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30年間交流のなかった実父の相続~相続か放棄か、それが問題だ~

 私の両親は、私が小学校低学年の頃、離婚をした。私と妹は母につき、離婚と共に母の故郷にやってきた。父は東京に残った。父がいない寂しさを感じることもあったけど、それより夜中に夫婦喧嘩や母の泣き声を聞かなくて済む方が幸せだった。

 父方の親族ともあまり良好な関係でもなかったので、特段、父や父方の親族と関わることもなく生活を送り、高校を卒業し、安定した会社に就職できた。現在も同じ会社に勤めている。上を見てしまうとキリがないが、日々の生活に困ることもない。

 そんなある日、父の故郷の市役所から私宛に書類が届いた。中には、「相続人指定書」と題された書類が入っていて、父が既に他界していたこと、父名義の不動産(自宅)があることが判明した。

 急いで妹に連絡を入れ、相続人指定書から知ったことを伝えた。話しているうちに、二人とも今まで絶縁状態だった父について、これ以上の情報がないことを改めて認識した。

 翌日、市役所の税務課に電話を入れ、事情を話した。電話に出た担当者からは「その状況でしたら、相続放棄をされるならこれから3か月以内に〇〇の家庭裁判所に相続放棄の手続をしてください。相続放棄の手続が終わったら連絡をください。」と言われた。

 「私はいったいどうすればいいんでしょう?」と担当者に聞き返したかったが、相談できるような雰囲気ではなかった。相続を受けるか、相続放棄をするかの決断が私と妹に迫られているんだなと認識できた。

 父の背景が全くわからないのだから、普通なら私や妹から父方の親族に連絡を入れるのだろうが、そもそも記憶のある父方の親族のうち、誰が生きているかさえわからない。誰の住所も知らないから手紙一つ送れない。

 さすがに父名義の預貯金口座はあるだろうけど、どの金融機関にあるかもわからない。郵便局の口座位はあるだろうか?更に重要なのは、父が借金を抱えていたかどうかだ。これまた、全くわからない。

 「自分も妹も生活が安定しているから、絶縁していた父の財産なんて相続放棄してしまおう。」「でも父は定年まで公務員だったし、持家だったんだし、判明していないだけで財産はあるのかもしれない。だとしたら、放棄するのはもったいない。」

 毎日、私も妹もこの二つの思いに揺れていた。揺れている間に刻々と時間だけが過ぎていく。仕事も忙しいし、私と妹に代わって、父の財産調査をやってくれる人はいないのかな。揉めているわけでもないのに、弁護士?テレビ番組で行方不明者捜索していたりする探偵会社や興信所?どっちも、なんだかハードルが高いなあ。

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 このような場合、お亡くなりになった方の財産や負債の調査を至急行う必要がありますが、なかなか普通はなにをどう始めればいいのかわからないですよね。

 当事務所では、お亡くなりになった方の財産及び負債の調査を迅速に行い、財産・負債状況を把握いただけます。その上で、今後の手続についてご提案をさせていただくことが可能です。

 タイムリミットがある場合は、揺れて悩んでいること自体がリスクです。当事務所では、相続に関しては初回相談は無料です。お気軽にどうぞ。

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