市原眞也@auldguitars

55歳で早期退職して中古ギターのオンラインショップを始めました。ギターのこと、音楽のこ…

市原眞也@auldguitars

55歳で早期退職して中古ギターのオンラインショップを始めました。ギターのこと、音楽のこと、生活のことなどを書いていきたいと思っています。 オンラインショップ https://auldguitars.com/

マガジン

  • 素晴らしきアイルランドの音楽家たち

    アイルランドの音楽家たちに関する記事のまとめです。もともと僕なんかが解説できることなんてないのですが、自分で色々調べて「へー」と思ったことなどを書いているので、読んで「へー」と思っていだたけたら幸いです。

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ギターショップ開業 もうすぐ一年

このギターショップを始めるにあたって、少し所信表明めいたものは書いたが、始めてからもう少しで1年近くが経過するので、改めてどんな苦労があったか、どんな感じでやっているのか、書きしるしておこうと思う。もしかしたら似たようなことを考えている人の参考にもなるかもしれないので、少し言いづらいお金のことなども全てオープンにしてみた。ただ、そう言う内容でもあるので今回は課金させてもらうことにした。10円でも良いのだが、最低100円なんですね。 なぜギターショップなのか 2022年の3

¥100
    • ジョン・ライドンのアイリッシュネス

      ふと読んだジョン・ライドンのインタビューで、音楽遍歴について質問されていた。その中で、アイリッシュ・トラッドも聞いていた、というのだ。曰く「(親に)アイルランド社会センターに連れて行ってもらったことはある。とても小さい頃、俺はそこでアイルランド伝統音楽をたくさん聞いた」と。 そういえば、彼の出自はアイルランド系だったと聞いたことがある。少しそのルーツを調べてみたいと思った。 ジョン・ライドンは自伝を2冊出している。1994年に一冊発表されていて、そのタイトルは「No Ir

      • 「まずは踊れ」「ザ・デッド」「ぼくたちの哲学教室」〜アイルランド映画祭2024を観て

        アイルランド映画祭2024、今年は恵比寿のガーデンシネマで開催されている。映画とは関係ないが、この映画館は駅から遠い。ガーデンプレイスのさらに奥手にあるので、とても長い距離を歩くことになる。途中動く歩道があるのでずいぶんと助かるのだが、それでも駅の改札を出てから10分以上はかかるのではないか。一回行くだけなら良いが、何回も通うには少しばかり不便だった。 まず一本目「まずは踊れ」を観た。 原題”Dance First”。アイルランドの作家サミュエル・ベケットの伝記映画である

        • ボブ・マーリーとフォークギター

          映画『ボブ・マーリー:ONE LOVE』を見てきた。 新宿ピカデリーで14:30からの上映回だったのだが、映画館に着いたのが14:30ちょうど、しかも席も取ってなかったので、急いでカウンターに行き、端っこが空いていたのでそこをとり、もう暗くなって予告編が始まっている会場へ入ると、席は入り口から反対側だ。自分の席のアルファベットの列に入り、すみません、すみません、と人の足を跨いで進む。一番反対側まで到着すると、なんとそちら側にも通路があるじゃないか。ああ、バカみたい、暗くてわ

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        • 素晴らしきアイルランドの音楽家たち
          24本

        記事

          シド・バレットのエスクワイア

          シド・バレットの映画を観てきた。 僕は若い頃からピンク・フロイドは聞かなかった。パンクロックから入ったので、プログレなんか聞いてはいけない、と言われて育った。しかしシド・バレットのアルバムはよく聞いた。変則的な曲構成、独特なコード使い、ギターの音色が心地よかった。 映画自体は正直を言えば少し期待外れであった。とにかく当時を知るメンバーや関係者のインタビューが多い。みんな若い頃の写真が映った後、現在の本人が登場するわけだが、年月の流れとはかくの如く、「老いる」と言うことはこ

          シド・バレットのエスクワイア

          追補 シャロン・シャノンの笑顔

          前回のnoteでシャロン・シャノンは田舎の素朴なゴールウェイ・ガールだ、などと言って締めてしまったが後悔している。 ミュージック・プラントさんが2019年のケルティック・クリスマスに際して掲載したブログを読むまで知らなかったのだが、彼女は2008年に大変悲しい経験をしている。 当時交際していたレオ・ヒーニーという男性がいたのだが、シャロンがツアー中に心臓発作で突然亡くなった、というのだ。彼女自身その事実を受け入れることさえままならず、彼女を心配した友人たちが3週間もの間、

          追補 シャロン・シャノンの笑顔

          シャロン・シャノンの笑顔

          シャロン・シャノンというアコーディオン奏者が日本に紹介され、初めて来日したのはいつだったか。90年代に東京のレコードショップでインストアライブがあり観に行った記憶がある。あまりのキュートさにすっかり大ファンになってしまった、と言うことだけは覚えている。 経歴を見ると、1968年6月生まれだという。僕と一歳違い。1989年21歳のときにウォーターボーイズに加入、脱退後1991年にファーストアルバム「Sharon Shannon」を発売すると、大ヒット。アイルランドで最も売れた

          シャロン・シャノンの笑顔

          テナーギターという新世界

          テナーギターなるものを入手した。 Martin モデル名は0-18T。 シリアルは90xxx番、テーブルを見るとなんと1945年製。 こんなに古いMartinを普通に買おうと思ったらすごい値段だ。ちなみにReverbで1940年代の0-18を検索してみるとこんな感じである。どれも100万円超え。 しかしこのモデルを検索してみると、相場的には大体20万円台である。それほど需要がないのだろうか。正直いうと僕自身もこういう楽器があるということを今回初めて知ったのだ。使っているミ

          テナーギターという新世界

          「PERFECT DAYS」を観て家に帰る、完璧な一日

          丁度東京駅で用事があったので、日本橋の映画館で話題の「PARFECT DAYS」を観に行った。事前に情報を入れずに行ったのがよかった。映画を観終わったあとのなんとも清々しい読後感(他に言葉が見つからない)は、やはりヴィム・ヴェンダースだなあと思った。 若い頃に大好きな映画監督だった。「パリ・テキサス」「ベルリン・天使の詩」はリアルタイムで夢中になった。深夜テレビでやっていた「都会のアリス」を録画したVHSテープを持っていて、何度も見た。音楽好き、ロック好きの監督だったから、

          「PERFECT DAYS」を観て家に帰る、完璧な一日

          Washburnギターの沼地へ

          最近このギターを入手した。 しかし、ラベルもなければ、サウンドホールを覗いてみてもネックブロック含めてどこにも刻印がない。 見た目的には相当な貫禄がある。さまざまな補修跡が見受けられる。おそらくネックはリセットされているだろう。12フレット以降が少し下側に折れた感じになっている。しかしそのおかげか弦高も低く、演奏性は非常にいい。またフレットも打ち替えられているようで、問題ない。 トップはスプルース、サイド、バック、そしてヘッドストックの木目を見ると、ブラジリアンローズウ

          Washburnギターの沼地へ

          ボシーバンド 45年振りの再結成?!

          こちらはつい先日、1月23日にスコットランドのグラスゴーで行われたケルティックコネクションというフェスティバルで行われたボシーバンドの再結成ライブの模様だ。 一曲目は「After Hours」と同じ”Kesh Jig”。ドーナル・ラニーが力一杯掻き鳴らすブズーキで始まる、余計な小技などはない、ハーモニーも無い、全員が同じ旋律を同じように奏で、リズムも一定を保っている、それなのに分厚い音の壁が作られ、グルーブが生まれる。さすがだ。 動画に出ているのはこのメンバー。 パディ

          ボシーバンド 45年振りの再結成?!

          カナダのルシアー テッド・トンプソン

          最近Thompson T1というギターを手にした。これまで聞いたことのないギターで、製作者のことも知らなかったので少し調べてみることにした。すると、この製作者テッド・トンプソンは奇しくも昨年の5月に亡くなっているということを知った。 アメリカには”The Acoustic Guitar Forum”というのがあり、ありとあらゆるアコギに関する情報がスレッドになっている。そこに”RIP Ted Thompson”というスレッドがあり、彼の訃報が共有されていた。そして、彼の地元

          カナダのルシアー テッド・トンプソン

          フェアグラウンド・アトラクション なんと35年ぶり

          SNSを見ていたら、彼らが再結成して6月に来日するとの情報が。 紹介文をそのまま引用させて頂くと・・・ =========== フェアーグラウンド・アトラクション、奇跡のリユニオンと共に来日公演が決定! 1988年発表の全英1位を獲得したデビュー・シングル「Perfect」は、日本でも大きな反響を呼び、多くのリスナーを獲得。オリジナル・アルバム「The First of a Million Kisses」の1枚を残し、人気絶頂の中、90年に突如として解散した伝説のバンド

          フェアグラウンド・アトラクション なんと35年ぶり

          サヨナラ シェイン・マクゴワン

          シェイン・マクゴワンが亡くなってしまった。 ずっと入院をしていて、やっと退院ができて家に帰れる、という奥さんの投稿は11/23だった。それを見たばかりだったので意表を突かれた。 今SNSはシェインへの追悼メッセージで溢れかえっている。どれだけ世界中で愛されていたのか。 今年のクリスマスに流れる“Fairytale Of New York”を耳にするときっと悲しくなるのだろう。シェインは天国でカースティ・マッコールとダンスを踊っているのかもしれないが。 去年のクリスマス前に

          サヨナラ シェイン・マクゴワン

          セソニョンを知らないおじさん達へ

          SE SO NEONというバンドを知っているだろうか。 去年、教えてもらって彼らのyoutube動画を観て、度肝を抜かれてしまった。いっぺんにファンになり、その後もアルバムをサブスクで聴いたりしていた。そして先週来日公演が渋谷で行われたので、若い人ばかりで恥ずかしいなと思いつつ観に行った。素晴らしいロックンロールライブであった。 ファン·ソユン(ボーカル/ギター)、パク·ヒョンジン(ベース)からなるSE SO NEON(セソニョン)。セソニョンは新少年と言う意味らしい。20

          セソニョンを知らないおじさん達へ

          アイリッシュ・ミュージックの新たな潮流

          イスラエルによるパレスチナへの空爆、連日の報道はもう目を背けずにはいられないものばかり。2023年も終わろうとしているのに人類はなぜ未だにこんなことをやっているのか、歴史から何を学んできたのか、もう理解不能だ。 フェイスブックでこのフライヤーが目に飛び込んできた。 アイルランドミュージシャンによるパレスチナ支援ライブ。売り上げをパレスチナの医療支援に寄付するという。 11月28日、3Arenaというダブリンの大きな劇場で行われる予定。元は”Point Depot”と呼ばれ

          アイリッシュ・ミュージックの新たな潮流