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旅の記:2023年6月のツアー⑭勝興寺<国宝>(富山県高岡市)

【旅の記:2023年6月のツアー⑭勝興寺】

勝興寺は高岡市伏木古国府にあります浄土真宗本願寺派の寺院で、山号は雲龍山、ご本尊は阿弥陀如来。浄土宗中興の祖と言われる蓮如が砺波郡蟹谷庄土山(現在の南砺市福光土山)に文明3年(1471年)布教の拠点として創建した土山御坊とされ、代々蓮如の子孫が住職を務めた。永正14年(1517年)、佐渡にあって廃絶していた順徳上皇勅願所「殊勝請願興行寺」を再興相続して勝興寺と称し、戦国時代には一向一揆の中心勢力として重きをなした。火災や戦火に巻き込まれ幾度か移転するが、1584年佐々成政が古国府城の土地を寄進して、第5代顕幸の時に現在の地に移った。佐々成政に代わってはいった前田家により境内の整備がされるなど庇護を受けて、越中の浄土真宗の触頭として栄えた。

古国府という地名が示すように、奈良時代から平安時代に置かれた国府跡という伝承があるそうです。万葉集の編纂にも加わった大伴家持が国主として在任し、歌を残したと。歌人としても有名ですが、なかなか気骨のある人で、乱や事件に関与したり、関与を疑われて、左遷されたりしています。
総門(重文)、天保11年(1840年)建立。
唐門(重文)、明和6年(1769年)京都で建立され明治26年(1893年)京都興正寺から譲り受け、移築されたもの。
本堂(国宝)、寛政7年(1795年)建立。
経堂(重文)、文化2年(1805年)建立。
手前、宝蔵(重文)、江戸時代末期建立。奥、鼓堂(重文)、享保18年(1733年)建立。
式台門(重文)、宝永2年(1705年)建立。
大広間・式台(国宝)、承応2年(1653年)建立。
庭園

他、書院及び奥書院、御霊屋などを含め、国宝2棟、重要文化財10棟という数多くの文化財があります。以前高岡に来たときは加賀藩2代藩主利長の菩提寺である瑞龍寺が富山県唯一の国宝だったような、と思ったら平成10年から令和3年まで23か年かけて建造物の修理をされたそうで、令和4年12月に「本堂」と「大広間及び式台」が国宝に昇格指定になったそうです。本堂の存在感は抜群!


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