自分の素直な気持ちを話せないのはなぜか?ーFBRsからの脱出ー
自分の素直な感情、辛かったこと、悲しかったこと、などをパートナーに話すことが怖い。
言葉が喉に詰まり、話そうとすると苦しくなる。
そんな体験はないでしょうか?
なぜこれが起こるのか?どうすればいいのかについて今日のVoicyでお話ししました。
この記事はその解説です。Voicyと合わせて読まれるとより理解が深まるのでおすすめです。
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ぼくも妻に自分の素直な気持ちを話そうとすると喉に言葉が詰まり、うまく話せなくなり、時には涙が出て、感情が溢れ出しそうになります。
妻からの優しさを抵抗なく受け取ることが難しかった時期がありました。
今ぼくはコンパッション(思いやりや慈悲の心と訳される)の概念を大学の先生から学んでいる最中なのですが、この課題に関していいヒントをいただけたのでシェアしようと思います。参加しているワークショップはこちら。
他者からの優しさを受け取ると喜びを感じて、その人との距離が近づきやすくなりますよね。
例えば赤ちゃんが泣いた時、親にあやしてもらうことで気持ちが落ち着き、親にあやしてもらうことを心地よいことだと学習します。その結果、外の世界に冒険に行き、また怖い思いをした時は、もう一度親の元に戻りあやしてもらうことで愛着を蓄えます。
このループが幼い頃にグルグルと回り、愛情を受け取ることを心地よいことであると学習していきます。
ですが、他者からの優しさを受け取り、自分の素直な気持ちをオープンにすることが難しい人は、この機能が働いていないことがあります。
優しさを受け取っても(それが他者からでも、自分からでも)、過去の愛着学習が欠落している場合、過去の嫌な記憶が蘇り、優しさを受け取ることに恐怖と回避と抵抗を示します。
これが、Fear(恐怖)、Block(遮断、回避)、Resistance(抵抗)であり、頭文字を取ってFBRsと呼ばれます。
こういった方は他者からの優しさに対して防衛反応と不快感情を示し、その結果ストレスホルモンであるコルチゾールを分泌するのです。
FBRsを抱えている人はマインドフルネスの効果も薄いと言われています。過去の嫌な記憶が邪魔をして気持ちを落ち着かせることが難しいためです。
もし、過去に親などの大切な人に自分の気持ちを大切に扱われてこなかったならば、自分の素直な気持ちをさらけ出すことには大きなストレスを伴いますよね。
パートナーに自分の素直な感情を伝えることが困難である場合、こういった背景がある可能性があります。
ぼくは幼い頃、父親からよく叩かれ、口答えするなと言われ続けてきました。そのせいか、20代の半ば頃まで自分の素直な気持ちを誰かに伝えたり、誰かに頼ることに大きな抵抗を感じていました。
こういった場合、どうすればいいのか?
自分を形作った過去の生い立ちや体験を紙に書き出してみることが有効だそうです。
今の自分を作り上げた背景になにがあるのか?そこをメタ認知できれば、素直な感情まで手が届きそうな気がしますよね。
ぼくの場合、自分の生い立ち、幼い頃に起こった出来事、そのとき感じていたこと、それらすべてを妻に伝え、妻が黙って受け止めてくれた時、やっと解放された気がしました。
自分を縛り付ける恐怖、自分や他者かの優しさからの逃避、包み込むような優しさへの抵抗感。
それらとお別れできたような気がしています。
同じような悩みを抱える方の参考に少しでもなれば幸いです。
-本日のVoicy
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