきました。
あと、ミイラの作り方とか書いてあって、「へ、へぇ…」という感じです笑(ヘロドトス「歴史」)現代のポリコレ概念からはとんでもない用語なども出てきますが、こうやって、時代は変遷していくんだなぁと。

9巻のギリシャの科学ではユークリッドの数学史の「原論」、アルキメデスの「ヘウレーカ」(エウレカもしくはユリイカ)は本当にお風呂に入っていたときに閃いたんだ…。(そして裸で走り回るという逸話も)

とんでもない文字数の中に、こうした楽しみを見つけています。

あと、孫子の「兵法」は思った以上に短い。
などなど、体感で蓄積しています。
これも休学していたからこそできた時間の使い方かもしれません。
(でも本当は年内に全巻読破したかったのに、3分の1も進まなかったのには泣けますね)

12巻の旧約聖書の「伝道の書」は「空」の概念がかかれていて、これはもはや仏教では…という感触ですが、ユダヤの国王が書いたものなので、厭世観(ペシミズムというらしい)でも聖書というカテゴリーなのだろうな。というかみんな考えていること同じようなもので、これは現代人とも全く変わらない。
けっこう衝撃でした。
次の13巻は「ローマ最後の5賢帝アウレリウスの自省録」が入っているので、これも楽しみです。NHKの100分で名著で少しだけ観たけど、やはり原著の醍醐味を味わいたいなと!

今日はここまで。
最後までお読みくださりありがとうございました。

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