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Study47.人参をおいしいポタージュにするには、炒めるか、炒めて煮るか、煮るだけか。(続編)

3回目のニンジンポタージュ実験、いよいよ何が起こっているのが分からなくなってきました。どっちもおいしく、違いは確かに存在するのに、言語化が難しく、決めきれません。そんな中でもわかってきたことがいくつかあるので、ご紹介していきます。

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今回はニンジンを細切りようのスライサーで切っていきます。加熱方法は3種類で、「炒める」「炒めて煮る」「煮る」とします。これまでの実験結果を踏まえての選出です。加熱後の状態がこちらです。

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左から「炒める」「炒めて煮る」「煮る」の順に並んでいます。この時点で、「炒めて煮る」は少し色がくすんでおり、「煮る」は一番色鮮やかに仕上がっています。今回は水分量による味の違いを無くすため、加熱前114g加熱後60gに揃うように調理しました。加熱後、豆乳130gと共に攪拌したものが下記写真です。

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左から「炒める」「炒めて煮る」「煮る」の順です。「炒める」は黄色みが強く、「煮る」は赤みが強いことがわかります。また、攪拌前にも確認できたように「炒めて煮る」は「炒める」と色調は似ていますが少し白っぽく色がくすんでいます。今回は「煮る」に「炒める」に使用したのと同量の米油を加えていません。

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スプーンですくってみると、「とろみ」はほぼ同じで、舌触りも全て同じ滑らかさでした。味については、ファーストインパクトで「とにかく甘い」と強く感じるのは「炒める」「炒めて煮る」です。この2つの味の違いを感じることはできませんでした。「煮る」はファーストインパクトの甘さは若干劣りますが十分に甘く、一番さっぱりしているように感じました。

油を入れるとマイルドに

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この「さっぱり感」は油が含まれていないことが影響している可能性があると考え、油を「炒める」のに使った同量を加えて試しました。するとさっぱり感が少し消え、マイルドな味に変化しました。

確かに違う味

とにかく感じるのは前回同様、「炒めたポタージュは炒めたニンジンの味」がし、「煮たポタージュは煮たニンジンの味」がする、ということです。今回もこの違いを言葉で表現することができそうにありません。

どちらも捨てがたい

どの調理工程を採用するか、についてですが、今回も選定に困難を極めました。まず、味がほぼ変わらず且つ手間がかかる「炒めて煮る」を選択肢から外します。「炒める」「煮る」を交互に食べ続けても、どちらもおいしい。色味に違いはあれどどちらも鮮やかで綺麗な色をしています。「炒める」の甘さは何度口にしても感動しますし、でも一方で「煮る」も美味しく、むしろ食事に合わせるなら「煮る」の方が良いのではないか、という気がしてきます。

もう少し悩みます

結局は、「どんなポタージュに仕上げたいか」という目的を先に設定しないと選ぶことができないと判断しました。どちらも捨てがたいため、合わせる調味料を選定しつつ、もう少し悩んでいきたいと思います。とにかく甘いポタージュと、食事に合うポタージュ、皆さんはどちらを食べてみたいでしょうか。


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