見出し画像

近所でオリンピックに触れる

自転車ロードレース女子を近所の沿道で見た。
4歳の娘に「近所でオリンピック」という、またとない経験をさせたくて。

いつものお散歩・買い物の延長のような感覚。ママチャリでうろうろと、見慣れた景色がどこもかしこも通行止めになる雰囲気を味わいながら。
パラパラと人が増えてきた。でもギューギューにはならない。
スーパーのコープでイチゴシャーベットをたべてのんびり待つ娘。コースの柵を見るとどうやら交差点で右折するポイントのようだ。先導車・関係車がたくさん通り始める。ヘリコプターの音が近づいてくる。いよいよかな、ワクワク。コロナだし、詳しくないし、お散歩の延長だし。一歩引いたところから見ればいいやと構えていたら。

なんと!
ボランティアの方が、「小さい子は見えないでしょー」と娘だけ手招きしてくれました。迷わず私から離れ、ボランティアのおばあちゃん(娘から見れば)の隣へいく娘。
そのボランティアさんはもう一組兄弟も前に連れてました。
子供の前に立とうとするおじさんに不公平だと文句言われながら、線からはみだして見ようとするおばさんを注意しながら、よくもまあこんなリスキーなはからいを!
最前列で見せていただくというスペシャルな経験をさせていただきました。オリンピックに触れる以上にボランティアに触れるが大きな経験となりました。

選手も関係車もすべて走り去り、沿道の人もすぐに散っていきます。
そのおばさまは二日間のボランティアだったそうで、お疲れ様でした、ありがとうございました、を向き合って二人で伝え、記念写真も撮らせてもらいました。
もう一組いた兄弟のママも丁寧にお礼していました。

「やっぱ小さい子に経験させてやりたいからねー!」と。
未来ある子供に貴重な経験をさせることが公平といわんばかりのポリシーが素敵で泣きそうになりました。

2日前自転車に乗れるようになったばかりの娘。
この沿道は、自転車を買いに30分かけて歩き、帰りは補助輪なしで一時間以上踏ん張って押して(腰かけて)帰った道。
TSUTAYAにDVDを借りに頑張って歩く道。

いつもの景色をオリンピック選手とボランティアさんがスペシャルな日にしてくれました。

交差点を猛スピードで曲がる選手達ありがとう。
準備に携わった方々ありがとう。
始まるまで美味しい時間を過ごさせてくれたコープありがとう。

そしてボランティアのおばさま。
娘が人生初めてお世話になったボランティアさんがあなたでよかったです。