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随想自然

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つい最近まで、好きな文筆と写真を結び付けようという発想、イノベーション(新結合)がなかった。東京都心、主に国立科学博物館附属自然教育園で撮影した自然の写真を題材に、気付きを書き記…
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記事一覧

『迷子のマガモ』~人生のセレンディピティ~

 私が自然の撮影によく訪れる白金台の国立科学博物館附属自然教育園では、カルガモはよく見か…

武田敦
1年前
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愛嬌のあるカルガモ

 ペットの魅力は、何と言ってもその愛らしさ、『愛嬌』のある点にあるのだろうが、『愛嬌』の…

武田敦
1年前
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続・10月の蝶たち

 本稿は10月22日に投稿した『10月の蝶たち』の続編、主に10月の後半になって撮影したチョウに…

武田敦
1年前
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『照葉樹の葉っぱは自然の暖房?』~生き物の知恵に学ぶ~

 徐々に寒さが増し、空気の冷たさが意識される秋、私が自然の撮影によく訪れる白金台の国立科…

武田敦
1年前
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『何故、実は赤くなる?』~森を歩けば疑問がいっぱい!~

 秋は実りの季節だが、それは、もちろん農業、農産物の事だけではなく、自然界においても同じ…

武田敦
1年前
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『秋のプレデター昆虫』~権威主義の終わりの始まり~

 朝夕はすっかり肌寒くなり、秋が深まっていく。街中で虫たちを見かけることも少なくなる季節…

武田敦
1年前
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『ミクロ紅葉』のすすめ

 秋の深まり行く今日この頃、私が自然の撮影によく訪れる白金台の国立科学博物館附属自然教育園も紅葉の季節となった。花や虫、鳥といった題材と同様、無心になってこれはと思う被写体に向けシャッターを切っていたのだが、ふと気付いた事がある。普段、昆虫や花々をアップで捉えることの多い私の紅葉撮影は、マクロに紅葉を遠くから、あるいは木全体として捉えるのではなく、もっとミクロに葉と葉の重なりを捉えるような構図になっていたのだ。  そうなると、勢い下から上を見上げるような姿勢になり、無数の葉を

秋限定『アザミ』のレストラン繁盛記

 秋の野草の代表格の一つ『アザミ』、私が自然の撮影によく訪れる白金台の国立科学博物館附属…

武田敦
1年前
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10月の蝶たち

 朝夕など肌寒い日の増える10月、昆虫撮影のシーズンも終わり、かと言えば実はそうでもない。…

武田敦
1年前
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『クサガメのお腹の下に群れる小魚』~寄らば大樹の陰~

 本稿の主人公は、実はクサガメではない。  私が自然の撮影によく訪れる白金台の国立科学博…

武田敦
1年前
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『大都会のタマムシ』~白金台の森、自然教育園の4大宝石~

 大都会東京の都心でも、明治神宮、皇居など豊かな自然の残された一角ではタマムシ(ヤマトタ…

武田敦
2年前
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『アブラゼミを捕食するスズメバチ』~ファジーな食物連鎖~

 本稿トップの写真は、私が自然の撮影によく訪れる白金台の国立科学博物館附属自然教育園で8…

武田敦
2年前
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『ミミズを捕食するニホンカナヘビ』~もしもミミズがいなくなったら~

 多くの生き物がミミズを餌にして生きている、という知識はあっても、実際にその現場を目撃す…

武田敦
2年前
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『これは何だ?』~自然は教材にあふれてる!~

 まずは、じっくりと本稿トップの写真をご覧いただきたい。スマホであればピンチアウトで画面を拡大するのもいいかも知れません。  これは、8月6日に白金台の国立科学博物館附属自然教育園で撮影したもので、園路の脇の低木、地上1メートル位の所に引っかかっていた甲虫の遺骸である。  一枚だけでは情報不足なので、もう一枚別角度の写真を掲載しておく。    私は、これを見た瞬間、何故かジブリ映画の一場面、腐海の森で朽ちていく蟲の骸をイメージしてしまった。昆虫の死骸だろ、と言ってしまえばそ