カマタマーレ讃岐コーポレートスローガン

誰も他に書かないのでnoteで書いておくJ3カマタマーレ讃岐2020新体制・新入団会見

(写真はカマタマーレ讃岐のコーポレート・スローガン)

 2020年1月13日(月・祝)香川県高松市内において開催された「カマタマーレ讃岐2020」。本来であればクラブの門出を祝す大きなイベントですが……。


 極めてシビアな話をすればJ3・2年目の状況であるカマタマーレ讃岐を新体制会見から取り上げるサッカー関連媒体はもはや存在しません。よって今回はクラブ側にも問い合わせの上、第2部の「新加入選手・スタッフ会見」を質疑応答含め全文掲載しているオフィシャルHPや四国新聞等と重ならない部分。及び池内 秀樹代表取締役社長と上野山 信行ゼネラルマネージャーが登壇した第1部を中心に無料にてその様子と取材で得た情報を公開致します。


 表現が難しい部分は写真を使い、基本的には箇条書きで記してまいりますので、1月25日(土)にレクザムホールで一般公開で開催される「カマタマーレ讃岐2020新体制発表会・サポーターズミーティング」の参考にして頂ければ幸いです。

 

 第1部。冒頭は池内社長による「クラブ理念」の説明でした。以下、概要は写真数枚をご覧ください。


カマタマーレ讃岐クラブミッション

カマタマーレ讃岐クラブビジョン

カマタマーレ讃岐クラブ理念「12の価値」

カマタマーレ讃岐2020クラブ経営方針

カマタマーレ讃岐2022シーズンの到達点

ここに加え、池内社長と報道陣の質疑応答で判明したことを記します。

1.「信頼回復」は大きなテーマ。2014年のJ2昇格以降、クラブ外部の皆さんに真摯に取り組んできたのか、耳を傾けてきたのかという部分で足りなかったと思う。私自身も今年6月の入社以降、そういった声を聴いたし自分自身も感じた。だから「12の価値」の中にも「謙虚」「オープンマインド」を入れたし、クラブの目指す方向をお伝えした上で一緒にいいものを作り上げたいし、クラブで働く全員が同じ想いで取り組んでいきたい。


2.「2022年にJ2上位争いできるクラブ」が目標なので、その中でJ2昇格のタイミングはあると思う。そこに向けて事業規模・練習環境を整えていきたい。施設基準が一番足りていない課題だが、J1ライセンスへの基準に到達できるように取り組みたい。


3.練習場に関しては三豊市に多大なるご協力を頂いている。三豊市立緑ヶ丘総合運動公園は現在芝の張替え中で、天然芝フルピッチ1面と人工芝を併設した練習場が7月をメドに完成する。ここが大きな拠点になる。

 ただ、その後も芝の養生があるので全ての練習を緑ヶ丘総合運動公園でするわけではなく、今まで使用している高松市立東部運動公園などを併用していく。

 クラブハウスは2016・2017年といろいろな議論をしてきたが、現状では高松市との協議もストップしている状況。0スタートになった。これからは関係各所と協議しながら「0から」進めていきたい。


 続いて上野山GMが「カマタマーレ讃岐が目指すサッカー」について説明しました。


カマタマーレ讃岐新GM・上野山 信行氏

カマタマーレ讃岐のサッカースタイル

カマタマーレ讃岐ファーストタッチ」の定義

「カマタマーレ讃岐ファーストタッチ」の意味

 説明で強調していたのは攻撃は「ゴールを奪う」。守備は「ボールを奪う」「ゴールを守る」「攻撃と守備の切り替え」といった目的のために常に考える。ということ。「選手としては難しいかもしれないけど、止めて、蹴って、走って、考える意識はJ1もJ3同じ。違うのは運動能力の部分。僕はマインドを作るために質問攻めにしていくことを、自己認識をさせていくことを僕はやっていきたい」と話していました。


 ここに加え、上野山GMと報道陣の質疑応答で判明したことを記します。


1.カマタマーレ讃岐の目指すサッカーを端的に表現すれば「攻めは短時間でゴールを奪う。守備は短時間でボールを奪う」。この形をアカデミーからトップまで徹底していく。


2.アカデミーのスタッフは基本、昨年からの継続。現状を把握することが大事。選手はいずれ香川県から輩出するような形で選手を育てたい。


3.カマタマーレ讃岐との接点は池内社長と2018年にJリーグのGM育成講座で講師と生徒の立場であった時から。その後、昨年の実行委員会で相談を受ける関係になって「僕が行きましょうか?」という話になった(笑)。63歳になってこのような仕事をさせて頂けるのは感動している。


4.カマタマーレ讃岐にはJリーグの技術委員として2012年に本社へ行ったことがあるが、その時と変わっていない。変わったのは道ができたことだけ(笑)。今はビジョン的なことが欠けているが、社長の熱意はあるし僕自身もそこを変える覚悟はできている。練習環境も理想はあるが、今すぐに変わるわけではないので、そこは選手にも理解してほしい。移動時間も考える時間に変えればいいだけのこと「自分たちがここでやる」意気を持つことが大事。


5.カマタマーレ讃岐でもアカデミーでいい選手がいれば、高3でガンバ大阪トップデビューしたMF稲本 潤一(元日本代表・元J3 SC相模原)、新井場 徹(元J1鹿島アントラーズなど)のようにどんどんJ3の試合で使っていきたい。それが選手を伸ばす要素にもなる。


6.僕は状況をコーチングスタッフと選手が同じ目線で共有できることがサッカーを変えつつ勝っていく上でのポイントだと思っているが、その意味では望月 一仁監督は理想の監督だと思っている。内容の変化を見ながら長い目見てもらえるとありがたい。

左からカマタマーレ讃岐・坂田 和也コーチ・望月 一仁監督・星野 洋時コンディショニングコーチ

写真は左からカマタマーレ讃岐・坂田 和也コーチ・望月 一仁監督・星野 洋時コンディショニングコーチ

 2005年に就任1年目で愛媛FCでJFL優勝。J2でも約3年半指揮を執り約11年ぶりの四国帰還となった望月監督は会見後の囲みではこんな話をしていました。


1.2020年は1つの階段を昇るために3位以内にいきたい。ただ、そのためにはベースづくりをする必要がある。そのために「ゴールを奪う、ボールを奪う」ことに練習からこだわっていく。愛媛FCで監督をしていた時、その部分は優れていた高萩 洋次郎(元日本代表・現J1 FC東京)や当時は切り替えの部分に課題のあった森脇 良太(元日本代表・現J2京都サンガFC)などに課した「最後まであきらめない」部分は選手たちにもやってもらいたい。


2.基本はボールを大事にするためが、最も大事なのはゴールを奪うこと。そのためにはペナルティーエリアに入る回数を増やすために、相手陣に押し込む。この形にはこだわりたい。その意図を整理する、周囲とのタイミングを作るために練習では多くミスをしてほしいし、その気づきを引き出したい。そしてベテランが頑張ることで若手を引っ張ってほしい。彼らの存在は大事だと考えています。


3.JFL・地域リーグの監督を経験して感じたのは「丁寧にやることの大事さ」。でも丁寧にやりすぎるとスピードが落ちてゴールが遠くなる。急げば急ぐほど雑になる。この狭間をどうしていくかを学ぶことができた。


4.1人だけの力では目標は達成できない。自分の見えているところは意外と少ないので、協力しながらやっていきたい。その部分で社長・GMが「サポートしていく」と言って頂けるのは心強い。


5.カマタマーレ讃岐では過去4バックがベースだったので、最初は4バックで考えている。ただ、ヴァンラーレ八戸や愛媛FCの最初は3バックもやっていたし、選手たちの状況をみながら。選手たちはなんでもできるようにしてほしい。


6.最初はうまくいかないかもしれない。でもサポーターの皆さんには「こういう闘い方をする・スタイルをする」という姿を見せたい。アグレッシブに「喰らいついて離さない」イメージでやりたい。


7.愛媛FCでの監督経験がなかったら自分は今もサッカーで仕事はできていない。皆様の暖かい声援があったからこそだと思う。FC今治とのJ3リーグアウェイ戦で愛媛に行けることは本当に楽しみにしている。愛媛の皆さんも新しいカマタマーレ讃岐の闘い方を見て、昔を思い出してもらいたい。応援をよろしくお願いします。



 加えて、大半の選手獲得と編成に関わった西村 俊寛トップチームダイレクターにも聞きました。


1.望月監督からは「左利きのサイドバックが欲しい」というリクエストがあった。DF20下川 太陽(セレッソ大阪U-18)DF22杉山 弾斗(J2ジェフユナイテッド千葉から期限付き移籍)などはそこに応えた補強。


2.昨年試合を見ていて「クロスからの得点が少ない」という課題があったので、今季の補強はそこを加味して獲得している。あとはスピードのある選手(FW9栗田 マーク アジェイ)。細かい局面で前を向ける選手(FW21神谷 椋士)の組み合わせなどを考えた。


3.軸になる選手、幹になる選手を置くことは2020年を迎える上で大きなテーマにした。GKであれば1清水 健太、DFは30竹内 彬、中盤はこれから取る選手。FW26ブラウン ノア 賢信(J1横浜F・マリノスから期限付き移籍)。ここにFW19重松 健太郎だったり、FW19川﨑 一輝が絡んでくる。


4.イメージしていた選手はおおよそ獲得できた。今後、シーズン前の補強は「これから取る選手」1名(ちなみに背番号「6」は現状空き番)。動いていることは間違いないが、詳細はまだ言えない。右サイドバックやセンターバックについてはケガ人が出てしまった場合に期限付き移籍で補強を考えていく形になる。


5.今季はアカデミー選手もより多くトップチームに参加させていく。昨年J3リーグ3試合に出場したDF31武下 智哉(新高校3年)についても高校側と協議しながらいい方向に進めていきたい。なお、カマタマーレ讃岐U―15・3年GK松原 快晟(U―15日本代表)のカマタマーレ讃岐U-18チーム昇格はすでに決定している。


 以上です。よろしくお願いいたします。





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