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【短歌】2023.04.02

あの時に止まった刻を指したまま
残る時計も今は風景

神戸には震災の頃のまま残されたものがいくつかある。
忘れないように、学ぶように、生きるために、そこに残された記憶、記録。

出かけたついでに海辺の散歩をした。
とある公園の止まったままの時計を見た若い2人組は、早く時計が直ったらいいのに…と話しながら通り過ぎる。
故障に見えたんだろうな。
あれから28年経った。まだ生まれていなかったんだろう。

当時、大阪に居たけれど、今もあの時の音は覚えている。
神戸の街を知らなかったけれど、ニュースで見た映像は今も頭に刻まれてる。

自分が言うことではないのかもしれない。
でも世代が変わったことを強く感じた。
そして少し、苦しく寂しく思った。

5:46を指したままの時計。
それはずっと直らない時計。

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