姉が家を出て行った日
姉が家を出て行った。
こう書くとなんだか家出をしたようだが、そうではない。地方への転勤が決まって、必然的に家を出ることになったのだ。
子どもが家を出るのは普通のことなのかも知れない。早ければ高校や大学の時に家を出る人もいるだろうから、社会人生活を数年続けてからというタイミングは、むしろ遅いのだろう。
ごく普通の出来事が、我が家にとって、いや私にとってはとても大きな事なことだった。今の気持ちを残しておきたい。けれどかなりプライベートな話にもなるから、完全にオープンにするのは憚られる。
だから今回初めて有料にしてみた。大どんでん返しの盛り上がるストーリーはないし、読んだ人にとって学びになるようなものでもない。特に興味のない方はこのまま読むのをやめてもらって構わない。
なんか気になるな、暇つぶしに読んでみてもいいかな、家族のことを少し考えたいな、という方がいたら、読み進めてもらえると嬉しい。
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