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Twitter買収から学ぶシリアルアントレプレナーが歴史に名を残すキャリアだと言う話

及川です。M&Aクラウドという会社を経営しています。僕は、歴史に名を残すような会社を作るぞということと、仕事柄経営者のキャリアや会社の歴史なんかを調べるのがとても好きなんです。そんな中、イーロン・マスクがTwitterを個人で買収するという歴史に名を残す瞬間を目の当たりにしたので、興奮のまま書いています。

今回、イーロン・マスクが個人でTwitterを買収したことを受けて一つの結論がでました。

歴史に名を残す確率の高いキャリア選択はシリアルアントレプレナーだと。もっというとシリアルアントレプレナーの中でも起業家兼資本家だと考えています。今回は、その理由を書いていきたいと思います。

マクロの観点:スタートアップ資本主義を読み解く

細かいことは割愛しますが、異常な時価総額がつく際は、今の収益力よりも大量にお金が集まることによって吊りあがります。大量にお金が集まるのは、とにかくでかい市場にエントリーしていること。グローバル×テクノロジー最先端で、宇宙や自動車はとにかくでかい。でかい市場にエントリーして、たくさんお金が集まるなら、さらに巨大な資金を運用する投資家ががこぞって集まり時価総額が大きくなります。

また、世界全体的な金余りによって投資対象は利益から成長に向かっていました(今は金利が上がって変わりつつあります)。利益はゆっくり作られるが成長≒期待は急速に作ることができます。
ゆえに資本取引(IPOやM&A)は、短期で異常なリターンを産むことがあります。

Twitterの買収資金は、信用と過去に築いた莫大な資本

ソースは日経新聞ですが、過去のキャピタルゲインで得た資金と信用や株式担保をして、大型の借入れを実行しています。

買収資金は、①金融機関からの借り入れ130億ドル②マスク氏保有のテスラ株を担保にした125億ドルの融資③マスク氏が自己資金210億ドルを投じるエクイティファイナンス(新株発行を伴う調達)

日経新聞

TwitterのTOBは、Paypal売却後のテスラへの投資と似ている

出典:イーロン・マスクの知られざる半生、壮大すぎる夢追い人の“基礎”はこうして作られた

イーロン・マスクは、起業→売却→投資買収を繰り返すことで、誰も到達したことのない地点にまですごい速度でたどり着いた起業家です。インターネット黎明期に成功し、そこで得た資金を使って一番伸びる領域に起業家兼資本家としてBetし続けていることが特徴です。起業家として、成功しているからこそお金を引っ張る力があると言えますし、儲かる領域で自分が手を動かすことが最もリターンがあるからです。

日本で史上最高の純利益約5兆円を叩き出したソフトバンクも近い軌跡を辿っている


出典:ソフトバンク──”借金”の歴史と”使い捨て人脈”の系譜

ちなみに、我らがソフトバンクの孫正義もシリアルアントレプレナーであり、起業家兼資本家の側面を持っています。イーロン・マスクとは違うのは起業家寄りか資本家寄りか?ということだと思います。孫さんは、最終的にはソフトバンク・ビジョンファンドを設立し資本家ルートを選んでいます。

どうやったら、イーロン・マスクになれるのか?

イーロン・マスクは発明家のイメージが強いですが、実はX.comを合併してPaypalになった際の役割はCFO。財務の知識も卓越したものを持っているのです。
「発明・事業・財務」この3つのスキルと売却等で得た資本と信用をフル活用することが必要なのだと思います。当然、世界中の資金・人材を集める必要があるのでグローバルに適応するのは必須になります。早期に成功し、資本を回転させていく必要があります。投資でリターンを得るためには時間を獲得する必要があるからです。投資は複利でリターンがでるので、掛けられる時間がながければ長いほど強いということです。理想は20代、遅くとも30代前半までにExitを経験しておく必要があるのではないかと感じました。

おわりに

書いててめちゃくちゃハードル高いじゃんと思いましたが、努力すべきことが明確になるとワクワクしますね。日本を良くしていくためには、歴史に名を残すような起業家の登場やM&Aが増えて合従連衡して世界で戦える企業が出てくることが必要だと考えています。
今回の出来事を目の当たりにしてM&Aクラウドを通じて、より一層未来のイーロン・マスク、孫正義になる人を支援できるとサービス冥利に尽きるなと思いました。

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