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RADIO Lolland Vol.4 Bocuse d'or Europe、クリスチャン・エリクセン、ライブ・コンサート

RADIO Lolland いまを生きるラジオ

〜デンマーク、日本、ときどき禅**

出会いの交差からうまれる気づきと発見、いま、ここにあることを楽しむRADIO Lolland。ニールセン北村朋子が感じること、時にはゲストをお迎えしてのクロストークを、デンマーク🇩🇰ロラン島からお届けします。

こんにちは!
今週は、アップロードが少し遅くなりましたが、昨日3月29日月曜日にRADIO Lolland Vol.4を公開しました。

今週は、ウクライナのこと、ボキューズ・ドール ヨーロッパ大会、クリスチャン・エリクセンのデンマーク代表復帰戦、ライブ・コンサートについてお話ししています。

ウクライナに関しては、デンマークでは約24,000人のウクライナ難民がきていて、大人と子どもが半々くらいの割合とのことです。このコラムを書いている3月29日現在では、約13,500人が滞在許可申請をしているとのこと。先週発効した特別法のもと、約450人が一時滞在許可を手にしています。
ウクライナ全体では、380万人もの人が国を追われており、デンマーク政府は、今後10万人以上のウクライナ難民が来ることを想定して準備を進めています。
一日も早い停戦の実現を祈り続け、できる支援を続けたいと思います。

デンマーク ボキューズ・ドール ヨーロッパ大陸予選で優勝!

続いての話題は、ボキューズ・ドールのヨーロッパ大陸予選で、デンマークが優勝したニュース!
ボキューズ・ドールという、料理界のオリンピックのような大会があるのを、みなさんご存知でしょうか?

Bocuse d’Or=「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」は、1987年に“現代フランス料理の父”と称されるポール・ボキューズにより創設されたフランス料理コンクールです。以来約30年にわたり、世界中のシェフ達に支えられ、料理人にとって最も栄誉あるコンクールとして成長してきました。

コンクールは、国内予選とそれに続く大陸予選(アジア・パシフィック、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、特別出場枠でそれぞれ開催)を勝ち抜いた24カ国の代表シェフが、2年に一度開催されるフランス本選(リヨン・シラ国際外食産業見本市内で開催)に出場することができます。コンクールの公平性を守るため、審査員は本選に出場する24か国から選出された24名で構成されます。

ボキューズ・ドールJAPAN事務局ウェブサイトより


http://www.bocusedorjapon.jp/about/

去る3月24日に、ハンガリーの首都ブダペストでヨーロッパ大陸予選が開催され、デンマークが見事優勝しました。チーム・デンマークを率いていたのは、多くの優秀なシェフを輩出しているSøllerød KroのBrian Mark Hansenシェフ。アシスタントはSvinkløv BadehotelのElisabeth Madsenがつとめました。
たった2か月の準備期間で素晴らしいチームをつくりあげて結果を出す。本当に凄いことです。
審査員の講評では、ソースの深い味わいが素晴らしかった、とのこと。う〜ん、食べてみたいですねぇ。
Søllerød Kroでは私も食べたことがありますが、レストランの雰囲気もサービスも、そしてもちろん料理もとても素晴らしいです。ミシュランの一つ星ですが、とても温かみのあるレストランです。デンマークに来ることがあれば、ぜひ試してほしいレストランのひとつです。

今年は、ロシアは出場停止となり、ウクライナは自ら出場を辞退する中行われました。

ちなみに、銀メダルはハンガリー、銅メダルはノルウェーが受賞。トップ10までに入ったチームが、来年リヨンで行われる本戦に出場します。

デンマークは、私が来た2001年頃は料理はぱっとしない国でしたが、2003年、2004年頃からニューノルディックキュイジーヌというムーブメントがデンマークから北欧全体に広がり、食文化が大きく変わりました。かつてのボキューズ・ドールはでフランス、ベルギーなどがトップ3の常連国でしたが、今では、北欧がトップ3を独占することもあり、デンマークはトップの常連国になるなど、食の世界地図を大きく塗り替えています。 デンマークは、SDGsの実践に基づき、食と農業のさらなる転換にチャレンジしていますので、その様子についても、また日を改めてお伝えしたいと思っています。


クリスチャン・エリクセンがデンマーク代表に復帰!

先週お話ししたクリスチャン・エリクセンが3月26日土曜日にオランダとの親善試合で代表に復帰しました。
後半の出場時には観客のスタンディングオベーションでピッチに迎え入れられ、後半開始2分でなんとゴールを決めて、格の違いを見せつけました。これには、デンマークファンだけでなく、オランダファンも大喜び!惜しみない祝福の拍手で包まれたそうです。
この試合が行われたのが、エリクセンの古巣、アヤックスのアムステルダム・アリーナだということも大きいと思います。テレビで観戦していた人も、感慨深い思いを抱いていたのではないでしょうか。 試合の結果は2−4でデンマークが負けたけれども、クリスチャン本人だけでなく、デンマーク代表、そして多くの人にとって記憶に残る記念すべき日となりました。

EURO2020の緒戦、試合中に心停止に陥ったエリクセン。本人だけでなく、ほとんどの人が再起不能ではと思ったのではないでしょうか。でも、こうしてピッチに戻ってきて再びプレーすることができている。本当に素晴らしいことだと思います。同じような疾患や、それ以外のケガなどで好きなことがなかなか続けられないのではないかと不安に思っているアスリートや多くの人たちに、大きな希望を与えたのは間違いないでしょう。誰もが、様々な事情を乗り越えて、好きなことを諦めずにいられる世界であってほしいものです。


生活に根付いた音楽という文化

私は、エリクセンの試合を実際には観ることができなかったんです。それは、地上波ではなかったということもありますが、ちょうど同じ時間帯に、我が家の息子(高3、19歳)のライブ・コンサートを観に行く約束をしていたので、そちらに行ってきました。

地元のロラン・ミュージックスコーレ主催で、息子はソロシンガーレッスンに特待生で入っています。高校で音楽と英語を専攻していて、クラスメートも音楽好きが多いという影響もあるでしょう。 今、高3なので卒業試験がはじまっていて、先週も論文を提出したばかりです。テーマは、音楽の社会における影響、といったようなことを話していました。

この日のライブでは、小学校低学年からシニアまで、総勢130名が参加していましたが、ジャンルもロックあり、テクノあり、ヘビメタあり、ポップスありと実に様々。ミュージックスコーレで学ぶ若者たちも、一つの楽器ではなく、ヴォーカルも含め、ギター、ベース、ドラムス、キーボード、パーカッションなど横断的にプレーできる人も多く、音楽の楽しみ方が実に多様だなぁと感じました。

私も、Vol.0の自己紹介でもお話ししている通り、日本で3歳から14歳までピアノを習っていたのですが、先生が厳しくて、怒られてばかりいて、レッスンも全然楽しくなかったんですよね。どんな曲を弾くかも先生が一方的に決めるし、レッスンに行く足取りは重かったです。ピアノが弾けるようになることは嬉しかったし、ピアノ自体は楽しかったんですけれどね。

それに引き換え、デンマークではレッスンから本当に楽しそうです。どんな曲を演奏してみたいか、歌ってみたいか。では、そのためにはどんなレッスンプランを組んだらいいか。そんなふうに、本人と講師とで話し合いながら決めていくし、楽しむことが基本なので、レッスン中に怒られる、なんてことはまずあまりないんです。そして、完璧も求めすぎない。その時に、その人ができる最大限を引き出す、そのためにお互いが努力する。その時のベストを尽くせて、参加している人も、聴きに来ている人がいればその人も、最高に楽しければそれでよし。そんなおおらかさがあります。

ライブの一部は、こちらからどうぞ!雰囲気を楽しんでいただけると思います。


完璧に揃うことよりも、それぞれが精一杯楽しんで、もちろん観客も楽しませて、魂が喜ぶ、そんなことを大事にしているのを、デンマークのライブなどにいくとよく感じます。それと、パーティなどでも、ただBGMを流すより、生演奏を入れたいと思う人もまだまだ多い。だから、アマチュアやセミプロバンドが活躍できる場面も多いのです。こうやって、子どもの頃から生演奏を聞き慣れていたり、楽器が身近にあると、興味を持つ人が増えるのも自然のなりゆきですよね。絵画や他の芸術、そしてスポーツなどもしかり。こうして文化は日常の中で醸成されていくのだと思います。


もしよろしかったら、今回も、どうぞリラックスして聴いてくださいね。

途中、我が家のわんちゃんの鳴き声が入っていますが、どうぞ大目に見てやってくださいm_ _m

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#DANSK #RADIOLolland #食 #サッカー #音楽

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