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好きな作家を紹介します。

このnoteは、オーディオブックアドベントカレンダー(オーディオブックの思ひ出(2023年))に参加しています。今回は、audiobook.jp ユーザーさんからの寄稿です。

https://adventar.org/calendars/9297

好きな作家を紹介します―待ち焦がれて10年(いや、9年)―

小田雅久仁が、好きなんです。
まさくにとの出会いは『本にだって雄と雌があります』。

本っていつの間にか増えますよね。それは本と本の間から新しい本が生まれるからなんです、って話なのですが、これが大変面白い。絶妙な言い回しがポンポンでてくる。いやー、小田雅久仁ってイイね。
それで次にデビュー作『増大派に告ぐ』を読む。面白い。イイぞ。

https://www.amazon.co.jp/dp/4103197218

そして次、、、、といきたいところが、もうない。デビューして数年だったのでその時出版されていたのは2冊だった。
絶対読みたい。次も読みたい。
そうして私が次の小田雅久仁を読むための旅は始まる(もちろん言葉のアヤでございます)。

思い出しては検索サイトで「小田雅久仁」を入力し、enterを押す。
出ない、新刊。
入力してenter。まだ出ない。
出ない、出ない、出ない出ない出ない。まだ出ない。
5年経った頃だったか、文芸雑誌に短編が出ている様子がヒットする。
違う。書籍が読みたいんだ。作家は辞めてないらしい。まだ書いてる。
きっと出る。次の本はきっと出る。

だが出ない。検索窓に何度入力したか。
出ない。でも辞めてないなら出るはず。絶対出るはず。

そうしてあれから10年。
キターーーーーーーーッ!!!
出てる!!! 本出てる!! で、いつの間に本屋大賞ノミネート!?
展開早い!
あれから10年(実際は9年だそうです)、待ちに待って小田雅久仁。
嬉しいっていうか、どうしよう。やっと読める!
すぐ買って読んだけど、なんせ10年待ったんで(正しくは9年)読むのもったいなくて、20日くらいかけて読みました。だってもったいない(通常のわたしの読書ペースは平日なら1冊を2日)。

オーディオブック化は、私の待ち時間に比べたらマッチ棒の先ほどに早かったですね。あっという間に聞けるようになって、ありがとう。
紙版、電子版、オーディオブック版コンプリート成功。どんな媒体になっても面白い。最高。

全然タイトル書かずにここまできてしまいました。
『残月記』です。すばらしい。やっぱり小田雅久仁は天才。
この天才様は放っておかれることはないだろうと確信はしていましたが、10年待っても世に出るものは出る(9年ね)。

もしも、もしもですよ。まさかこれを読んでないだの聞いていないだの言っている方がいたとしたら、この待ち時間なしですぐ手にできるこの機会を逃す事はないのです!
待ち時間なし!!! そんな皆様が、羨ましいっ!!!

しかもこの『残月記』。3作も入ってて贅沢。どれも秀逸。
全部いいに決まってるけど、表題作の『残月記』からっていうのも、これから小田雅久仁に出会う人ならいいかもしれない。中編とかいいながらこの分量で濃厚。天才。

ということで、ただひたすら小田雅久仁『残月記』。でした。

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