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もしも甥っ子が私をネタに作文を書いたら

僕のおばちゃんはYouTuberでノマドだ。オンラインで日本語を教えたり、日本語の先生達のためにセミナーを開いたりもしている。お父さんも僕も、おばちゃんのYouTubeを見たことはないけどね。

おばちゃんは5年に1回しか日本に帰って来ないけど、世界のいろんな国からハガキを送ってくれる(ときどき届かない)。世界最南端の郵便局から届いたこともある。

アルゼンチン最南端の街Ushuaiaにて

中南米とか、バルカン半島とか、おばちゃんが行く国は僕が知らない国が多い。その度に、僕は地図でおばちゃんがいる国を探す。おばちゃんのおかげで、僕は学校の友達より地理に詳しくなった。

おばちゃんは今、46歳で独身。美人じゃないわけじゃないけど、どうして結婚しないのかな。もしかしたら、世界中に彼氏がたくさんいるのかもしれない。おばちゃんはいろんな外国語が話せるからね。

だから、僕にはいとこがいない。でも、寂しくはない。だって、僕は4人きょうだいだから。

記事執筆時点ではまだ届いていない、アルバニアからのハガキ

一度、おばちゃんがLINEに電話をくれた。僕はとても緊張した。だって、おばちゃんと話すのはとても久しぶりだったから。それ以来、電話もメッセージもしていない。でも、おばちゃんがいつも僕達のことを考えてくれているのは知っている。だって、国が変わる度にハガキを送ってくれるからね。

コソボの首都Prishtinaにて

次はどこの国からハガキが届くのかな。この先、いくつの国から届くのかな。おばちゃんの生活は連載ドラマみたいだ。いつか日本に帰って来るのかな。それともどこかの国に住むのかな。おばちゃんの旅が終わって、ハガキが届かなくなったら、ちょっとさびしいな。

けんた


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