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AngelListでプログラマー・ソフトウェアエンジニアがこれから学ぶべき言語をリサーチする

こんにちは、Teshi(@atsuhio)です。フィリピンに住みつつ、欧米の子供向けプログラミングスクールCodeGrit Jrを開発中です。オンライン英会話サービスも運営しています。

今回の記事はプログラマーの方、これからプログラミングを学ぶ方に向けて書いています。

よくRubyは日本人しか使ってないとか、Railsはオワコンだとか、Golangがいいとか、Rust勉強すべきとかプログラミング言語やフレームワークに関する議論は巻き起こります。

海外のスタートアップの求人から日本でも流行る技術や言語を予測する

ファクトフルネスという本の中でもありますが、こういう議論とかでそうかなって納得しちゃうよりも自分でデータを調べてみた方がより正確な情報が手に入りやすいと僕は考えます。

また多くの場合ですが、シリコンバレーなど最先端の場所で流行っている言語や技術は数年(最近は短くなっています)のスパンで日本でも流行していきます。

そのため、僕は今の日本での求人を見るよりも海外の最近のスタートアップを調べることで、近い将来国内でどんな言語や技術が流行るのかが見えると考えています。

AngelListとは

AngelListは投資を受けたいスタートアップと投資家をマッチするためのプラットフォームとして始まったサイトです。現在ではスタートアップの求人情報の掲載もしており、特に英語圏ならスタートアップの多くが求人を出すようなサイトになっています。またフィルター機能が優秀ということもあり、僕は求人を分析するときにはAngelListをメインで使います。(今回の記事でしていることを僕は定期的にしています。)

そんなわけでAngelListをみてみましょう。

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こちらが、AngelListの求人一覧のページです。ここでは完全にリモート(テレワークのことです)でできる求人のみ検索してみました。結果を見ると、世界全体で12097件あります。全ての仕事では30600件なのでAngelList上の企業でいうと多くが完全リモートの環境を提供する準備が出来ているといえそうです。

日本ではVue.jsが流行っているのでアメリカだとどうなのか調べてみます。

求人をアメリカのソフトウェアエンジニアの求人のみに絞ってみると9777件と出てきます。

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フロントエンドライブラリで比較

まずはJavaScript関係で絞ってみましょう。ここから絞ってみると以下のようになってきました。

1. React.jsでフィルター - 1593件
2. Vue.jsでフィルター - 231件
3. jQueryでフィルター - 141件
4. Angular.jsでフィルター - 367件

結果をみると、日本では、Vueが人気ですがアメリカではReactが7倍近い差をつけて圧倒的に使われていることが分かります。AngularもVueより人気ですね。またjQueryまだまだ企業で使われてる、という持論を展開する人も多いですがすでにだいぶ求人件数は減っているようです。日本でもそうなりそうですよね。

Webフレームワークを比較

次にWebフレームワークを比較してみましょう。

1. Laravelでフィルター - 155件
2. Ruby on Railsでフィルター - 373件
3. Djangoでフィルター - 308件
4. Express.jsでフィルター - 125件

フロントエンド側でほぼ必ず必要なJavaScriptに比べるとWebフレームワークでは件数が減りますね。しかし、この中でみてもまだまだRails使われているなということがわかると思います。

言語でフィルター

言語別でもみてみましょう。

1. Golang - 170件
2. Node.js - 1111件
3. Ruby - 120件
4. Python - 1391件
5. Java - 709件
6. Elixir - 32件

こんな感じになりました。Rubyの求人件数はRailsよりも少ないのですね。Railsが圧倒的なのでRubyで検索する人が少ないのかもしれません。PythonはWeb開発などよりも機械学習やデータ分析に使われていることで求人数が多くなっています。Node.jsも非常に多いですね。

新人プログラマはPythonかJavaScriptをやるのがおすすめ

ここまで見た結果としてですが、僕がこれからプログラミングを学習する立場ならJavaScriptに力を注ぐと思います。求人件数がサーバーサイドもクライアントサイドも非常に多いからですね。また僕は以前から自作サービスを作ることをおすすめしていますが、JavaScriptができればモダンなアプリを一言語だけで作ることも出来ます。

Rubyは実際にかなり需要が減っているように見えるので、まだまだプログラミングスクールでの採用も多いですがちょっと注意が必要かなと思います。僕もRails使っているので悲しくもありますが。Ruby 3が年内に登場するのでそこでどうなるかに注目しています。

ある程度バックグラウンドに理系の素養があるなら(大学の学部が理系で数学や物理が好きなど)、Pythonを頑張るのがおすすめです。より求められるものが高度になるので、給与面でもJavaScriptエンジニアより高くなるはずです。

自分でも調べてみよう

長くなるのでここまでにしますが、フィルターは言語の他、企業の規模や、投資の段階、想定給与など複数組み合わせて検索が出来ます。

Web上に出てくる情報から感覚的に把握するのではなく、データをみつつ分析するとより詳細に技術動向が掴めるかと思います。(流行り始めたものはデータに現れるのに時間がかかるので、更に先を見据えるなら別の方法が必要かもしれません。例えばRustは流行ってきているように見えますが求人件数は30件のみでした。)

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