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「穏やかな春へ」 -歌詞先行? それともメロディ先行?-

曲を作る場合、すでに出来ている歌詞に作曲者がメロディを付ける「歌詞先行」(以下「詞先」)と、出来上がっている曲に作詞者が後から歌詞を付ける「メロディ先行」(以下「曲先」)とがあります。(※「作詞家」「作曲家」というとプロの大先生みたいなので、アマチュアも含め、あえて「作詞者」「作曲者」と書きます)。

作詞者にとっては当然「詞先」の方が楽かと思います。「曲先」は決まっているメロディに歌詞を当てはめていく作業なので難しいです。

特に日本語の歌詞の場合、イントネーションの問題が厄介です。字数さえ合えばどんな言葉でもメロディに乗るかというとそうはいかず、イントネーションによってはうまく乗らない場合もあるのですね。

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実は、この「穏やかな春へ」という曲は、2年前に私がある作詞者の歌詞にメロディをつけた「詞先」の曲でした。ところがトラブルにより、完成・公開した後に、歌詞を全て差し替えてリメイクしなければならなくなったのです(その経緯についてはまた書きます)。

で、リメイクするにあたり、いつもお願いしている相水毬緒さんにメロディをお渡して、今度は「曲先」で作詞をお願いしました。(先入観が生まれてしまうので、前のボーカルは全て削除し、ガイドメロディを打ち込んでお渡ししました)。とても難しい作業だったにもかかわらず、相水毬緒さんは見事に新しい歌詞を書いてくださいました。そして生まれ変わって出来たのがこの「穏やかな春へ」です。

例えば、この曲のサビの最後「♪穏やかな春へ〜」の「春へ〜」の部分は「夏へ」や「冬へ」ではメロディに乗らないのですね。なぜなら、メロディは(ハ長調読みで)「↑ド↓シ↑ド」なので、「春へ」(↑↓↑)や「秋へ」(↑↓↑)ならOKですが、「夏へ」(↓↑↓)や「冬へ」(↓↑↓)だとイントネーションが合いません。「曲先」にはそういった難しさがあるのです。

でも、今のJ-POPの場合、9割が「曲先」だそうですから、「曲先」の方が遥かに需要があるのが現実です。作詞をされている方はこの日本語のイントネーションの問題は理解しておいた方がよいかもしれませんね。

●「穏やかな春へ 」(作詞:相水 毬緒   / 作・編曲:Atsushi   / 歌:Ayano)

1
狂おしい夏の日が過ぎ 冷ますような秋の風
淋しさで君の心 震わせた冬も
諦めず待っててくれた 愛にやっと気づいたよ
消えかけた君の笑顔 取り戻すために
しっかり渡すよ 確かな温もり 何処にも行かない もう待たせない
君だけ 二度ともう離さない その指に誓うよ 真っすぐに
今日から また一緒に歩いて 二人で行こう 穏やかな春へ

2
どれだけの涙を隠して 優しく向ける瞳で
いつだって君は僕を 見つめていたのに
ただひとり夜の長さを 抱きしめさせた痛みで
何度も消えそうになった 愛する灯火(ともしび)
勝手な自分を 分からずいたなら 哀しい未来に 沈んでいたね
君だけ 守らせて欲しいんだ 忘れない 涙の眼差しを
これから もう不安にさせない 寒さを越えて 穏やかな春へ

すべてを越えて 穏やかな春へ

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※癒し系J-POPの作曲・アレンジをしています。作詞してくださる方、歌ってくださる方(女性vo)を募集中。完成した曲は動画をつけてYouTubeにて公開させていただきます。どうぞご一報くださいませ〜(^^) by Atsushi

Atsushi_Channnel:https://bit.ly/321M5k0

Twitter:https://twitter.com/art_sound_elle

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