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「生きづらさ」について

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「生きづらさ」に焦点をあてたnote。社会的マイノリティな特性や、無意識のバイアス、ダイバーシティなどについて。
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#スポーツ

自身も差別に加担していると自覚すること ~マジョリティ側の特権について~

差別について語らない社会というのは、(たくさん存在する)差別がないことになっている社会である。 差別について語らないひとは、レイシスト(差別主義者)を育てることに加担している。 以上の、出口 真紀子さんによる講演記録がとても素晴らしかったので、それについてのnoteを書く。社会のマジョリティ側が気付かずして持っている「特権」についての話。 差別は個人の課題、つまり「差別をする人が悪い、その人の責任だ」というだけではなく、構造的、文化的な問題であるということが書かれてある

身体が思い通りに動くよろこび、そして動かなくなっても

日常において自分は健常者だが、スポーツにおいては障がいを持っていた。 15年間の卓球漬け生活のなかで、「身体が思い通りに動かない」という大きな壁が、常に目の前に立ちはだかっていた。 当たり前にできていた動作が突然できなくなる、というのは理解が追いつかないほど衝撃的で、自身の努力でどうこうできる問題では無いと悟ったときの絶望感はすさまじいものがある。 スポーツで見られるイップスや、音楽などで見られるジストニアには、意識とは関係なく、身体が意図していない動きや硬直をする症状

同じ悩みを持つ人はきっといる~自分はマイノリティだと感じる人へ

「こんな悩みを持つのは、自分だけ」「わかってくれる人なんて周りにはいない」 そう思っていた時期が、僕にはある。 「イップス」という、身体が思い通り動かないスポーツ障害に、12歳から8年間かかっていた。今も治ってはいない。 イップスという症状自体はそこそこ知られているものの、実際に経験する人は極めて少ない。20~30人のチームメイトにはもちろん存在しないし、周りの知り合いにも聞いたことがなかった。 そんな稀有な症状に自分がかかった。 上記のツイートにも記したように、イッ