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秋吉敏子さん&ルータバキンさん with Jazz at Lincoln Center Orchestra

秋吉敏子さんがルータバキンさんとジャズアットリンカーンセンターオーケストラと共演するということで見にいってきました。金曜と土曜の2日間のコンサート、実は金曜の方がチケットが安かったのですが、私の予定的に土曜の方がゆったり行けそうと思い、空いてる席を探しながら、結構お高いですね〜とどんどん上の方の席をチェックしていったらポツッとひと席だけ空いていたのがこちら!

なんだかワクワクする席でしょ?

バルコニーボックスというお席で、ね、面白そう!思った以上にステージにかぶさっていてびっくりしました😅$55のお席の30%割引!

プログラムには秋吉さんのオリジナルの曲を中心にこの中の曲から演奏されると書いてあり、ジャズアットリンカーンセンターオーケストラさんとも3日間リハをしたとのこと。

秋吉さんは旦那様のルーさんと腕を支えられて登場、最初からスタンディングオベーションです。何かにつかまりながら歩かないと足元がおぼつかないご様子に少し心が痛みましたが、御年93歳ということで、現役で演奏、指揮をできるということ自体がすばらしいことですよね。

前回私が演奏を拝見したのは2017年にMezzrowというダウンタウンのクラブでベースの中村恭士さんとの演奏を観て以来。ずいぶん時間が経ったんですね。
とはいえ指揮してる時はシャキンと立っておられて実に楽しそう!うれしそうでよかった!

この席から見ていると私もバンドのメンバーの一員になった気分でとっても楽しい気分になりました。

秋吉さんはピアノのオスカーピーターソンさんに見出され、ボストンのバークリー音楽院に初めて留学した日本人の方。バークリーを全額奨学金で卒業なさり、その後ニューヨークで演奏活動、そしてご結婚なさったルータバキンさんとLAでビッグバンドを結成して前衛的な音楽を創り出しながらも、自身が日本人のミュージシャンとしてどうこの音楽に貢献していくかということをずっと続けてこられたというのがひしひしと伝わり胸が熱くなりました。

ルータバキンさん、こんなに日本音楽を愛してるジャズミュージシャンはいないのでは?と思うほど。フルートが日本の笛としか聞こえない曲もありました。いやあすごい!参りました!

秋吉さんは広島の曲を書いてほしいと住職さんに頼まれて、原爆の写真集をもらったけど、とてもじゃないけど悲惨な原爆の曲なんか書けない、そんな中被爆した少女が上を向いて微笑を浮かべている写真から、どんな悲惨な状況の中にも希望を見出すというインスピレーションを受け、これなら私にかけるということで書いたHopeという曲、胸にジーンと染みました。私は長崎出身で、祈りの長崎というのが私の中に生きづいています。
それにしても人生どんな時でも希望という光を見出して前に進むしかないんですよね。それが人間の力強さというか美しさというか。

また私の母は満州で生まれたこともあり、秋吉さんも満州生まれで戦争が終わって家族で引き揚げられたということで勝手に親近感を持っているのです。

ピアノもばっちり演奏なさりながらも、指揮が止まらない姿も素敵

ルーさんがリンカーンセンターオーケストラの皆さんに自分たちの音楽を辛抱強く学んでくれてありがとう、おかげ様でとてもいい時間を過ごせました、とお礼を言っていて、このアメリカを代表するジャズのビッグバンドと自分たちの曲を演奏するのはそれはそれは最高に気分がいいだろうなあと。

そして最後の曲はルーさんのエネジェティックなソロがいつまでも終わらず、メンバーがあきれて?一人一人袖に抜けていき、ひとりぼっちになり、ルーさんも舞台のそででまだ吹きまくるというような演出で、とっても面白かった!それにしてもルーさんは御年83歳ということでびっくり!全くそんなこと感じさせない力強い演奏で、その姿を見ている秋吉さんも嬉しそうでした。やっぱり若さと元気の秘訣は、ワインと日本食なのかな?(知らんけど)

超一流のミュージシャン同士のケミストリーで、さらに本当に素晴らしい演奏を見せていただいて本当にいい刺激を受けました、秋吉さん、ルータバキンさんいつまでもお元気で私たちを音楽で魅了し続けてください!
ありがとうございます!




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