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島の生活(日常編)

はじめに

わたしは現在、人口120人ほどの小さな離島に住んでいます。
昨年10月に引っ越してからようやく半年が経ち、大分仕事も生活も慣れてきました。

都会生まれ・都会育ちがどのように離島生活を送っているのか、今回は日常編と題してお伝えしていこうと思います。

(今回は感じたことをサクッと書いているので、軽い読み物として流し読みしてくださいね。)

島の人口から見えること

人口総勢120人足らずって想像できますか?わたしはできませんでした。
なにしろ、わたしが通っていた中学校の、その一学年より少ない人数。そして、うち6割以上が高齢者。
まさに超高齢化社会です。

そのほとんどが年金生活者。

高齢の方は暇を持て余し、畑の世話をしたり、島の集会所に集まっておしゃべりしたりするくらいしかやることがないのです。島の外に出るほどの気概も少ないため、必要以上に島を出るようなことはしません。

だからなのか、島の人たちはとっても大らか。
人の失敗も笑ってすませてしまうような、懐の大きい人が多いような気がします。

島の交通手段

島には上記の理由から、島タイムズが存在します。
言うなれば、ゆったり流れる時間軸ですね。

なにをするにもゆったりのんびり。

交通手段は一日4便の船しかないため、急がなくちゃいけない理由がないのです。
もし乗り遅れても明日がある、と簡単に諦めもつきます。荒波で船が欠航することもあるくらいなので、時間というか、日にちに余裕を持って動くことが日常なのです。

郵便物もきちんと届かないこともしばしば。
なにせ船なので。

もし郵便物が届かなければ待つ。
それでも来なかったら連絡する。
さらに来なければ…諦める。
それくらいの心の余裕が必要です。

島のケモノ事情

話は変わりますが、島には野生の動物もいます。

海ならではの、猫(ネコ)。

山ならではの、蛇(ヘビ)。

そして、離村ならではの、猪(イノシシ)。

彼等がこの島での三大獣です。

その中でも一番厄介なのがイノシシ

彼等は夜行性なので昼間は山の中に潜んでいますが、日暮れから活動開始。
そのため、わたしたち人間は日が暮れたら外に出れません。
そこら中にイノシシが徘徊しているので、運悪く出くわしたら攻撃されます。
朝になって外に出ると、そこかしこにイノシシが掘り返した土を見ることができます。

共存について考えさせられる日々です。

夜間外出ができる日常を懐かしく、羨ましく思います。

島の環境

島といえばどのような地形を思い浮かべますか?
海に囲まれた孤島で、山があるイメージでしょうか。
まさにその通りです。

小さな島の良いところは、なんといってもその環境でしょう。

玄関を一歩出ればオーシャンビュー。


波の音、鳥の鳴き声で目を覚まし。

海を観ながら散歩をし、

緑に囲まれた空気でコーヒーを飲む。

これぞまさしく至福です。

海に囲まれているので比較的温暖な気候。
今は梅雨ですが、そこまでジメジメしておらず洗濯物も乾きやすく感じます。
(あくまで比較対象は都会です)

都会に住んでいたらきっとバカンスで行くだろう場所に今住んでいるこの環境は、わたしの旅心を日々刺激してくれます。

旅行に行かなくても毎日が旅行気分です。

また、人口も少ないので混雑には無縁です。
休日は人一人に会うか会わないか、くらいの確率で人に会いません。

島の遊び事情


食事編でもお伝えした通り、島には飲食店がありません。

もちろん、カラオケ店やパチンコ店などの娯楽施設もありません。

代わりに自然を相手に遊びます。

たとえば、フィッシングや海水浴などの海遊びは定番です。
島の住人たちは海水浴にも飽きているので、新しく島に来た人の海水浴を温かい目で見守ってくれます。
(決して一緒に泳ごうとはなりません。)
ちなみに、この島ではアワビや牡蠣なども採れますが、漁業組合の許可がないと違法になるので、無断で取らないようにしましょう。

他にも、山遊びになる低地登山やバードウォッチングなどがあります。食べられるその島ならではの野草もいろいろあり、探すだけでも楽しいものです。

また、島ではBBQも盛んです。
住人たちはバーベキューセットの他にも七輪が一家に一台あり、一人でもBBQができるようになっています。
BBQの煙事情に関してはお互いさま精神。寛大な雰囲気なのでとてもありがたいです。

島のお金事情

今までお伝えしたことからもお分かりいただけたかと思いますが、島では殆ど財布を出す機会がありません。
住宅固定費なども口座振込にしてしまえば本当に財布が必要ありません。

島には銀行がありません。
コンビニがないのでATMもありません。
唯一、郵便局があるので、そこのATMで現金を引きだします。

もし、離島や僻地に住みたいと思ったなら、全国にあるゆうちょ銀行の口座は持っていて損はないと思います。
あとは、ネット銀行口座があると振込など行う際に何かと便利なので持っておくと安心です。

さいごに

今回は、都会暮らしの人間が島に移住して感じたことを中心にお伝えしました。

島タイムズは沖縄独特かと思っていましたが、離島あるあるなようです。
その島ならではの慣習や文化があり、飽きることがありません。

最近では、島暮らしに憧れて地方移住される若い方もけっこういらっしゃいます。憧れることは良いのですが、現実と違った、なんてことがないようにしたいものです。
島で生活するならば、やはりある程度のコミュニケーション能力が必要だと感じています。

失敗を恐れず思い切って飛び込んでみると、また違った価値観が生まれると思います。

超高齢化社会の島へ若い方が移住されるのは、島の住人にとってもとてもありがたいことです。
ぜひ、若い活力を活かして地域を活性化してくれることを期待しています!

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