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Report_3.東広島の有機農家さんインタビュー/自然農園「すま」さん

2023年9月7日、離乳食プロジェクトプロジェクトに野菜を提供していただくすま農園さんを取材させていただきました。

この記事は「野菜Labo×広島大学大学生チーム×東広島市の有機農家」で取り組んでいる「離乳食開発プロジェクト」に関するものです。今回は、離乳食に使うお野菜について学ぶべく、「有機農家さん」を「広島大学大学生チーム」が取材して記事にしました。最後までぜひご覧ください。

すま農園さんは、ご夫婦で農薬や化学肥料を使わずに米ぬかやおから、しょうゆかすなど地域で出る副産物を肥料にして農業を営まれている農家さんです。年間50~60種もの野菜を作られています。

「自然農園」と名付けた背景には、自然の仕組みの中で農業をするという思いがあるそうです。

カエルが描かれているのはカエルが好きだから!とってもかわいい看板でした

▶︎農業を始めたきっかけ

お二人は、2017年に農業を始められました。まずは、第一次産業に興味があったご主人の隼人さんが農業を始め、その後奥さんの美穂さんが合流する形で、現在はお二人で経営されています。

隼人さんが第一次産業に興味を持たれた背景には、東日本大震災の際の食糧不足や原発事故への思いがあったそうです。食べ物の重要さを感じ、食べ物の頼みの綱を身近な人から広げたいという思いをもって就農されました。 

この日は日差しが強く、私たち大学生二人に帽子を貸してくださいました…!

▶︎野菜作りへのこだわり

お二人は、収量や育てやすさ、病気の強さなどの効率の面より、「おいしさ」にこだわって野菜を選び、育てています。さらに、その時の旬のものを農薬や化学肥料を使わない自然な環境で育てることで、野菜の生命力が発揮されると考えていらっしゃるそうです。また、自然の仕組みの中で野菜を育てることを目指しており、緑肥を使う方法や、試験的に肥料を何も使わずに育てることにも挑戦されているそうです。

農薬や化学肥料を使わずに米ぬかやおから、しょうゆかすなど地域で出る副産物を肥料として再利用している背景には、持続的で環境負荷の少ない循環型農業を目指しているという思いもあります。輸送の際のコストや環境への影響が考えられる農薬や化学肥料より、地域で出る副産物を再利用することで、産業廃棄物を減らしつつ野菜の成長の助けにもするという、環境保護への思いを語ってくださいました。

さらに、お客さんにも有機野菜を買う動機として、おいしさや安心だけでなく「環境保護」につながるという思いも持ってほしいと話してくださいました。

▶︎離乳食プロジェクトを一緒に行うことに対する思い

お二人にはもともと、作った野菜を赤ちゃんに届けたいという思いがあったそうです。商品として離乳食を作ろうと考えたこともあったそうで、この取り組みを好意的にとらえて応援してくださっていました。

離乳食に野菜を加工するには過程が多くて諦めたと話してくださり、それを聞いて、すまさんの思いを引き継いでお野菜を離乳食として赤ちゃんたちに届けられるような気持ちになり、とても嬉しくなりました。

▶︎取材を終えて

まずは率直に、お話を聞くことができてよかったと感じました。お二人の人柄、環境保護への思い、自然の中で農業をすることに楽しみながら励まれていることなどを知って、知る前と後では有機野菜を使わせていただくことへの自分の思いがかなり変わりました。

それまではおいしさや安心安全を届けるためにお野菜を使わせていただくという心持でした。しかし、それだけでなく環境保護のことも強く考えられていることを、念頭に置いておかなければならないと感じました。

そして、おいしさや安心だけでなく、すまさんの野菜への愛情や手間ひまなどたくさんの思いや努力もお客様に伝えられるように、私たちも開発を進めていきます。
 
本当にありがとうございました!!

取材・文:小島万莉菜

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