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お支払い時のUXデザイン

こんにちは

世の中、"モノからコトへ" とおっしゃってる方々が多くいらっしゃいますが、

デザイナーとしては、"コトからモノへ" 考えることこそが大事だと思っている米田で御座います。


最終的にフィジカルにどう落とし込むかが非常に重要で、そここそが面白いとも思っています。



世の中には、違和感を感じるデザインが沢山蔓延しています。


ここのところ非常に強く感じるその一つが、お支払い時のUXデザイン。

これまでのリアルキャッシュ+カード文化だけでなく、交通系カードにスマートペイメントなどのフィンテックも入り混ざる過渡期に加え、covid-19による人とのモノの受け渡しがセンシティブになり、

POSシステムにおいて、店員側に向いていた入出金のユニットの向きが、昨今ではお客様側に向けたものが使われるようになってまいりました。

添付は東京駅構内の某Uクロ。

支払いの場のデザインとしては、まず、キャッシュポイントの多さが気になります。

ステンレストレイは、キャッシュやクレジットカードなど、全てのやりとりに使われていた過去とは違って、" クレジットカードはこちらで " と限定されています。

そして、カウンタートップには、スイカのカードリーダーに加え、クレジットカードのサインパッド、会員証スキャナーにキャッシュの出入口。



小銭の入金は上から、紙幣の入金は左下の上段から。

小銭のお釣りは中段から紙幣より先に出てきます。


そして、紙幣のお釣りは左下の下段から。

アフォーダンスは、機械に入金する事を考えた時点でこれまでのトレイに置く行為から決別しています。

このマシンにおいては、お札の入り口が低すぎて、身長178cmの私では認識し辛い位置であります。



もともと自動販売機や券売機、POSシステムなどにおける紙幣と硬貨の出入口は、入れやすく受け取りやすく分けたデザインとしてのデファクトスタンダードになったのと、メカトロニクスの制約ゆえのレイアウトだとは思いますが、それにしても高さや位置がここまで違うと、とても違和感を感じます。


よくよく考えると、お財布の入口/出口って、"ガバッと開いて一つの口から" である事が、実は安心や確実性、そして速やかなお支払いに対する大事な価値なんだと気付かされます。


紙幣と硬貨の入れる順番、お釣りが出てくる順番やスピード/タイミングも非常に重要です。


お金や支払いの受け渡しをお互い丁寧に、かつスマートに行いたい。

デザインでのアップデートが必要なシーンだと思います。

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