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「生きづらさ」について

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「生きづらさ」に焦点をあてたnote。社会的マイノリティな特性や、無意識のバイアス、ダイバーシティなどについて。
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#マイノリティ

自身も差別に加担していると自覚すること ~マジョリティ側の特権について~

差別について語らない社会というのは、(たくさん存在する)差別がないことになっている社会である。 差別について語らないひとは、レイシスト(差別主義者)を育てることに加担している。 以上の、出口 真紀子さんによる講演記録がとても素晴らしかったので、それについてのnoteを書く。社会のマジョリティ側が気付かずして持っている「特権」についての話。 差別は個人の課題、つまり「差別をする人が悪い、その人の責任だ」というだけではなく、構造的、文化的な問題であるということが書かれてある

偏食と「自分のせい」について

自分は幼少期から10代までかなりの偏食だった。野菜はほぼすべて食べられないので、小学校6年間の給食は完食したことがない。毎日片付けの時間にしれっと残すか、何でも食べてくれるクラスメートがいるととてもありがたかった。 今朝、発達障害のある子どもは偏食であることが多いという記事を見て、自分も食生活で苦労した経験がいろいろあるので、文章を書いてみようと思った。 「食べたくない」のではなく「食べられない」偏食の人は必ず言われたことがある、「何で食べないの?」「好き嫌いせず食べなさ

賞賛から生まれる副作用 ~社会的圧力とどうやって向き合うか

誰からも賞賛される物事がある。仕事、料理、人と円滑に喋れること、運動していること、夢に向かって努力していることなど。それらを自分が持っていると「すごくえらいこと」に当てはめられて、他から賞賛されるようになっている。 たとえば、楽しく働くことは誰からも賞賛される。「やりがいを持って働くのはすばらしい」「自分らしい働き方を」という言葉は大量に流れている。 しかし、この賞賛される物事にあてはまらない人は、否定されているような感覚になる。楽しく働けていない人、働くことが困難な人。

同じ悩みを持つ人はきっといる~自分はマイノリティだと感じる人へ

「こんな悩みを持つのは、自分だけ」「わかってくれる人なんて周りにはいない」 そう思っていた時期が、僕にはある。 「イップス」という、身体が思い通り動かないスポーツ障害に、12歳から8年間かかっていた。今も治ってはいない。 イップスという症状自体はそこそこ知られているものの、実際に経験する人は極めて少ない。20~30人のチームメイトにはもちろん存在しないし、周りの知り合いにも聞いたことがなかった。 そんな稀有な症状に自分がかかった。 上記のツイートにも記したように、イッ