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【詩】花と花と花

線路沿いの薔薇の花は
少し、干からびている

苛烈な夏のせいだけでなく
線路沿いの花は大抵みんな
少し、干からびているよう

遠目にはみずみずしく
見えていたとしても

限られている雨
予測不能な太陽
猫の額ほどの土

精一杯だったり、
かつかつだったりする
命のやりくりの中で
なんとか咲いている

わたしたちの生き様にも
どこか似ているような、気がする

目を閉じて、線路沿いを歩く
少し干からびた、薔薇の残像

苛烈な夏の下だけでなく
春夏秋冬、花と花と花を
まなうらに焼き付けよう

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