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2023年Q1 Manageboardアップデートー会計事務所向け機能の大幅拡大ー

こんにちは!株式会社ナレッジラボの小野と申します。

2022年12月よりManageboardのプロダクトマネージャーを務めています。

ナレッジラボは、予算管理ソフトウェア「Manageboard」を通じて、大きく「中堅・中小企業」「会計事務所を始めとした中小企業のアドバイザー」の2つのカテゴリのお客様に向けてサービスを提供しています。
https://service.manageboard.jp/

私がプロダクトマネジメントに携わってから2023年3月までの間、特に会計事務所のお客様に向けた機能のアップデートにリソースを集中させました。

このnoteでは、2023年1月~3月までにリリースした機能について概要をご紹介します!

プロダクトを通じて実現したいこと

会計事務所向けに展開しているアドバイザープランでは、会計事務所で働かれているスタッフの方々が財務アドバイザーとして活躍できる世界の構築を目指しています。

(10年間ほど会計業界にいた身として、個人的にも思い入れの強い領域です!)

2023年3月までに行ったリリースでは、主にアウトプットとインプットという2つの軸から、特に会計事務所のお客様から要望の多かった機能をにフォーカスしています。

一連のリリースにより、会計事務所スタッフの方々が時間をかけずに質の高いアウトプットを顧問先に提供できるようになりましたので、少し長いですが是非ご一読ください!

リリースした機能を一挙ご紹介🎉

レポートのPDFアウトプット機能

カスタムレポートおよび標準レポートをグラフ付きでPDFファイル出力できるようになりました!

(カスタムレポートのPDF)

Manageboardには、「カスタムレポート」「標準レポート」という2種類のレポートがあります。
以前は、「標準レポート」のみPDFファイル出力に対応しており、さらに「標準レポート」にグラフ機能がなかったため、グラフをアウトプットすることができませんでした。

この機能により、Manageboardで作成したレポートをPDFファイルとして顧問先への成果物として納品いただくことが可能になりました。

標準レポートのビジュアル向上

標準レポートにスコアカードおよびグラフを実装したことで、レポートビジュアルが格段に進化しました!
私個人としては、まだManageboardに触れたことがない会計事務所の方々にまず見ていただきたい機能になります!

(業績見通し)
(業績分析表)
(キャッシュフロー計算書)

レポートの視認性向上もあいまって、もっとも反響の大きいリリースとなりました。
標準レポートは、設定要らずで時間をかけずに(あえて雑に表現すると)「いい感じ」のレポートを作成できることが売りだったのですが、このリリースにより、「いい感じ」度合いが飛躍的にアップしたと実感しています。

レポート内に設置したスコアカードおよびグラフは「単月 / 累計」の情報を簡単に切り替えることができます。

また、PDFファイルに出力した際も、「単月 / 累計」の情報が反映されるなど、顧問先への納品物としてアウトプットされることを前提に設計しています。

この機能により、時間をかけずに、顧問先に満足いただけるレポートを作成することができるようになりました。

報告書の作成機能

カスタムレポートおよび標準レポートを報告書として一つのPDFファイルにまとめることができるようになりました!

(報告書の設定画面)
(業績分析表のPDF)

上記「レポートのPDFアウトプット機能」リリースにより、カスタムレポートおよび標準レポートから個別にPDFファイルを生成することができるようになりましたが、さらに、Manageboard内で複数のPDFファイルを一つのPDFファイルに統合することが可能となります。

このリリースにより、顧問先へ納品する成果物をManageboard内で簡単に作成することができるようになりました。

さらに、将来のリリースで、会計事務所オリジナルの表紙を設定できるような対応も予定しており、成果物としてのクオリティをさらに向上できるようになる見込みです。

法人税等のシミュレーション機能

税引前当期純利益から法人税等の額をシミュレーションできるようになりました!

(法人税等の計算画面)

会計事務所にとって、顧問先の法人税等の試算はとても重要な業務です。
多くの会計事務所では、決算の3か月前あたりに法人税等を含む納税額の試算を行い、顧問先に伝えられるケースが多いと思います。
あるいは、決算が締まってから納付期限の直前に、確定した納税額を伝えられるケースもあります。

顧問先の目線に立ったとき、決算の3か月前だと唐突感が拭えず、さらに納付期限の直前だと資金の手当てが追いつかないこともあり、会計事務所と顧問先の認識ギャップが大きいポイントです。

このリリースにより、決算を待たずとも、概算での法人税等シミュレーションを行うことができ、余裕を持って納税額の見込みを顧問先に伝えることが可能となります。

当然ながら、計算のタイミングが早期になればなるほど、シミュレーションの精度は落ちますが、試算表の締めに伴って毎月変動する税引前当期純利益をベースに、毎月納税額をアップデートすることで、上記のような認識ギャップを最小限に抑えることができるようになるのではないかと思います。

借入金管理機能

キャッシュフロー計算において、借入金に明細を設定できるようになりました!

(借入金の明細設定画面)

多くの中小企業にとって、資金繰りの悪化は死活問題です。
また、将来の資金繰りを考えるときに、金融機関から借入や返済の存在を無視することはできません。

このリリースにより、財務キャッシュフローの計画を立てる際に、金融機関や支店を設定することで、より詳細な資金計画を立てることができるようになりました。

キャッシュフロー計算書における柔軟な入出金サイト設定

入出金サイトのバリュエーションが大幅に拡大しました!

(CFの入出金サイト設定画面)

Manageboardでは、PLの勘定科目を起点に、現金化のタイミングを前月~7か月後の範囲で設定することができました。

このリリースにより、現金化のタイミングを12か月前~12か月後に設定できるようになったことに加え、勘定科目ごとに複数の現金化タイミングを設定できるようになりました。

これにより、「商品売上のうち70%は翌月、30%は翌々月に現金化する」といった設定が可能となります。

一つの勘定科目に複数の入出金サイトを持つ取引が含まれる場合、より精緻なキャッシュフローを計画することができるようになります。

さいごに

2か月強の期間に渡るリリースを一気に振り返ったのですが、いかがでしたでしょうか?

会計事務所ユーザーの方々へのインタビューなどを通じながら、すべての機能について細部にこだわりながら大きなリリースを続けることができました。

いくつかの制約の下、最初のリリースでは実装しなかった機能についても、継続的に実装を行っていきますので、今後ますます進化するManageboardにご期待いただければと思います!

※将来的なリリースについては、実装の時期や内容は現時点で未定である点、ご理解いただけますと幸いです。

(この記事を書いた人)
小野敦志
日米の会計事務所勤務を経て、Big4税理士法人にて国際税務アドバイザリー業務に従事。2020年7月に株式会社ナレッジラボに入社し、現在はプロダクトマネージャーとしてManageboardの開発に携わる。
税理士 / 米国公認会計士。

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