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【読書感想文】生きるぼくら 原田マハ

今年はたくさんの本を読むことを目標に新年を迎えたので【読書感想文】シリーズの記事を書いていこうと思います。
これで読まないといけないと自分を追い込んでいます。

第一弾は原田マハさんの『生きるぼくら』について読書感想文書いていきたいと思います。

※一部あらすじに関する記載があります。ネタバレを避けたい方はタイトルに(※)のつく部分は飛ばして読んでいただけると嬉しいです。

この本との出会い

1月1日元旦にシューイチを見ながらお節を食べていたら面白いコーナーをやっていました。
出演している芸能人の方がイチ推し本を紹介していました。
その中で、飯豊まりえさんがこの
『生きるぼくら』原田マハ 著
を紹介していました。

私はもともと原田マハさんの本は何冊か読んでいたので
『あ!好きな作家さんの本だ!』
と気になり早速Kindleで購入して今年の1冊目に決定しました!

本の紹介と原田マハさん

いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生(あそうじんせい)。
頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。
その中に一枚だけ記憶にある名前があった。
「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」
マーサばあちゃんから? 
人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科(たてしな)へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた──。
人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく
by amazon

以上がAmazonに記載していた本の説明です。

番組シューイチで飯豊まりえさんの紹介は、
『お米が食べたくなるんです』
っと仰っていました。

今まで私が読んだ原田マハさんの本のイメージと大いにかけ離れていました。
私が今まで読んだ原田マハさんの本は
『楽園のカンヴァス』に始まり、
『たゆたえども沈まず』『ジヴェルニーの食卓』『異邦人』など・・・
美術に絡んだ話を読んできたので・・・
お米??
という感じでしたが、逆にそこにひかれて読むことにしました。

私の感想文(※)

主人公が自立していく為に重要になったのは人の為に生きることだと思います。
アテにして会いに行ったおばあちゃんは認知症を患っていました。
しかもおばあちゃんの家にすでに一緒に暮らすもう1人の孫にあたる女の子もいました。

主人公はこの2人と暮らしたいという思いで、2人に迷惑をかけない為に仕事を始めます。
また、おばあちゃんの思い出の"特殊な米作り"も始めます。

私も日々『誰かの為に』というのは活力になるので共感できました。
また、その活力で動いてる人は周りも自分の為にと手助けをしてくれる人もいるのだと思いました。
『人間は決して一人では生きれない、死ねない。』
と私がいつも思う言葉を繰り返し感じる事ができました。

私がこの本を読む少し前に祖母を亡くしました。
亡くなる2年前頃から、祖母の介護の手伝いをしていました。
そんな私の境遇がこの本の内容とリンクする部分がありました。

主人公のおばあちゃんが認知症の症状が進行してしまい、生活もままならなくなります。
日々の事を面倒見る女の子の孫が心配がゆえにおばあちゃんの『自我』を取り上げてしまう時期がありました。

私もひとつひとつ何かが出来なくなるおばあちゃんに対して、身内だからきつくもあったたし、何もできない子ども扱いをしてしまっていました。

本の中でそんな女の子を叱ってくれる人がいました。

『あんたはおばあちゃんを心配するあまり、おばあちゃん自身の人間としての誇りみたいなもんを、取り上げちゃってるようなもんだよ』

という言葉が自分のことように受け止めてしまって、今更ですが反省して少し寂しくなりました。

最初は”お米作り”の話と思って読んでましたが、私が通して思ったのは”人と人のつながり”の話だと思いました。

2人の孫が微力ながらおばあちゃんを支え、普通より面倒な"特殊な米作り"をやっていく。
絶対に2人だけじゃできてなかったと思います。
回りに助けられて、また二人も回りの助けになったり。
全く境遇が違ってもつながっていく人と人とのつながりにほっこりしました。

お米ができあがって、最初の一口の味見のシーンもほっこりしました。

そこは本当にご飯が食べたくなりました。

通してこの本のイメージはほっこりした本当にいい本でした。


舞台となる長野県茅野市の蓼科とは(※)

主人公の祖母が暮らすのは長野県茅野市の蓼科という地域です。

私は原田マハさんのの美術品もそうですがその景色を一度見に行きたいと思わせてくれる文章が好きです。
今回もこの本を読んで一番に思ったのは長野に行きたい!と思いました。
(浅はかな感想ですみません汗)
長野は高校の修学旅行でスキー合宿に行ったきり行ったことがありません。
しかも行ったと行ってもスキー合宿なので私の見たことがある長野は雪、雪、雪!!に尽きるわけです。
そんな私の真っ白な長野のイメージががらっと変えてくれた本でした。


おばあちゃんが二人の孫に見せたいと行って連れていく場所があるのですが、それが奥蓼科にある『御射鹿池』です。

『御射鹿池』は日本画家の東山魁夷が書いた『緑響く』のモチーフになった場所だそうです。

リンクから実際の絵と御射鹿池をぜひ見比べて見てください。
本当にどちらも美しくて以前岐阜でみた明神池の透き通った池を思い出しました。

ここは絶対に行きたいですね。
御射鹿池に行って、長野県信濃美術館で『緑響く』の絵も見る旅行がしたくてワクワクしてきました。

お米の話だと思って読み進めていたらやっぱり原田マハさん!
日本画がでてきて嬉しかったです。

五つ星評価

出版社 : 徳間書店 (2015/9/4)
発売日 : 2015/9/4
文庫 : 423ページ

世界観(景色) 4.5★
テンポ・長さ  4.5★
意外性    2.5★
トータル    4.5★

今後この項目を増やしてはいきたいですが、今回思いついたポイントで五つ星評価を勝手ながらつけさせていただきました。

世界観(景色)は本当は5★つけたいが・・・1冊目なので基準として4.5にしました。
長さは長編すぎず私はちょこちょこ読みでも3日で読み終える短さと、展開のテンポの良さでサクッと読めました。
意外性はとくになく、日常的なので低めにしました。
トータルは5よりの4.5★です。

結果私の好きな本にランクインしました。

まとめ

今年まず、たくさんの本を読もうと思いました。
ただ読むだけだと、挫折しがちなので読んだ本の読書感想文を書いて行こうと思いました。
今年1冊目に選んだ本が期待以上に面白かったのでこれはさくっ読書感想文かけるなと思っていたのですが・・・これが難しい(汗
序章の感想だけで3000文字超えてしまってこれではダメだと思い、まとめ直してみましたがそれでも読むに堪えない読書感想文になりました(涙

しかし、これを頑張って続けることで文書力と読解力がつくと思って今年は続けていきたいと思います。

読んでもらえる人ができますように…

ありがとうございました。
あつぱんだ。

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