#60 欲しいものは人それぞれーメルカリ

「ほんとに売れるんだ」

メルカリに初めて出品したのは今から1年ほど前のこと。

東京ディズニーリゾートで購入したジグソーパズル。未使用で薄いフィルムで包まれたままの状態だった。

何しろ初めてなのでドキドキしながら出品した。

その日のうちに売れた。今から思うと、新品で値段が手ごろだったためすぐ売れたのだ。

こうしてだんだんメルカリに慣れて行った。

何気ない商品の紹介文や
売買のコメントのやり取りの中にその人の人間性が見えてくる。

やっぱり 人間ってすごいなあ。

顔も知らなくても、とても短い文の中にその人の雰囲気を感じている。

きちんとした感じの人は気持ちよく取引が終了するけれども、
これちょっとと思う人はトラブったりする。

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そんなある日不思議な出品を見つけた。

トイレットペーパーの芯だ。
30個とか50個とかまとめて売られている。

いったい何に使うのだろう。

フリマ歴10年、メルカリ、ヤフオク、ラクマの三つを
掛け持ちしている友人に聞いてみた。

「学校で工作をする時に使ったりするんだよ」

トイレットペーパーの芯で物を作ることがあるらしい。
私だったら速攻捨てているものだが、
最初にそれを売れると見つけた人はすごい。

新聞紙が売られていた時にも驚いた。
私が見た出品は５日分で300円だった。

私は廃品回収に出しているのに買う人がいる。

この理由は何となく想像できた。
新聞を購読する人が減っているのだ。
何かを包んだり、下に敷いたり。
使う場面はそれなりにある。

だから購入する羽目になるのだ。

拾ってきたきれいな石、という出品にも驚いた。

確かに模様が変わっていたり、キレイめの色であったりはするが
拾ってきた石だ。

でも、売れていた。
私が知らないだけで、何か価値があるのかもしれない（あるのか？）

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何が売れるのか、それをどう売るのか。
もうこれは立派なマーケティング戦略だ。

同じものでも同じ値段では売れない。だからコツを知りたがる。図書館でメルカリに関する本を借りようとしたら38人待ちだった。

生活の中にごく自然にマーケティング戦略が入ってくる時代。

自己紹介にやたらと絵文字が目立ったり、写真が加工されていたり、そんなところはノートにちょっと似てる。

私は
誠実に説明して、ていねいに包装して、できるだけ早く送るのが一番だと信じている。（あ、 これも戦略か）