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会社にいたいおじさんを減らす方法を考えてみた

今日は2020年4月28日。連日テレビにはほとんど人のいない渋谷や銀座が映っている。
電車はどこも空いている。
2月末で勤め人を辞めてみて、朝晩の混んだ電車に乗らなくていいことが本当にうれしいし、実際大きなストレスの元だったのだなと改めて思う。
こういう人間がいる一方で、職場が最も寛げる場所だという人も実際多く存在していて、「出勤したがるおじさん」についてのツイートをたくさん見かける。@WMSC_OFFICER さんはこれを「出勤DNA」と名付けた。

このnoteの目的は、以下について考察すること。
今の社会状況は出勤することが目的化したおじさんの群れを止められるのか?
言い換えると新型コロナが及ぼす社会的心理的影響は出勤DNAに優先するのか?

暇つぶしに読んでもらえると幸いです。

1.出勤おじさんの行動を決める要素


※ ここでの「出勤おじさんの行動」とは「首都圏のラッシュアワー時間帯に平日週5日通勤すること」と定義します。

※以下の項の記述は深津貴之さんのnoteの受け売りです。リンクはこの項末尾に記載しています。

行動=動機×実行能力×きっかけ

動機は3軸
(1)楽しい、痛いなど「快楽の追求」と「苦痛の回避」
(2)安全や将来の見通しなど「安心の獲得」と「不安の解消」
(3)尊敬や軽蔑など「承認の獲得」と「孤立からの脱出」
↑これらモチベーションは等価ではない。例えば「苦痛を回避」するモチベーションは「何かを獲得」するモチベーションよりもはるかに強い。
「現在」に関するモチベーションは「未来」に関するモチベーションよりも優先される。
金銭のモチベーションは価格が上がるにつれて鈍化しやすい。
社会的な賞賛は想像以上に強い力を発揮する。

実行能力の軸は多様。しかも全ての障害がクリアされて初めて実行可能となる。
・時間
・金銭
・身体/物理的
・精神/認知的
・倫理性
・非日常性 ←今回は除きます

(以上、「ユーザーが行動を起こす条件の話」深津貴之さん より抜粋)

2.動機の分析

3軸を順にみていきます。
(1)「快楽の追求」と「苦痛の回避」
3密どころか一塊の肉として運搬される通勤電車に好んで乗る人はいないのでこの軸でのコロナ後の在宅動機はプラス方向に極大です。(と言いたいのですが、始発駅から乗る、グリーン車などの差額を払って座る、もともと時差通勤でそこまで混雑していないなど、通勤を苦痛だと感じていない人にとってはこの軸の評価は分かれるのかもしれません。)

(2)「安心の獲得」と「不安の解消」
通勤おじさんはほぼ日本型雇用・人事評価制度の組織に所属していると思われるので、「他人と違う行動をとる」ことがおじさんの精神の安定に良い方向に作用する可能性は極めて低いです。そこで「他人と同じ行動をとる」ことと「新型コロナに感染するリスクを増大させる」ことをてんびんにかけるわけですが、「自分のリスクを正確に把握できない」ため「実際よりも低く見積もってしまう」状態にあると思われます。
というのも、感染リスクは日々変化しています。既往症や居住地など属性によって係数も異なる。何より感染者数は2週間前の結果であり、今日現在のリスクを示していない。
そもそも健康診断の結果のように自分自身の数値を突きつけられても行動に移さないおじさん達です。自分に個別化していない数値を我が事として感じる想像力はあまり期待できないでしょう。よってこの軸でのコロナ後の在宅動機はプラス方向に小です。

(3)「承認の獲得」と「孤立からの脱出」
この軸については、「誰からの」というサブ軸を加えて、
・所属組織からの承認獲得と所属組織での孤立
・家庭での承認獲得と家庭での孤立
・社会からの承認獲得と社会からの孤立

で考えます。
(この3階層での価値観があまりにも一致していないことが、このような災害時に問題解決を難しくする要因ではないでしょうか。このズレを少しでも小さくしたい、これを4月に設立したばかりの株式会社PLOWが解決すべき課題の一つと考えています。)

所属組織との関係では通勤することが承認獲得であり孤立を避ける方法であることは間違いないでしょう。コロナ後の在宅動機はマイナス方向に大です。
一方で相反する状態にあると思われるのが家庭での状態です。感染リスクを避けるという意味では在宅が家族の承認を得る選択のはずなのですが、元々家庭で孤立しているおじさんにとっては選択するしないにかかわらず孤立状況は変わらないわけです。
感染を避ける行動という意味では暗黙の承認(要は無視)をされても、「家にいる時間が長いこと」そのものは評価されていないおじさんが多いと思われるので、コロナ後の在宅動機としては(家族との関係によりますが)マイナス方向に中〜プラス方向に小というところでしょうか。
深津さんによると「社会的な賞賛は想像以上に強い力を発揮する」そうですが、在宅で頑張っているのはおじさんだけではないことを考えると、社会との関係では在宅動機は大ですがモチベーションはそれほどでもないような。
全体としては、家庭だけでなく所属組織においてもおそらく心理的安全性のある状態ではないと思われるため、この軸の動機付けはそもそもとても弱いのではないかと推測できます。
よってコロナ後の在宅動機はプラス方向に小です。


3.実行能力の分析


・時間
生産性の向上、組織風土など、残業含めた拘束時間と評価が事実上相関している組織がまだまだ大半でしょう。どの要因も変えるには個人の努力だけでは難しいものがあります。マイナス方向に大
・金銭
恒常的に残業代が発生する働き方をしている人にとってはマイナス方向に大だが、基本おじさん達は中間管理職が多いので残業代は関係ない(はず)。よってプラマイゼロ
・身体/物理的
体の調子がいいと感じる人は多いでしょう。リモートのためのデバイスに悪戦苦闘している中高年の人は多そうです。個人差が大きいかな。生活リズムの維持も課題です。全体としての評価がむずいですが、プラス方向に中
・精神/認知的
「わかっちゃいるができない」おじさん達を動かすにはどうすればいいか?
明日の出勤をやめてもらうためにはやはり外からの圧力だと思う。
良くも悪くも組織に従う人たちなので、社会全体が一気に在宅に向かえば何も考えずにそこに乗っかる気がする。やはり在宅勤務を可能にする(法制度も含めた)労働環境の整備が全て。マイナス方向に中
・倫理性
通勤するということ、特に「3密」は倫理的にタブーになっていく可能性は高いと思います。社会は結構不可逆的に変化するものだと思う。名前が付けられた概念については、特に(ハラスメントとか)。この抑止力は大きい。プラス方向に大。(なんかクイズダービー思い出した。分かる人は同年代だね)


4.まとめ(今後の可能性)


以上から、動機はそれなりにあるのに残業ありきの働き方、家族との関係性の脆弱さ、新しいことや変化を嫌うメンタルが足を引っ張る構造が見えてきました(当たり前で、わかってることだけど)。

空いた電車が快適だとか、体が楽だという軸は一見単純ですが、「快」に向かって行動するという「古い脳」(正確には即座核)の働きは侮れないところ。
在宅期間が伸びるほど在宅勤務という新しい行動が定着していくのでまずは在宅勤務の快適さを体験してもらい、「変える価値がある」と賛成の輪に加わってもらうこと。これにつきると思います。
おじさんたちは基本プライドは高く傷つき耐性が低いので、自分が嫌われている可能性が高いと判断するとコミュニケーションを避けて逃げ回る習性が強いようです。出社する必要性が低いのに出勤をしたがるおじさん達をなんとしても自宅待機させ、家族とコミュニケーションを取らざるを得ない状況にすれば、心配していたほど居心地も悪くなく、悲観的な思い込みだったことに気づく人も多いんじゃないかと信じています。


好むと好まざるを得ず、これからの仕事の進め方はPC苦手なおじさん達を猛烈な勢いで置き去りにしていくでしょう。せめて今リモート環境に慣れることだけでも、リストラ候補者リスト入りまでの時間の引き延ばしと再就職を有利にする方向に働くはずです。
在宅勤務に慣れることが長い目で見て自分の得になるという判断をされる方が一人でも多くなることを願ってやみません。

※ この文章は元々4月中旬には書き上げていたのですが、恥ずかし過ぎて公開できず、下書きのまま放置していたのを発見したものです。

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専業主婦23年・子ども3人ワンオペからいきなり1,000人規模の公的機関で育成人事7年/中高年,主婦,不登校生に一歩踏み出すきっかけを/ミッション:人と人が育ち合う社会をつくる/学びとか教育とかについて考える日々/植物図鑑で飲める人/twitter:@ATS_madame
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