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肥満した政治家と汚職には相関関係がある

肥満した政治家と汚職の間には「相関関係がある」という、イグ・ノーベル賞を受賞したフランスの研究をご紹介します。この研究、視点が面白くて好きです。研究は、楽しめることが1番です(最近、あまり楽しめてないかもなワタシ)。信ぴょう性については、読者の皆さんのご判断に委ねます。

まず前半では、問題背景として、地方政治家を評価する指標を設定することが大変難しいということを説明します。その後、一つの評価の指標として「肥満」という視点があることをお伝えします。

まず、地方政治家を評価する指標は、地方政治家の政治活動基盤が、議会、政党、地域の3つが中心であることから、一つからでは測れません。測れたとしても、評価としては十分ではありません。

地方政治家たちは、議会、政党、地域のいずれの活動を最も重視しているのかというと、私の独自の調査によると(n=69)、重要度の順に、地域>政党>議会 であることが分かっています。
つまり、地方政治家を、議会での指標からだけ評価しても、それは不十分です。例えば、議会で良い評価を得た地方政治家が、地域からの評価は今ひとつ、という場合があり得ますし、逆に政党での評価はピカイチな地方政治家が、議会からの評価は今ひとつ、という場合も然りです。

結果、地方政治家を評価する指標はなんだろう?という、スパイラルにハマります。

そこで以下の後半では、タイトルにありますように、肥満と汚職には相関関係がある、と結論づけたフランスの研究を概説します。見解が別れるかと思いますので、研究結果に対する私見は特に述べておりません。

このフランスの研究者も、私と同様に、政治家を評価するための客観的な指標が少ないことを問題意識の出発点としています。

研究者は、汚職は、政治家がレストランや宴会に招待されることから始まると考えたのです。

つまり、レストランや宴会に行く回数が増える
⇨たくさん食べ、たくさん飲む
⇨肥満する
⇨体重を減らすのは難しい

という至ってシンプルなメカニズムです。

研究者による調査の結果、腐敗が深刻な国の政治家ほど、肥満度が高いことがわかりました。

一番下に貼ったリンクによると、その研究者は、地方政治家に「肥満」という指標を用いることの有効性を主張しています。その理由は、地方の汚職は、深刻な経済的影響を及ぼすからです。

そのことを説明するために、研究者は、たとえ地方の小さな汚職であっても、その積み重ねが国の発展を遅らせることを強調しています。

例えば汚職は、高速道路などの建設費を精査なしに増加させたり、闇雲に軍事費を増加させたりなど、様々な政策選択に展開します。

その上で、それら汚職と戦うことが、我々(研究者)の責務であり、利益となる、と締め括っています。

以下、この研究がどう調査されたか? についての詳細は一番下のリンクをご覧ください。論文そのものをシェアすることは出来なかったため、関連記事をリンクとして貼っておきます(フランス語です)。






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