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不安定型愛着スタイルを持つパートナーとの向き合い方とは?

相手からどう思われるか気になってしまい、相手のことばかり優先し損することが多い。でも自分のことは認めてもらいたい。見捨てられ不安が強く、いつの間にか支配的な立場の人間にいいように使われていることが多い。

もし、あなたのパートナーがそうならば、それは「不安型」愛着スタイルかもしれない。

僕は夫婦喧嘩は人類のデフォルト仕様だと思っている。なぜなら、心が安定している安定型愛着スタイルを持つ人間はわずか3割程度しか存在しないからだ。

この世の人間の約7割は愛着が不安定なのだ。感情的な親密性を避けたり、強い見捨てられ不安を感じたり、依存的になったり、そういった不安定な心理状況では夫婦の葛藤は避けられないだろう。夫婦のいさかいがこの世から消えることはない。

ではどうすればいいのか?葛藤の発生を止めることはできないが、葛藤とうまく付き合うことはできる。方法さえ理解していれば。

前回の記事では回避型愛着スタイルを持つパートナーとの付き合い方について解説した。今回は不安型愛着スタイルを持つパートナーにどう付き合ったらいいのかについて詳しく解説する。あなたがパートナーとコミュニケーションを取る際の参考になれば幸いだ。

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不安型愛着スタイルとは?

不安型愛着スタイルを持つ人間は見捨てられ不安が強く、過剰に依存的になり、感情が安定せず不安や嫉妬を感じやすいと言われている。

他の特徴はこちら。(「不安型愛着スタイル 他人の顔色に支配される人々(岡田尊司著)」より)

・人の顔色に敏感

・心理的支配を受けやすい

・寂しがり屋で一人が苦手

・自己肯定感が低い

・完璧主義でほどほどが苦手

・理想化と幻滅、依存と攻撃のパターンに陥りやすい

・独占欲が強く、三角関係が苦手

・パートナーや子供との関係が不安定になりやすい

・客観視が苦手で悪い点にばかり目が向いてしまう

・気配りができサービス精神が旺盛

なぜ、こういった愛着スタイルを人は持つようになるのだろう?そこにはオキシトシン飢餓があるという。

不安定型愛着スタイルはなぜ生まれる?

回避型と同じく不安型も愛着スリーサイクルモデルにおける応答の不十分さが原因だ。ただ、回避型の場合は幼児からの不安感の表現に対して応答が少なかったことが原因だが、不安型は応答の不安定さが原因である。

ある時までは安定した養育者がそばにおり、常に愛情がある応答をしてくれていたが、何らかの事情でその養育者が幼児の元を去ることで、突然「応答」が消滅してしまった。もしくは、親が自分にとって都合がいい時には子供を「支持」するが、都合が悪い時には「否定」したりと、親からの応答に一貫性がなかったケースなどだ。


その時、幼児の脳内では何が起きているのか?そこにオキシトシンが絡んでいる。親しみや安心感を高め、落ち着きや優しさを増加させるホルモン、オキシトシン。その効果を発揮するにはただ放出するだけではなく、オキシトシを受け止める受容体の存在が必要だ。

オキシトシン受容体は養育者からの愛情ある世話を受けることで脳内に増えていくが、世話がなかったりバランスを変えていると受容体が増えなかったり、機能不全に陥る。

オキシトシンがうまく働くためには、オキシトシンが放出されるだけではなく、オキシトシンの受容体が必要である。オキシトシン受容体は、1歳半頃までにほどよい世話を受けることで、子供の脳内に増えていく。ほどよい世話が与えられなかったり、与えられ方のバランスが悪かったりすると、オキソシン受容体が十分に増えなかったり、あるいは働かなくなる変化が起きたりして、うまく機能しなくなる。

不安型愛着スタイル 他人の顔色に支配される人々

回避型の場合は養育者からの応答(安心感を感じられる世話)が少なかったために、オキシトシン放出量も受容体の数も少なく、低い愛着レベルという点でいびつながらも安定はしている。しかし不安型は、ある時までは過剰なほどの愛情を与えられることによってオキシトシン受容体が増大するが、ある時から養育者からの応答が激減することによって受容体の方がオキシトシン放出量より上回ってしまい、オキシトシン飢餓状態となる。「愛情が足りない!」と常に脳がメッセージを発している状態だ。

不安型愛着スタイルの直接的な発生原因はオキシトシン飢餓状態であるが、「不安型愛着スタイル 他人の顔色に支配される人々」によると、オキシトシ飢餓の発生原因は主に3つあるという。

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