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AB社コラム第60回:投資で負けない具体策②〜優等生を脱ぎ捨てて別人格になる。

今回も前回に引き続き、「常識ある優等生」が投資に負けない方法についてお話します。

前回も投資に負けないための具体的な作戦について述べたので、ぜひご覧ください!


作戦3:「投資のマーケットは、自分とは反対の行動を取る人がいるから成り立っている」と認識する。

株式市場は転売市場。

株式市場は、一般的な売り買いの世界とは異なります。

農家から野菜を買う、メーカーから自動車を買う、というとき、私たちは生産者が設定した価格が妥当だと思えば、購入することになります。

しかし、株式市場は違います。

株式市場は「転売市場(セカンダリーマーケット)」です。

あなたが株式を買うときは、必ずそれを売ってくれる人がいます。つまり、あなたが「これからこの株は値上がりするだろう」と考えて株を買うときには、「もうこの株は十分値上がりしたから売ろう」と考えている人から買うことになります。

投資のマーケットは、常に自分と反対の行動を取る人がいるから成立しています。


売った人か買った人のどちらか一人しか勝たない。

あなたは「これから値上がりする」と思うから、買います。ということは、それを売ってくれる人の行動を、否定しています。

「まだまだ値上がりするのに、今売ってくれるんですか?ホントにいいんですか?すいませんねえ」

とまで思ってはいなくても、無意識ではあっても、売る相手に対してやっていることは同じです。

転売市場は、売った他人か買ったあなたか、どちらか一人しか勝ちません。つまりどちらかは負けます。

しかし、これまで「貯蓄こそ美徳」と刷り込まれてきた“常識ある優等生”は、「一人も取り残さない」「みんなでWIN WIN」という、逆の考え方でここまで生きてきました。

そんな考え方では、投資マーケットでは勝てません。

あなたが市場で勝てるのは、「こんな安い値段で売ろうとしている間違った他人」から「逆の考え方の正しい判断で買った自分」になったときです。

売るときも同じです。あなたが「これ以上上がらない」と正しく判断したときに、「こんな安い値段で売るの?いただき!」と判断している間違った他人が買ってくれるから勝てます。

投資市場では、優等生の思考ではありえない「間違っている相手から買い叩く/売りつける」をしなければならない、としっかり認識しましょう!

作戦4:投資をするときは、別人格になろう。

投資マーケットでは、マシンになるべし。

転売の基本は、安く買って高く売ることです。

そのためには、優等生にはあってはならない「相手の間違い(というか人としての弱さ)につけ込む取引」をしなければなりません。

もし、仕事でこんなことをしたら大変です。取引先からは出禁になったり、XなどSNSで暴露されたり、コンプライアンス部署に通報されたり、自分のブランドに傷がつきます。

そんなことはしないという自制ができているからこそ、優等生の立場を享受できているとも言えます。

しかし、投資マーケットではその優等生の人格から決別しないと、勝てません。

トレードするとき「だけ」は、人間らしい優等生から決別し、別人格に変身しましょう。マシンになるのです。

マシンは、喜怒哀楽がありません。

買った株価が上がっても、ぜんぜん興奮しません。「自分はさすがに見る目がある」などと妄想もしません。

逆に持っている株価が下がっても、悲しまないし、焦りもしません。「自分はダメな人間だ」などと卑下もしません。

それは、天気に対する向き合い方と似ています。天気が良かったり悪かったりするたびに一喜一憂していたら身が持たないし、キリがありません。しかし、淡々と行動はします。

晴れたら洗濯物を干す。よく晴れたらチャンスなので布団も干す。
雨なら干さない。レインシューズで出かけて、雪になりそうなら早めに帰ったりリモートに切り替えたりする。

マシンのように行動を調整します。

しかし、多くの優等生は、晴れの日に傘をさし、雨の日に布団を干して、投資で大負けします。

それは、投資に対するときに優等生の行動原理を脱ぎ捨てていないからです。

脱ぎ捨てるべき優等生の行動原理とは?

優等生は、大勢のやることに合わせて、浮かないように、悪目立ちしないように行動してきました。

株価が上がってくると、優等生たちはみんなに合わせて買いたくなります。下がってくると、遅れてはならじと売りたくなります。

そんな優等生たちを、冷酷なトレードマシンは待ち構えています。感情に流されて投げ売りする株をありがたく安く買い、周りに合わせてほしくなった株を高値で売りつけます。

こうして多くの優等生たちはトレードマシンたちに利益を差し出して、投資市場から退場していくのです。

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