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請負 と カスハラ

施主様と交わす「契約」の正式名称
「建築工事請負契約」には
「負」という字が入っています
  
この「負」の意味 若い頃 上司や先輩に
「俺たちは常に請けて負けるという
弱い立場だからこの字を使うんだ!
   
だから細心の注意を払って仕事をしないと…
気をつけろよ!」とずっと言われてきました
  
心持ちとして大事なことだと納得しながらも
『「恋」と「愛」の違いは 「心」という漢字が
「下」に位置するか?真ん中に在るか?で
「下心の有るのが恋」』という洒落と同じ
「言葉あそび」程度のものだと認識しています
   
本来の「負」の字の意味としては
もちろん受注者が発注者に「負ける」のでなく
発注者から受注者が請けた仕事を完遂する責任を「負う」こと
  
モチロン これは 
建築工事に限ったことではありませんが
   
特に「住宅建築」というのは
ほとんどの個人の施主様にとって
「一生に一度」の大きな買い物であり
   
希望も 期待も大きくなるので
   
その「夢」に応えるために
受注者である我々には誠意を以って
知見を活かし取り組む必要があります
   
   
ところで最近「カスハラ」という言葉を
メディアでよく見聞きします
   
過度な要求や理不尽なクレーム
さらには身体的な暴力まで含まれる場合もあり
SNSなどでも炎上している例も散見しますが
   
その結果としてプレッシャーやストレスで
精神的に追い詰められ 体調を崩し
そこまでとなれば やはり見過ごせません
  
請負契約の「負」という字と
カスハラの「被害者」に共通する
独特のネガティブな雰囲気を感じたので
ちょっと取り上げてみましたが
おかげさまで今までそういうことはありません。
   
自由設計の注文住宅をお手伝いしているので
ご用命頂くまでにかなりの回数と時間を掛け
打合わせを行い 

その結果 お客様も 私たちも 
お互いに人間性を理解しながら
相性のようなものを確認しながら

共通の目的に向かって一緒にやっていけそうか?を
判断することができるからだと思います

もちろんご縁の頂けなかったお客様も
一定数いらっしゃいますが
それさえもむしろ「自然なこと」だと思います

逆に ちょっとお会いしただけで決める
金額や仕様という条件だけで選ぶ
ネットショッピングと変わらないような
「家づくり」だとそうはいかないのかもしれません

これからは施主様も建築会社も
お互いに相手への敬意をしっかりと持ちながら
適切なコミュニケーションを重ね

信頼関係がしっかり構築できる
心身ともに健康的な家づくりが
より強く求められるのでしょうし
そうありたいと思います・・・

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