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学科試験後1週間、講座開始までの学習


はじめに

noteやXで度々書いているように、私は近年の合格率の低下に関係なく製図初受験生が一発で合格することは可能だと思っています。

実際毎年指導している多くの製図初受験生が1年で合格しています。

ただそのためには学科試験終了から講座開始までの1週間、やるべきことをやっている必要があります
その、やるべきこと、について書きたいと思います。

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長い学科学習の後、製図講座が開始するまでの1週間くらい軽く息抜きしよう、という気持ちは痛いほどわかります。
講座開始後の10週間に集中するためにも英気を養う必要はあるかもしれません。

しかしこの講座開始前の1週間はとても重要な1/11、製図試験までに学習可能な時間の約9%に当たります。

試験の概要ややるべき事など把握出来ている既受験生ならばともかく、全くの0から製図の学習をする方にとってこの時間のヴォリュームは無視出来ないほど大きいものです。

もしどうしてもこの1週間は休みたいんだ、という方は1年での製図合格の可能性がそれなりに低くなる、という認識は持った方が良いかもしれません。

合否を分ける、くらいの学習

統計を取っているわけではありませんが、毎年試験後のガイダンスで内容を伝えてそれを講座開始日までに実施してくる受講生は7割くらいが合格していると思います。

一方、実施してきていない受講生は2割も合格していないように思います。

実施してこなかった受講生も決して講座開始後の学習時間が足りないとか理解度が低いとかではありません。
私からするとただただ最初の出遅れを取り返せなかったな、という感覚です(先日のポストの内容)。

自分自身で右も左もわからない中取り組む学習がそこまで大事なのか、と思われる方もおられると思います。
しかし右も左も分からない中でやるからこそ意味がある、と思います。

何をするべきか

ひとことで言えば、「作図」です。
1枚で十分です。

ただし、いかに考えながら実施出来るかが重要です。

まず、製図板の使い方がわからない方もいるでしょう(ガイダンスに参加する方は説明を受けるでしょうが)。
道具がない方もいるかもしれません。
でも、とりあえずやってみてください

考えるべきことは
①何を描いているのか
②どういう手順で描くべきなのか
③「何が」「どこが」わからないのか、描きにくいのか

以上3つです。

①:何を描いているのか考えようと思えば、まず「何を描かされるのか」=「製図試験とはどういう試験なのか」がわかる必要があります。
そのため、とりあえずやる前にある程度製図テキストを読み込む必要があります。

そこで平面図が3面と断面図がいることやエスキス含め6.5時間でやりきらないといけないことは理解できるでしょう。

また、1枚描くと言っても適当に描けば良いわけではありません。
写すだけなら根気のある小学生にも可能です。

②:作図には手順というものがあり「何から描き始めるのか」「どういう順番で描くのか」は重要であり、また、「なぜそのような手順なのか」考えることにも意味があります。

これを実施するためには「正しい図面の描き方」などのテキストに目を通す必要がありますし傍に置いて確認しながら図面を描く必要があります。

③:①、②を通して「わからないこと」が山ほどでてくるはずです。
この山ほどでてくる「わからないこと」こそが重要であり講座開始前に認識しておいてほしい事柄です。

つまり「作図」を通して「わからないこと」のメモを作ることこそやるべきことです。

なぜ重要なのか

初回の講座は作図講座です。
自身で取り組まずとも手取り足取り教えてもらえることになります。

ただその講座がどれだけ身になるかは
「何がわからないか」わかっている人
と、
はじめての内容をなるほどと聞く人
で雲泥の差
が出てきます。

なるほど、と思ってはじめての内容聞く場合に「何がわからないか」認識出来ないことは製図試験に限ったことではありません。

作図に関しての講座は初回のみで以降は有料講座がお盆にあるのみです。
何も準備せず初回講座に臨むと宿題や2回目講座で出てくるであろう「作図」に関しての疑問点、解決すべき内容への抜本的な対処はお盆までずれ込むことになります。
つまり、それだけ「作図力」の達成に時間がかかることになります。

一方初回に「何がわからないか」わかって臨んでいればその初回に解決出来る可能性が高くなります
少なくともお盆の作図講座で確実に作図への不安はなくなる状態に持っていくことが出来ます。

ある程度の「作図力」達成に時間がかかるということは、こと製図試験においては致命的な不合格要因になりかねません。

ある程度の「作図力」=具体的には作図スピードです。
作図スピードの重要性については「製図試験に合格する受講生の共通点」で触れていますが速く書けるということは作図以外の学習に当てることが出来る時間が増えるということを意味しています。

つまり早い時期に作図スピードを習得していればいるほどエスキスや記述の学習に時間がさける=本試験を解くための本質的な学習が出来るということです。

何度も書きますが、11週間しか学習できない中においては何の学習にどれだけ時間を割くことが出来るかは合否を左右する重要な項目です。

先々のやりたい学習に効率よく時間を割くために初回の講座に対して最善の準備をすることは1年で試験を終えるためにはとても大事なことなのです。

まとめ

図面を1枚描くだけ、ですが、結局テキストを読み、作図テキストを参考にしながら実施する必要があるため短時間では終わりません
最終的に2.5時間が目標の作図も、最初の1枚は10時間かかる、という人もいます。

つまり、何もわからない中で行う「作図」は真面目にやろうと思えば1週間はかかる学習です。

しかし、繰り返しですが実施してくる方は初受験といえどもスムーズに製図学習に入っていけるためそれだけ合格する可能性も高くなります。

講座開始前までの学習、是非お考えください。

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