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お加持のレッスン、悪夢をみる時

悪夢をみる時、私たちの体の中はどんな風になっているのでしょう。
こんな時は、胸のあたりに熱を持って気が滞っています。漢方薬では、苦みのある生薬を使って、このあたりの熱を冷まして気を流します。また、胸に滞った気を発散させるような生薬を使う場合もあります。

第2部 気と心のお話 第1章 家庭の「気」学 に書きましたように、私たちの体の中には、本能という名医がついています。

本能が正しく働いていれば、胸のあたりに熱がある時には、甘いものを嫌います。甘いものは、元気になる分、胸のあたりに気が滞っている時には熱を持たせるからです。苦いものを食べると、胸の熱を冷ますことができて良いのですが、苦いものってあまり思い当たらないですね。そして、熱を冷ます冷たいものを好んだりします。

太田胃散は、生薬が入った胃のお薬です(効能に悪夢に効くとはありません)が、ゲンチアナやニガキ末の独特な苦みにより胃の働きを良好にすると書かれてあります。そして、芳香性のある生薬も使われて、胸の気の発散を助けています。胸や胃に滞った気を、補うのではなく流す形で良好にします。このあたりをすっきりさせることは、とても大切なことです。

お加持でみると、多分、頭や胸、胃のあたりで気が滞っていると推測します。
まず、胃経を落とします。あとは状況により、胸の気を下げたり、胸の気を下げるために小腸や大腸の方に気を持ってくるために、そのあたりをめぐらせてみたりします。

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