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上賀茂神社 ~ならの小川~


賀茂別雷神社(かもわけいかづち神社)、通称 上賀茂神社(かみがも神社)は、世界遺産にも登録される京都を代表する神社の一つです。

夏の盛り、蝉の聲(こえ)が鳴り響く頃、一の鳥居をくぐり、強い日差しを遮る樹々の無い開けた境内を、右手に枝垂桜の銘木 斎王桜・御所桜を目にしながら通り過ぎ、馬場殿(重要文化財)を右に折れてすぐその場所に、清らかな清流「ならの小川」が流れています。小川の周辺は樹々も茂り、先ほどまでの強い照り返しも無く、ほっと一息つける場所となっています。

『風そよぐ ならの小川の夕暮れは 御禊(みそぎ)ぞ夏のしるしなりけり』従二位家隆《百人一首》

歌は毎年6月30日に執り行われている「夏越大祓式」(なごしおおはらえしき)を詠んだとされています。歌自体は、夏至を過ぎ小暑より前の 夏の盛りの頃よりひと月以上前の神事を詠んだ歌ですが、酷暑で人けの少ない折に、小川の手前にある歌碑に刻まれた家隆の歌を詠みながら、木陰で清流の涼を味わうのも真夏の京都散策の醍醐味とも言えます。

上賀茂神社では、文月(7月)第4日曜日、ならの小川で「賀茂の水まつり」が執り行われます。

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