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型月世界魔術師設定:風の精霊種と契約した飯綱使い


術者のプロフィール

【術者のステータス】

魔術回路:質: B++
魔術回路:量: B++
魔術回路編成: 正常(変調あり)
魔術属性:【風】
魔術特性:【操術】
魔術系統:【召喚術】

日本の召喚士。精霊契約者。
管狐を召喚し使役する飯綱使いの家系。
風の精霊種である鎌鼬と契約しており使役できる。
強大な精霊種は神代の魔術にも匹敵する為、召喚し使役すること自体難しいものであるが、精霊契約というものを先祖が行い、共生関係を築いたことで、この精霊契約をした先祖の直系は鎌鼬を普通の召喚術式とは違った形で顕現させ使役する。
風の精霊種との契約によって風属性の魔術が強化されている。鎌鼬本体を召喚していなくても、魔力消費は上がるが通常の風属性の魔力の代わりに神代の魔術に匹敵する鎌鼬の風を利用できる。その為、風属性魔術の使い手でもある。

【家系】

本来は日本古来の飯綱使いであり召喚術の一つとして管狐を扱う日本の古い占術の家系だった。だが約500年ほど前に当時の当主が後述する鎌鼬という風の精霊種と契約した。精霊との契約など世界的に稀な例である。当時の当主はただの管狐を使った占術士でしかなかったが、精霊に気に入られ直系の子々孫々の生命力という代償を払い鎌鼬とその力を行使できるという契約をした。これはただ管狐を使って占術でしか魔術を使ってこなかった家に世界が変わるほどの衝撃を与え、本格的に占術以外の魔術にも手を出すこととなった。鎌鼬を使役する対価としてこの家の直系の者は肉体的に脆弱となっている。これは鎌鼬の特性が生命力の掠取をするというもので、この家の者は産まれた時から肉体的に脆弱という枷がかかっているが、その代わりに使役する契約は直系の子子孫孫まで続く為、魔術刻印を移植していない産まれた時点で高度な召喚術式を用いずに風の精霊種たる鎌鼬を使役は無理だが顕現させることが可能。
飯綱使いとして日本では古来は管狐を使った占術の家として、約500年前からは精霊契約による召喚術の大家として存在していたが、世界と日本が繋がった室町時代から南蛮の魔術書や貿易商人と共に日本へ渡ってきた西洋の魔術師を通じて、魔術刻印の知識や西洋式の召喚術などの魔術や基礎的な西洋式魔術を積極的に取り入れた為、鎖国が解かれ明治時代となった日本の段階で、すぐに時計塔と接触し、家の次期当主を時計塔に送り込み魔術の研鑽と時計塔の人脈づくりをしている。
術者は兄と妹がいる次男であるが、兄妹の中で最も魔術の素養に優れ、本来なら何十年もかかるような鎌鼬の調教を子どもの段階でこなした為、次期当主として選ばれ魔術刻印の継承も行われている。
フリーの魔術師の家ではあるが、そういった過程を経ているので、時計塔のどの勢力にも属してはないが、魔術協会である時計塔には協力的である。逆に時計塔の勢力に取り込まれていないのも、明治時代より積み上げてきた人脈によるものである。
素養のあった術者は鎌鼬の調教を15歳で終え、その時点で渡英し、時計塔で学んだ。数年を全体基礎科で学んだ後、降霊術ではない精霊契約という珍しい魔術を扱う為、降霊科(ユリフィス)の下部組織の召喚科学部に在籍し、そこで精霊契約を活かす魔術と精霊の風を活かした風属性の魔術を学んだ。更に管狐の憑依を扱う一環として降霊本科(ユリフィス)の聴講生でもあった。
時計塔の勢力としてどの派閥にも属していないフリーの魔術師の家だが、情報屋として魔術師相手に各派閥の情報などの取引をしているため、中立主義とみなされる場合も多くない。その為、情報取引以外にも時計塔からの依頼などを請け負う機会も多い。魔術戦において精霊種の鎌鼬自体が強力な戦力な為、封印指定執行者程ではないが時計塔に仇なす存在や、強力な魔術使いに対しての戦力として依頼を受け派遣される事が多い。時計塔に属して居らずフリーの魔術師の家として時計塔から戦闘の依頼を受けるのは、実戦において鎌鼬を使役するいうことが、術者の家の精霊契約という魔術術式を磨く行為だからである。

表社会では、VIP専用の占い師として、更には日本全国に規模を拡大した大手興信所として、管狐を利用した情報の仕事をしている。
魔術師相手にも情報屋として魔術社会に管狐を隅々まで走らせ得た情報をそれ相応の破格の金額で売ってそれを資金源としている為、魔術世界に関わらない表の仕事はもはや本業ではなく世間体の為の看板でしかない。

術者が扱う魔術の一部

召喚術

鎌鼬かまいたち

鎌鼬。風の精霊種。風切音より速く対象を切り刻む。実体化した場合、鼬の姿をしているがピューマほどの大きさ。

術者の家系が契約している風の精霊種。本来は飯綱使いですら制御できなかった管狐の上位存在とも語られている。日本では風の妖怪としても知られている。契約した代償は使役する者は魔術ですら治癒が不可能な程、産まれた時から肉体の内外が脆弱になるというもの。これは鎌鼬が生命力の掠取を特性として持っており、血肉や魔力などの生命力を喰らい溜め込む性質のためである。本来ならば強大な精霊種などを使い魔として召喚し使役すること自体高度な魔術であるため非常に長い魔術儀式を使わなければならない。更に精霊種ともなれば、神代の存在に匹敵するため、召喚術を極めたロード程の魔術師でなければ召喚はできても使役することは非常に難しいものである。しかし、この家の最初の契約者である術者の先祖が結んだ精霊契約は契約者の直系の子子孫孫まで共生関係を築くというものであって、厳密にはこの家の者が使っている召喚の術式は西洋魔術における本来の召喚術とは違うものである。召喚術は本来、魔法陣を描き、触媒を用意し、外部から魔術的生物や霊的存在などを呼び寄せ、術式で縛り、それを操るのが召喚術であるが、精霊契約をした場合の術者の血族が使う術式は、触媒や魔法陣すら必要とせず、詠唱だけで身体の内側から鎌鼬が出現するような独自の魔術術式となっている。更に精霊の加護の様に召喚すらしていない状態でも精霊種である鎌鼬の風を通常の風属性の魔術の代わりに使用できる。魔術世界における境界記録帯ゴーストライナー、つまり人理に刻まれた英霊程ではないが、鎌鼬は四大元素の一つの風の化身である精霊種のため、神代の魔術に匹敵する神秘である。そのため並の魔術師程度ならば一瞬で一方的に切り刻む程の強さを持ち合わせている。存在そのものが魔術的に強力な為、生半可な魔術では傷一つつけることもできない。風切音より素早く動き対象を切り刻み、更にはそこから流れ出る血液すらも喰らうほど速い。鎌鼬に斬られたモノは痛みすら感じず、傷から出血すらしない。これは鎌鼬が生命力の掠取を特性として持ち合わせている為である。霊的存在や魔術存在に対しても一瞬で切り刻みその傷口から魔力を喰らう。しかし、これほど強力な存在だとしても、使役するということは召喚者然り契約者の魔術の実力次第であり、供給できる魔力量などによって鎌鼬の強さも増減する。その為、鎌鼬と魔術回路の同調や使役時の魔力効率などを極めるのが、術者とこの家の魔術を極めることと言ってもいい。精霊契約として、鎌鼬自身を召喚しなくても、神代の魔術に匹敵する鎌鼬の風を本来の風属性の魔術と同じ様に使用することができる。銃弾を鎌鼬の風で包み込み魔術的に効力を上げ威力を上昇させたり、鎌鼬の風による旋風魔術の斬撃などを術者は基本攻撃魔術として使用する。本来ならば威力の低い風の魔術を鎌鼬の風を利用することで数段階も上の強力な魔術に引き上げる。

次期当主となり魔術刻印を移植された術者は、この鎌鼬の召喚と使役を極めることとなる。何の訓練もしていない幼少時の段階で顕現使役できるのはわずかに1分程度、通常調教を終えた直後なら10分、産まれながら素養があった次男である術者は魔術刻印の継承と調教完了段階の15歳で確実に30分の使役をすることができた。召喚時間の長さは素質と契約によって使役できる鎌鼬との魔力同調や使役おける魔力消費に対する魔力効率などである。例として魔術刻印を持った伊綱使いとして80年以上管狐と鎌鼬の召喚術を極めてそれに特化した祖父ならば一度の召喚で鎌鼬は消えることなく使役することができた。だが実際、そこまで長時間顕現させておく意味もなく、基本的に魔術戦闘などで鎌鼬を長時間顕現させておく必要がない。それほどに精霊種というものは強大な魔術的存在であり神秘なのである。
契約した先祖本人に至っては左腕と内臓を代償として、その身体の空いた場所に鎌鼬を住まわせてたと伝えられている。鎌鼬が身体の一部となることで血肉と魔力を常時供給する共生関係を築いていた模様。
飯綱使いとして、鎌鼬を降臨させ身体の一部を鎌鼬に引き渡し体内に住まわせることは生命力を常に吸い取られるということなので、極端に寿命を縮めてしまう。更には生命力が極端に弱った際に身体を鎌鼬に乗っ取られる危険性もある。その為、術者の家では鎌鼬を身体に住み着かせる行為とその魔術を禁術として、使用を禁じている。
その行為自体、鎌鼬自体が魔術世界において風の精霊種として神代の魔術に匹敵しうる既に強力な存在な上、寿命や生命力や身体の部位を犠牲にして長時間使役する必要がない為でもある。しかし、共生関係を契約している以上、体内に居なくても、精霊の加護のように常に契約者の周囲の空気中に纏わりつく形で存在している。風の精霊種故に風として霊体化している。術者の血筋である家の直系の血筋の者は全員産まれる前から鎌鼬との契約者であり、全員このような形で鎌鼬が側にいる。精霊契約による使役は魔術刻印がなくとも有効な為、魔術刻印を受け継がなかった直系の兄妹などはごく短時間であるが鎌鼬を使役することができる。ただし、魔術刻印を受け継いだ術者のように鎌鼬の風を本来の風属性の魔力のように利用することはできない。更に顕現させたところで本来の鎌鼬の能力を発揮できるわけでもないため、自衛の為の最終手段の魔術として使う。魔術刻印を継がなかった者は本来の飯綱使いとして管狐を主に使役する。
鎌鼬を身体へ住み着かせるのは契約当時、まだ魔術師としては歴史が浅いためだったこともあり、現在は鎌鼬との魔術回路の同調や効率性が上がり体内の魔力消費だけで賄えるため、鎌鼬を体内に入れることは自分の命を犠牲にした最終奥義といっても過言ではない。その場合、精霊種の魔力で強大な魔術を扱ることができ、更に魔力による制限もなしに鎌鼬を最大の能力で使役することができるが、その後は生命力を全て吸い取られその者は死亡する。
この家の次期当主として、魔術を磨くということは鎌鼬の顕現と調教、使役時間を伸ばす研鑽を積むこと、鎌鼬と術者の魔術回路同調率を上げること、自身の魔力消費内でどこまで使役している鎌鼬の能力を引き出せるかである。
風属性を用いた魔術の研鑽も大事だが、契約によって鎌鼬の風が使用できるため、簡単な風の魔術ですら強力なものになり、高度な風の魔術は魔力さえあればいとも簡単に行使できる。ただその魔術自体、鎌鼬の能力や戦闘力に到底及ばないのであまり重視されていない。
魔術世界においてこの家が召喚術の大家としてあるのも、精霊契約による鎌鼬という強力な使い魔の存在が大きい。

管狐くだぎつね

管狐。竹筒に入る大きさ。狐に似ているが下半身は常に霊体で尻尾の様に伸びている。

日本においての飯綱使いとは管狐と呼ばれる霊体を召喚して操る召喚士であり、魔術世界を知らない一般人から見れば飯綱使いは占術師としての生業であった。
管狐とは本来は下位に当たる風の精霊の一種。精霊よりも妖怪として、精霊より化生と呼ばれる程度までランクの落ちた霊的存在。竹筒に住み着き、その魔法陣の描かれた竹筒を触媒として召喚する。
群体にして一つの個体。1匹の管狐は最大75体まで分裂することができる。
古来より管狐を使い他人の過去や未来を当てるといった占術の効果があると伝えられているが、これは管狐自体の固有能力である他者への憑依による能力である。それは”狐憑き”とも呼ばれ、魔力的な抵抗がない者、または抵抗が低いものへ憑依し、視覚や記憶などの情報を抜き出すことができる。分身をしていない管狐に至っては魔術的抵抗力のある魔術師の記憶などの情報を抜き取ることも可能としている。更に狐憑きは魔力的な抵抗力がない一般人などへ憑依した際に意思や身体を操る程の力を持っているが、強い魔術師や意思が強い相手には狐憑きで乗っ取ることができないため、そういった状況では最低限の入手できた情報やその存在を術者に伝える。
最大75体の分裂体は常時、意思の伝達が可能なため、他者から抜き出した情報を即座に離れた場所の術者に伝達することが可能である。基本的な戦術として、狐憑きで操れる者は”魔術の隠匿が可能である場合に限って”戦力の駒として使用する。それ以外の場合は、憑いた相手の視覚や記憶の情報伝達が管狐の主な使役用途となる。
分裂することにより1匹の個体の霊力は落ちるため、分裂した数によって狐憑きの成功確率が変わる。上述した通り1匹の個体ならば魔術的抵抗を持っている魔術師の記憶などの情報を抜き取ることが可能である。
鎌鼬と違い管狐は狐憑き以外に戦闘的な能力はない。
しかし、召喚から使役できる範囲は他の使い魔と比べても格段に広いため、狐憑きの能力を活かした情報収集能力に特化した使い魔として一級レベル。術者の家が情報屋として成り立っているのも管狐の情報収集能力あってのものである。単純な使い魔としてならば魔術刻印も必要としないため、魔術刻印を継がなかった兄妹や親族は鎌鼬ではなく管狐を主に使役して占術を使った情報収集を生業とする。

攻撃魔術

旋風魔術ワールウィンド

旋風魔術。鎌鼬の風を利用している為、渦の中心の魔力濃度はとてつもなく高い。魔力弾サイズの旋風は一度の接触で多段の斬撃を与える。規模を大きくすれば範囲攻撃として、更に対象を中心に旋風で囲むことで拘束魔術としても使える。

つむじ風。本来風属性を使った魔術としては威力の低い魔術。
大気の気流を操作し竜巻の様な魔力の風の旋風を創り出し対象を切り刻む。
鎌鼬の風を利用することで、旋風の中心部の魔力は圧縮され濃度が高まり旋風の威力が上がっていく。
通常、魔術師や霊体など魔術的防御を持った相手にはあまり通用しない威力の魔術だが、鎌鼬の風を利用した場合の旋風は強力な防護魔術でなければ防御不可能な程の威力を発揮する。精霊種の魔力は神代の魔術に匹敵するため、それ相応の魔術抵抗力や魔術防御力がなければ事前に防御魔術を貼った魔術師であろうが、霊体であろうが鎌鼬の魔力の風が襲いかかる。
更に対象の周囲に旋風を発生させることで拘束することが可能。鎌鼬の風の旋風の中は強力な魔力を圧縮しており魔力濃度が高く、この旋風の威力を上げることにより通常の生物は防御魔術や礼装なしには生存することすら困難になる。最大出力で放った場合、精霊種の魔力で圧縮された中心部は神代の真エーテル並の濃度となり、生物ならば神経系をやられ、斬撃などの傷を負わずとも生存困難な状態に陥る。

術者は鎌鼬の風を利用し魔力弾サイズの小型の旋風を対象に向けて複数放つのを基本の攻撃魔術として使用している。通常の風属性による一度の斬撃よりも、魔力の風が渦巻き回転し続ける旋風は接触する対象に何度も斬撃を浴びせることができる為、魔力消費の面で見ても非常に効率の良い攻撃魔術である。単純な攻撃手段として魔力弾やガンドのような形で小型の旋風を扱い、さらに魔力消費は増加するが旋風の大きさを拡大させることで範囲攻撃としてや巨大な相手に対しての旋風となる。更に斬撃による攻撃だけではなく、対象中心に旋風を発生させることで、対象の拘束や戦闘不能状態にするなど、精霊種の風を利用できれば非常に使い勝手の良い魔術である。

風刃魔術サーヴィング・ゲイル

風の刃は一度放てばブーメランのように軌道をかえて対象を切断する。純粋な魔力の切断よりも高度な術式だが、術者は鎌鼬の風を利用することで、最大3つまで風刃を展開することが可能。

風刃魔術は、風属性の魔力を利用して大気を圧縮し更にそれを魔力で包むことで鋭利な刃として扱う、対象を切断する風の円刃を放つ攻撃魔術。風属性の魔力を使い周囲の空気を圧縮し包んだ魔力内で高速で回転させることで魔力の風の円刃を生み出す。一度放った円刃の風は一方向だけではなくチャクラムやブーメランのように軌道をかえて何度も対象を切り刻むことが可能。
単純に風属性の魔力で切断する術式よりも高度な魔術。風刃を魔力で包むことで風の消滅を防ぎ、更に魔力で軌道をコントロールする。
風刃の魔力を打ち消すほどの魔術や切断の効かない相手でなければ、対象に向かって回転し続けるこの風刃は攻撃魔術として威力が高い。
術者は鎌鼬の風を利用することでこの風刃を複数展開し相手を切り刻む。精霊種の風を利用した風の刃は英霊の剣並に鋭いと言われている。しかし高度な魔術操作とそれを操る十分な魔力が必要となる為、術者が操ることができるのは一度に最大3つまでである。
上述の旋風魔術より、一撃の切断力が高いので、攻撃対象に合わせてどちらかを使い分けたり両方を組み合わせて使用する。
小さな旋風魔術は多段攻撃であるが、切断力は浅い為、切断としての一撃の威力を求める場合、この風刃魔術を使用する。


【自動拳銃(魔術礼装)】


Beretta 93 Raffica Custom

元はイタリア製の3点射機構のある自動拳銃。ショルダーホルスターで左脇に装備している。拳銃本体には魔力の伝導力が良くなる付呪を施してある。付呪だけではなく銃本体を近代的に改造をしており、反動を抑えるため銃身自体にガスポートの追加や、本来の大型拳銃サイズから取り回しの良い通常拳銃サイズに銃身を短縮するなどの近代化改修を施している。弾丸には魔術的に効果がある付呪が使用している。
しかし、”魔術世界の原則として近代のモノは神秘から遠のく”という魔術世界の絶対的なルールがあり、銃というものは近代兵器であるために、単純な攻撃魔術と比べても攻撃手段として能力は劣る。全ての魔術師は魔術回路を持ち、その魔術回路は近代兵器である拳銃レベルならば自動で強化魔術を魔術師に施し防御してしまう。多少の打撃は入る可能性があるが傷をつけることすら難しい。死角からの対物ライフルや至近距離からの大口径のマグナムならばその自動防御を破れる可能性があるが、銃本体と銃弾に対魔術師用の付呪を使用してやっと効果を示す程度である。
ただし、術者は鎌鼬の風を利用して、神代レベルの魔力の風で弾丸を包み込み、本来の射線を無視して対象に命中させる。

本来、拳銃弾であれば魔術師には効果が殆どないものの、鎌鼬の風に包まれた銃弾ならばその防御を突破して切り裂く様に対象を貫通する。
銃弾自体に魔術的な威力はなく、これの本命は銃弾に纏った風の魔力であるため拳銃を礼装として使用することで魔術師相手の油断を誘いやすく、初撃の奇襲としては最適の攻撃礼装である。
魔術消費を少なくする場合にもこれを利用できる為、鎌鼬を召喚し使役することで減った体内の魔力を補填する形でこの拳銃を使うことがある。

精霊種の風の魔力に包まれた銃弾。通常の銃弾では魔術師に傷をつけることはできないが、銃弾を覆う風の魔力で魔術師の魔術回路による自動防御の盲点を突く。風の魔術を利用している為、発射した直後に軌道をかえて命中精度を上げたり別の方向へ銃弾を逸らすことができる。

詠唱について

飯綱使いとして管狐を扱うことは本来は思想魔術の陰陽道から別かれた分野であったため、管狐を召喚し使役する詠唱文として仙道や陰陽道と同じ様な呪句を使用する。ただしその術式は思想魔術ではなく西洋魔術の召喚術と同じものになっている。室町時代にて西洋魔術に触れた折、古来からの思想魔術から西洋魔術の術式に切り替えている。それ以前に精霊契約が行われ、思想魔術とはかけ離れた召喚術を扱い独自に手段を模索していた為であった。鎌鼬を使役する場合には、管狐と同じ様な専用の詠唱呪句を使用する。

【風魔術の詠唱】

風魔術で使用する詠唱
”Dance, O wind!”

”Soar, O wind!”
”Penetrate, O sickled Wind!"
”Hurl up, O whirlwind!”
"Engulf it all, O windstorm!"
”Snarl, O windstorm!”
”Slash, O gale!"


【鎌鼬の詠唱呪句】

「精霊疾駆、嵐雷稲妻、風鼬降臨、急急如律令」
「疾風急雨、鎌鼬呼応、雷霆神韻、急急如律令」
「刃影飛舞、草木薙払、風林火山、急急如律令」
「星月輝映、夢幻仙境、風鼬舞影、急急如律令」
「天地魂連、炎雷交錯、霊鼬輝く、急急如律令」
「自然調和、水火土金、道法一体、急急如律令」
「秋風鼬影、星雲輝く、太極無窮、急急如律令」

【管狐の詠唱呪句】

「悠然自在、狐火燃燈、幽影踏秋、急急如律令」
「狡猾奔逸、風生水起、影隠林間、急急如律令」
「月明星稀、夢遊幻境、仙狐魅影、急急如律令」
「天地魂連、火光山川、狐影星河、急急如律令」
「靈狐飛舞、雷霆萬鈞、陰陽調和、急急如律令」
「樹木生靈、水火土金、道法自然、急急如律令」
「秋風落葉、狐跡幽幽、太極無窮、急急如律令」


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