見出し画像

Study68.れんこんポタージュ、皮つき加熱はだめ。蒸す?炒めて煮る?

今日は「白菜」「にんじん」と続いてきた「春のポタージュセット」の3種類目、「れんこんポタージュ」に進んでいきたいと思います。

ファイル_000

今日も「おいしさを保ちながらいかに時間を短縮できるか」を比較するために実験をしてきます。

用意した条件はこちら

A.皮ごと蒸して、皮を剝いて、機械でみじん切り、炒めて、煮る。
B.皮ごと蒸して、皮を剝き、そのままポタージュに。

両方とも皮を剝く前に蒸します。これまで、軽く加熱してから皮を剝くと手早く作業が進み、時間短縮に繋がってきた経験からです。

(このあと、この選択に大きく後悔していくことになります)

ファイル_001

そして、蒸すだけでも良いか?(蒸すだけだと、工場での作業が大幅にらくになります)それともこれまで多くの野菜が美味しくなってきたように「炒めて、煮る」方が良いのか?を比較していきます。

ファイル_009

皮付きのまま蒸し器で蒸します。

ファイル_010

全体に軽く火が通ってきたところでAの分の半量を取り出し、皮を剝きます。ところが、とても皮が剥きにくい。れんこん特有のねばりが出て、剝いた皮がピーラーやれんこん自体にねばねばとくっつきます。また、ピーラーの刃がとても引っ掛かりにくい。

このあたりから、れんこん が少しピンクっぽいことに気づき不安になりはじめます。

ファイル_011

水をかけながら剥くと少しスムーズになりましたが、生の状態で剥くよりは剥きにくいです。

れんこん自体が小さいと皮が剥きにくいので、仕入れの際は気をつける必要があります。(販売し難い、れんこんの端の部分を仕入れる予定のため)

ファイル_003

全て皮を剝き、ミキサーでみじん切りにします。(皮むき後125g)

ミキサーの中にれんこんがくっついて、かなり取り出しにくいです。

ファイル_005

フライパンにれんこん・油(小さじ2)・塩(1g)を入れてよく絡め、炒めていきます。

この時点でもれんこん同士・フライパンにもくっつき、炒めにくいです。そして相変わらずのピンク色で、悲しい気持ちのまま調理を進めていきます。

ファイル_006

5分も炒めると、フライパンにくっついたれんこんが焦げ始めてしまったため、水(400ml)を加えて煮る工程に移りました。

ファイル_007

十分に柔らかくなるまで15分煮込み、ミキサーで煮汁と共にペーストにします。(煮込み後231g) 

炒めが足らなかったので煮込みでなかなか火が通りませんでした。そしてしつこいようですが、やっぱりピンク色で悲しい気持ちを引きずります。

もう一方の「B.蒸すだけ」は、「A」と同じ加熱時間になるように全体で30分蒸してから皮を剝きます。

ファイル_012

こちらも、蒸しあがった時点でとても綺麗なピンク色(皮肉)で、皮を剝く間にみるみる表面が紫色に変わってきてしまいました。

さらに精神に追い打ちをかけられます...

そのまま水(106ml※1)・油(8g)・塩(1g)と共にペーストにします。※1Aを同じ水分量になる量

出来上がったものがこちら。

ファイル_013

(左:A 右:B)

やっぱりピンク色です。味を確かめるのもおっくうに感じます...

蒸すだけの方が、色がきれいに仕上がる。

ファイル_014

にんじんの実験でもそうだったのですが、炒めた方(左)は少し色がくすんで見えます。

質感・味に違いはなく、どちらも"もっちり"

ファイル_016

(A.炒めて、煮る。)

ファイル_015

(B.蒸す)

スプーンで混ぜてみると、どちらももっちりしていて、スプーンから落としてみても、同じくらいの とろみ がついています。味についても、どちらも変わりはありませんでした。

皮付きが調理が変色に繋がる?

ファイル_009 - コピー

れんこんが変色するのは、ポリフェノールの一種「タンニン」が酸化することが原因です。

体に悪い成分ではないのですが、見た目によくないので白く仕上げていきたい。「皮つき調理」が変色に大きく関わっているのでは?という仮説が立っているため、次回のは「皮を剝いて」実験を行っていきます。

次回もお楽しみに*

\新しいポタージュセットができます!/


12月に発送を開始した野菜Laboのポタージュセット「冬の朝のひとくちめ」に続いて、春のセットづくりが始まりました!

<スケジュール>
2021年2月2日予約ページオープン予定
2021年4月1日発送開始予定

完成までの様子を、一緒にnoteでお楽しみください!

<最新の情報をアップしています>
👉instagram
👉facebook


最後までお読みいただきありがとうございます。頂いたサポートは「野菜のおいしい食べ方がもっと世の中に溢れるため」の活動や勉強のために使わせていただきますね。