見出し画像

起業0歳


はじめに

去年(2019)の12月のチーム解散から新たなサービス開発と方向転換、エンジニアとして他の会社を手伝ったり、会社の創業、アクセラ採択など色々なことがありました。

元々ずっと料理しかして来なかった僕にとっては刺激的で自分の無知さを痛感させられる一年でもありました。

2020年は、今作っているサービスが転んでも何度でも成功するまで繰り返せば、いつか結果が出る。
何回でも仮説検証を行って成功するまで挑戦すれば良い。という謎の自信を手に入れることが出来た年でした。

まだ正式サービスリリースまでは至っていないし、何も産み出せていない状況ですが、起業0歳の等身大の経験として今回noteにまとめようと思います。

多くの困難があった一年だった一方、様々な人に助けられ、多くの学びを得た一年でもありました。

軽い読み物として時間があればお読みください。

現在は、11月にテストを行いましたサービス、
シェフの料理をおうちで体験できるレシピ動画付き食材キットサービス
「シェフレピ」
の正式リリースに向けて、物件の取得やサービス開発、次の資金調達に向けて粛々と動いております。

▼シェフレピについて

ジーズアカデミーの卒業、チーム解散

去年(2019)の11月、明治神宮前にある、起業家を育成するプログラミングスクール「ジーズアカデミー」を卒業しました。

ジーズアカデミーでは、「Why me?」の深堀り、サービス開発のノウハウを学びました。

毎日1日14時間はパソコンに向かいコードを書き、サービス開発やプログラミングのついての議論をし、優秀な仲間に囲まれ、非常に刺激的な日々を送ることが出来ました。

▼ジーズアカデミー(Why me?)について



GGA(卒業制作発表のピッチイベント)では、15チーム中、12or13位で、あまり良い順位にはなれませんでしたが(むしろ悪いw)、数人の投資家の方と繋がることが出来ました。

繋がった投資家の方々を周り、アドバイス(ダメ出し)をたくさん受け、卒業後は精神的にも落ち込んでしまい、サービスの方向もブレブレというような状況でした。

自分の中でも、サービス自体に腑に落ちていない感じがしており、余計にそんな感じでしたね。

そうこうしている中、ある日、先行きの見えない未来、不信感、役割の曖昧さ、色々な思いが交錯する中でチームの解散を決意し、メンバーに解散しようと言いました。

この辺りの話はnote一回分書けてしまうくらい長くなるので端折りますが、解散後は、サービスについて相談したりするくらい良き友人として関わっています。

不動産会社のシステム開発

1月末、まだ法人登記もしておらず、サービス内容の深堀を行っている最中、友人が不動産会社のシステム開発部に誘ってくれました。

僕自身、コロナの影響で受けようとしていたシステム開発の受託案件を失注していたので非常に助かりました。

自分のサービス作りの時間も取りたいという事もあり、週2~3日くらいの勤務で、しかも法人登記した際はいつ抜けても良いというわがままを聞いてくださり、少しの間お世話になることになりました。

元々、JS、PHP、JAVA少々しかほとんど触ったことが無かった僕にとって、業務でPythonを使用し、だいたいどんな言語でも仕様理解さえすれば扱えるもんなのかという感覚をつけられたのは大きかったです。(まぁ素人に毛が生えたようなものですが)

StartPassという学び場

↑より少し前の1月初旬から中旬、スタートアップの経営リソースを拡張する"起業プラットフォーム"(起業家のオンラインサロンのようなもの)に入ることになりました。

StartPassでは、優秀な起業家が多く自分の出来の悪さを痛感する日々でしたが、ファイナンス、事業領域選定、起業家のマインドセット、事業構築のノウハウなど起業に関するノウハウを幅広く学びました。(現在も活用中です)

特に、初めてStartPassで自分のピッチ資料を使用し壁打ちをしていただく際、
「資料の体裁やクオリティが人にみせてよいものではない」
と言われ、自分の考えの浅はかさ、準備不足に恥ずかしい思いをしました。と同時にしっかり正直な感想を伝えてくれ、ピッチ資料の参考用の雛形まで下さったことに非常に感謝しております。

ピッチ資料に盛り込むべき要素をしっかりと入れ、アイデアの壁打ちや自分自身でもサービスのブラッシュアップを重ねていくうちに、僕が料理人の時に特に嫌だった作業である「発注から原価管理まで」を効率化するサービスとしてアイデア自体も少しずつまとまってきました。

この時点でサービス概要もある程度まとまってきたので、サービス開発に差し掛かり、形にしてから再度投資家回りをしていこうと思っていた矢先、StartPassのオーナーの方から、「山本さんのフェーズにちょうど合致しそうなアクセラがある」と、独立系VCのサムライインキュベートが運営するアイデアブラッシュアップから仮説検証までを支援する「The First Movers」Hands “In” Batch Program」を教えてくださり、応募することに、何度かのプレゼンや面談を通して無事、採択していただくことになりました。

アクセラレーションプログラムへの参加

4月からのプログラム初期の2ヶ月は、ターゲットの明確化、サービスアイデアの価値の言語化、定量化、競合分析、どういった価値を優先的に提供すべきかなどをひたすら行いました。

3日に一回のキャピタリストの方とのミーティング、いつも緊張の連続でした。

こういった作業は苦手で、正直こんなんする意味あるんかな?とすら思っていたのですが、とりあえず素直に騙されたと思ってやり切ろう!という思いでした。
この作業が後々、自分のサービスの方向決めに大きく影響するとは、まだ全然思っておりませんでした。

このタイミングでありがたいことに、サムライインキュベートからのエンジェルラウンドの出資が決まり、efoo株式会社を創業することになりました。(コーポレートサイトはまだ出来ておりません)

原価管理サービスの仮説検証からサービスの方向転換

6月中旬、ターゲットの明確化、競合分析、アイデアのブラッシュアップをする中で、小規模店舗向けの原価管理サービスを提供するというところまでサービス内容を絞り込み、仮説検証のために、β版を開発しました。

7月、ありがたいことに、複数店舗にご協力いただき、テストとして導入させていただきました。

紹介いただいた方々、ご協力くださった方々、本当に有り難うございました。

仮説検証を通して、飲食特有の原価管理にフィットするサービスを作れば必ず良いサービスになるだろうと考え、サービス提供後にインタビューを行い、しっかり価値を感じてくれているか検証しました。

結果、「楽になる」、「簡単で使いやすい」などの一定の価値を感じてくれていたのですが、元々小規模の個人事業主を対象にサービスを作っていたところ、原価改善より売上アップや店舗のPRなどの方がよりインパクトがあると分かりました。

元々、アクセラのプログラム初期に仮説検証結果を定量的に分析できるような形に落とし込んでいたおかげで、中規模以上の飲食店にはすでにソリューションがあり、小規模向けに考えた時に競合との差別化もしづらいという判断でサービスの方向転換をすることに決めました。

正直この時めちゃくちゃ悩みましたが、この判断は正しかったと今では思います。

結果として、プログラム中に行った、ターゲットの明確化、競合分析、価値仮説の言語化、定量化がサービスの分岐点(今回で言う、継続かクローズか)非常に重要だという事もこの仮説検証を通して学びました。

そしてアクセラを通してサポートしてくださった、キャピタリストのサイトウさん、松井さん本当に感謝しております。(アクセラ以降もずっと伴走してくださり有り難うございます)

焦りの中で見つけた「シェフレピ」

8月中旬、「原価管理サービス」から違うサービスに変更するにあたって、アイデアを150個くらい出し、0ベースでのサービス考案をする日々が続きました。

出資いただいた資金がどんどん無くなっていく現状に、正直焦っていたんだと思います。

投資家の方から、このアイデアは評価出来ないということを言われ、ハッとなりました。
結局アイデアだけを考えても、どんな課題を解決するためのアイデアなのかがわからないと、課題の大きさも深さも分からないからアイデアのことを評価しようもないのです。

とりあえず、考えたアイデアのほとんどを捨てました。
課題が明確なアイデアだけに絞り、さらに深く詰めて行きました。

そこで、「料理人のプレゼンスを向上させる」という起業当初の思い。
そして、使ってくださるユーザーが抱えている課題の双方を満たすサービスとして、
「シェフレピ」を考えました。

ちょうど思いついたのが、9月ごろでこれは急いで試したいと思い、11月から仮説検証をするスケジュールを設定して、開発、料理人への声がけをスタートしました。

シェフレピ仮説検証

仮説検証用のサービス開発をする上で、ノーコードアプリ「glide app」のおかげで非常に素早く開発ができ、重宝しました。

12月に解散したメンバーの1人が動画撮影ができると知っていたので、手伝って欲しいとお願いしました。

週一でずっと手伝ってくれていたエンジニアの阿部、そして動画撮影をしてくれる石上と僕の3人で一気にβ版のサービス開発をして行きました。

僕が好きな料理人としても尊敬している方々にレシピ開発をお願いしました。

レシピ動画の撮影は、大阪、徳島、東京の合計10本を撮り、めちゃくちゃタイトなスケジュールでしたが、β版リリースまでにしっかり動画を全て仕上げてくれました。

レシピ開発に協力頂いた料理人の方々、サービス開発を手伝ってくれた友人には非常に感謝しています。
▼協力してくれた料理人の方々(昇順)
・EXTOLA 清水シェフ
・h.b. さん
・PERTORNARE 表原シェフ
・yucchos さん
・出張料理人・オンラインサロン「料理人2.0」 竹矢シェフ

結果として、60名以上の方に応募いただいて最終的に30名強の方々にサービスをテストで利用していただきました。

サービスのテスト利用に協力頂いた方にもお礼申し上げます。
ほとんど全員の方がインタビューにも協力くださり、非常に良い示唆を得られました。
サービスのテスト運用中は、小分け作業などの場所を知人が貸してくれたり、ボアンティアで小包装を手伝ってくれる人がいたりと、終始誰かに頼りっぱなしでした。

本当に有り難うございました。

▼glide app(ノーコードアプリ開発)


資金ショートまで残り約半年、シェフレピのサービスリリースのため奮闘

現在、資金ショートまで残り半年と痺れるような状況ではありますが、テストのおかげでニーズがある事も分かり、次の資金調達、正式サービスリリースのために必要な物件取得やサービスの再開発を行っております。

スケジュール的には、資金面、リリース日、全てがかなりギリギリを攻めながら頑張っている状況です。

2020年は非常に充実した日々を送ることが出来ました。

シェフレピを通して、「料理人のプレゼンス向上」はもちろんですが。
料理習慣にもイノベーションを起こせると確信しています。

料理の楽しさをもっとたくさん人が知れる機会をこれからどんどん作って行きたいと考えています。

2021年も死なないよう(w)、頑張って行きますので応援いただけると非常に嬉しいです。

ここまでお読みくださった方、すごく嬉しいです。
直接会ってお礼を申し上げたいほどに。

では、2021年も宜しくお願いいたします。
良いお年を〜。

▼twitterアカウント
https://twitter.com/Atsushi_13

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?