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デザイナーが参加する、ちょっと変わった ワークショップ

こんにちは!アツラエnote編集部、UXプランニングチームの山下です!
前回の「サービスプランニング」の紹介に続き、今回はサービスプランニングを行う中で必須のツールである「ワークショップ」についてご紹介したいと思います。
前回に引き続き、中居と田村の対談形式でお伝えします!




プロフィール

株式会社アツラエ取締役
クリエイティブコンサルティング事業部シニアマネージャー
中居 郁


株式会社アツラエ 外部取締役
クリエイティブディレクター
田村 祐一朗


「アツラエのワークショップ」とは

── 「ワークショップ」という言葉はよく聞きますが、「アツラエのワークショップ」を一言で表すとどう表現しますか?

中居:
いきなり難しい質問ですね!笑

「ワークショップ」という言葉で「わいがや」みたいな言葉を思い浮かべる方が多いかと思います。なんか皆んなで集まって楽しそうにやってるね…というような。
確かにそういうワークショップもあると思いますが、アツラエのワークショップでは、プロセスよりも結果を重視します。
最終的に「お客様にとって価値のある結果を生み出すこと」に拘っていますね。

田村:
ワークショップでは目的に応じた成果物を必ず作成しています。
例えば、新しい事業企画案を出すワークショップでは、複数の事業企画書を作ります。
また、コンセプトを作るワークショップでは、コンセプトシートを制作します。
アイデアを発散させるだけでなく、そこから結果を導き出し、誰もが理解しやすい形でアウトプットすることは、大きな特徴だと思います。

コンセプトシートなど、誰もが理解しやすい形でアウトプット

──ワークショップを実施することの一番大きなメリットはどこにあるのでしょう。

田村:
ワークショップでは、「他の人の話を聞く」「他の人の話を聞いて、それに乗っかる」といったことを推奨します。
そうすると、自分一人では思いつかなかったようなアイディアを出すことができることが、一番大きなメリットだと思います。

中居:
もう一つメリットだと思うのは、個々のメンバーの考えていることを明らかにして、チームとして目指す方向性を明らかにできることかと思います。
サービスやプロダクトの目指す姿や理想を言語化するのは、意外と難しいことで、一見みんなが同じ方向を目指しているように思えても、個別に詳しく聞くと、実は微妙に食い違っているようなことも多いです。
個々の意見を吸い上げた上で、全員で合意した上で「コンセプト」として明文化します。
それにより、共通認識が生まれ、以降プロジェクトで様々な課題が生まれた時の判断基準となります。

ワークショップの進め方や手法


——ワークショップの進め方や手法について、具体的に教えてください。

中居:
アツラエのワークショップは、「デザイン思考(Design Thinking)」の手法をベースとして、アツラエオリジナルの進め方を取り入れてアレンジしたものです。
デザイン思考は、もともとはデザイナーやクリエイターがデザインをする際の思考プロセスを、ビジネスにおける課題解決とイノベーションを生み出すための手法に応用したものです。

田村:
サービスやプロダクトの先にあるユーザーのことを理解することがもっとも重要で、セッションの多くの時間を、ユーザーの理解と共感、そしてユーザー視点に基づいたアイデア出しに充てています。

ユーザーの理解と共感からユーザー視点に基づいたアイディアを導き出す

——ワークショップを成功させるために工夫していることがありますか?

田村:
ユーザー視点の解像度を高めるには、なるべくさまざまな立場の人に参加していただくことがポイントです。
多様なアイディアが出やすいように、参加者は年齢や部署、性別などをできるだけバラバラになるようにお願いしています。お客様の複数部署からのメンバーに加え、アツラエからはデザイナーを含めた数名が参加することで、メンバーに多様性が生まれるようにしています。

中居:
メンバーの多様性を確保すると、普段ほとんど接したことがない人や立場が異なる人が参加したワークショップを行うことになります。そのため、参加者の全員が自由に発言できる雰囲気作りや、誰か一人の意見ばかりが重用されないようにコントロールしていくファシリテーターの役割も大切になります。
通常、全体を進行する総合ファシリテーターと、グループ単位の進行を行うファシリテーターを配置し、連携しながらワークを進めます。

田村:
ワークショップでのアイディアの出方や流れをみつつ、その場でプログラムを変更することもあります。
例えば、アイディアを出し切った後で、課題抽出に一旦立ち戻ってから改めてアイディアを出す、などということもあります。

中居:
ワークショップは参加者が作っていくものなので、予定していた通りに進まないこともあります。しかし、予定調和ではないワークでこそ思いも寄らなかったアイディアが多く出るように思います。

田村:
まさにそれがお客様とワークショップをやる醍醐味ですよね!

予定調和ではないワークから思いも寄らなかったアイディアが生まれる

── 冒頭でも伺ったワークショップの成果物についても、もう少し教えて下さい。

田村:
成果物となる「新機能の企画書」や「コンセプトシート」ですが、
プロジェクトが目指すゴールを分かりやすく定義したものです。
例えば、アプリのデザインイメージを盛り込んだり、ユーザーの利用イメージをビジュアル化します。
デザイナーがワークショップに参加することのメリットの一つでもあります。

中居:
ワークショップで生み出されたアイデアや企画のすべてがすぐに実現できるとは限りませんが、次のステップへの道筋や具体的なアクションを明確にすることは常に意識しています。

ワークショップが終わった後に、「自分たちで、こんな企画を作れたことに驚いた」
「普段は気づかなかったメンバーの一面に気づいた」というコメントをもらうことも多く、とてもやりがいを感じる瞬間です。


今回は、アツラエのワークショップをご紹介しました。
ワークショップは、課題解決やアイディア出しなど色々な場面で活用できます。もしご興味があれば、ぜひ一度ご相談ください!