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年末年始の料理でふと思ったこと2021

 あけましておめでとうございます。
 何か記事を書くつもりもなかったんですが、Twitterに垂れ流すには些か長すぎるかなと思ったのでこっちに書くことにしました。

 きっかけは昨日、大晦日の夜あたりから「今夜のご飯はすき焼きです!」っていうツイートをちらほら見かけるようになって、

 んん?大晦日の夜って年越し蕎麦だけじゃないんか?
 そもそもすき焼きなんで食べてるの?そんな習慣あったっけ?

 と思ったからですね。
 すき焼きって高級でちょっと良い日に食べるものっていうイメージ。牛肉入れてたまごつけて……。今でこそ美味しいと思って食べる料理だけど、小さい頃は得意じゃなかった。すき焼きに入ってるネギが嫌いだったのと、春菊マズイって思ってたのと、ぬるぬるな食べ物が苦手な人間なので卵につけて食べるのが不可能だったんですね。
 牛肉が高いものでご馳走だという認識を持ってからは「特別な料理」という考えになり。今では美味しく食べられる料理です。大人になるって、スゴイ。

 そもそも小さい頃は、家で年越し蕎麦すら食べる習慣がありませんでした。昨日親とテレビ電話しながらその話を振ったら、「確かに家では大晦日からお節を食べていたねえ」と。記憶は正しかった。
 お盆と年末年始は祖父母の家に行くのが慣例化していた我が家では、大晦日からだらだらと三が日ずっとお節を食べていて、小さい子供にとっては美味しい具材も多くなく、本当につまらないお正月料理だった記憶。かまぼこやだし巻き卵、チャーシュー(我が家のお節にはチャーシューがついていた)でもそもそと白飯を食べていました。

 なので、大学生になって一人暮らしして、周りの皆が年越し蕎麦!って言うようになるとこそこそコンビニでカップ蕎麦を買いに行きましたね。同じ話題を持ちたくてさ。ちょっといけないことをしている気分になりながら。ちなみに昨日もどん兵衛でした。

 お節料理、社会人になってからも母が律儀に作ってくれて、毎年小分けして送ってくれるんです。本当にありがたいです。苦手なもの(なますとか黒豆は今でもあまり得意ではない)もあるけれど、こうやって日本の伝統的な食文化に触れる機会を作ってくれていると思うと嬉しいなと。
 祖母が得意だった鳥の足の煮付け、そして地元の鯨汁が大好物で、わざわざ母が作ってくれてこの時期にしか食べられないのでいつも楽しみにしています。

 さて、すき焼きの話からだいぶ脱線しました。

 どうして年末年始にすき焼きを食べるのか、ネットでさらっと調べてみると、やっぱりこのお休みの時期にちょっと良いものを食べるという考えから一般的になっているようです。
 牛肉ね、大人になって買い物するようになって、本当に高価なものなんだと実感しています。小さい頃なんて豚も牛も鳥も全部肉で全部美味しかった。今でも全部美味しいけれど、牛肉だけは高級なものっていう、ワンランク上の価値観が定着してしまった。

 すき焼きというと思い出すのが、実家に帰省したときに時々行くお店があるんです。ちょっと良いすき焼きのお店です。
 大人になってからと言うもの、祖母を連れて外食に行く時に、店を考えるようになりました。「なんでも好きな店に連れて行くよ!」と言ってくれるけど、やっぱり洋食とか中華とかのお店に一緒に行くのはなぁ、と思うようになった。
 だいたいお寿司のお店を選んでいたんだけど、祖母が好きで行くすき焼きの店があるんだけどどう?って話を聞いてから時々そこを選ぶようになりました。
 大人になってから初めて食べる「ちゃんとした店のすき焼き」、改めて食べるとその美味しさに驚き。今ではネギも春菊も溶き卵も全部美味しく食べれるし、野菜と牛肉の美味しさを「わり下」が上手に包んでいるんですよね。簡単なようで奥が深い食べ物というか。
 一度こういう店で食べてしまうと、自分で作ってどうにかなるものじゃないよなあ、と思いながらも、時折無性に食べたくなりませんか。それが今です。

 というわけで、タイムラインに流れるすき焼きの話題をスクロールしつつ、せっかくだから牛肉探してくるかな〜と考える、年始でございました。
 今はコロナ禍で帰省もままなりませんで、また地元に帰る機会があればまたすき焼きのお店に行きたいな。


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