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2/25 半導体続き&私の市場観

こんばんは、アトレです。
先週は半導体のアレコレを一切の玄人目線抜きでお送りしました。今日も本業や家事で忙しい方々のための易しい半導体講座を進めます。今日は主に銘柄にフォーカスしますよー。後半では私の市場観についてもお伝えします。

まずは先週の半導体講座の振り返り。
半導体は
①レシピを考える人(ARMとか)
②献立を考える人(NVIDIA、AMDとか)
③料理を作る人(TSMC、UMCとか)
④料理器具を作る人(AMAT、ASMLとか)
⑤食材を作る人(信越、レゾナックとか)
大体こういうカテゴリーで分けられるかと思います。今日はそこから深堀りしていきます。

まず今週は②献立を作る人を説明します。
あえて3つにグルーピングします。
Aグループ(スマホ系)バチバチの覇権争いが絶えない死のグループ
Bグループ(メモリ系)調子の浮き沈みが激しいパリピグループ
Cグループ(通信、アナログ半導体系)堅実が一番の物足りないグループ
Dグループ(データセンター系)AIブームの申し子グループ

Aグループ
クアルコム(米) ーーシェア38%
メディアテック(台)ーーシェア30%
アップル(米)ーーーシェア15%
*いずれも22年時点の数量ベースのシェア


スマホにはAP(アプリケーションプロセッサー)と呼ばれるスマホの親玉がいて、あらゆる動作を束ねており、それを作るのがこれらの会社です。

2022年第1四半期のスマホAPサプライヤランキング、数量トップはMediaTek | TECH+(テックプラス) (mynavi.jp)
上記の記事によると、22年時点ではあるが、Mediatek、Qualcomm、Appleの順となる模様。

主にMediatekの方が中級価格のスマホに強く、Qualcommの方が高級価格のスマホに強いです。また、アップルは長らくクアルコムのチップを使用してきたのですが、独自路線で自社でも半導体の開発を行い、iPhone、Macなど徐々に自社製のチップを使用するようになってきています。

意外かもしれませんが、スマホの世界での販売台数というのはコロナ前に既に頭打ちになっており、減少~横ばい位で推移しています。これはスマホがどんどん進化して高級になる中で、人々の購入サイクルが伸びている事、世界でスマホを変えるようなレベルの経済国には大体行き渡った事が要因と言われています。

つまり、今後スマホ用半導体も高級化路線か、安価多売の路線かを迫られますので、この分野は成長は緩く、むしろ残存者によるシェアの取り合いが活発化しそうです。

Bグループ(NANDとDRAMがあってシェアが出しにくい)
なので、比較的大手を並べます。
サムスン電子(韓)
SKハイニクス(韓)
マイクロン(米)
キオクシア(日)

このグループの面白さは、まるで原油業界のように増産、減産を繰り返して収益が大きく波打つ事です。
業界首位のサムスンは現在絶賛減産中で、SK、マイクロンも減産する事で市場から在庫をわざと減らし、メモリーチップの市況取引価格が上がるように調整していると言われています。
実際、今期のサムスン、SKは減産している事で販売単価が上がり、急激に採算性が向上しています。

このグループは半導体の市況が良くなった時に必ず作りすぎて世界の在庫が大量に余り、慌てて減産する時に収益が大幅悪化し、経済が回復する事にようやく増産を再開して収益が大幅改善というサイクルを繰り返しています。メモリーはスマホと違ってあらゆる機器に使用される分、予め生産量を予想するのが難しい訳ですね。

従って、良い時と悪い時の業績がジェットコースターのような銘柄が多いので、短期投資に向いている銘柄かなと思います。

Cグループ
ブロードコム(Wifi、無線LAN、4G、5Gの通信)
テキサスインスツルメント(産業機器、車載などアナログICが得意)
アナログデバイセズ(産業用のアナログICが得意)
STマイクロ(車載半導体が得意)

ちょっとあまり耳にしない系の単語が多いかもしれません。例えば下町ロケットで有名になった無人トラクターを想像しましょう。

位置測定の為にGPS通信し、あらゆるパーツを動かずのにアナログICが使用され、駆動部の効率的な稼働や電力制御にはマイコンなどが使用され、事故なく運用するためのノウハウが車載半導体に詰まっているでしょう。
つまり、このような「数はあんまり出ないし、産業規模は大きくない」、但しアップルみたいな大手が急に参入するリスクは低い、というような市場で着実に成果を上げるローリスクローリターン系がこの分野です。

試しにTradingviewでコロナ前の2019年からの推移を見たところ、やはりほとんどの銘柄が半導体のインデックスとなっているSOX指数に劣後していました。
1位:AVGO(ブロードコム) +383%
2位:SOX指数(SOX指数)  +262%
3位:STM(STマイクロ)   +182%
4位:ADI(アナログデバイセズ)+92%
5位:S&P500指数(参考用) +88%
6位:TXN(テキサスインスツルメント)+62%
4G、5Gに絡むAVGOが最も市場の追い風を受け、その他の銘柄はSOX指数に及ばない結果でした。5年でこれなのでパフォーマンスは全然悪くないのですが、やはり半導体指数に負けるのは少し地味感が出るのがこの業界です。収益でも安定的に伸びている分安心感がありますね。
*Dグループは来週に回します。

次に私の相場感について説明します。
米国株はNVIDIAの決算を経て大きな山場を越えました。噂されていたNVIDIAの決算で材料出尽くしによる売り、というのもまだ起きていないようです。

ただ、このまま行くと3月初旬に大きなイベントが2つあり、金利の転換点を迎えるかもしれません。

それを説明していきます。
まずは以下の図をご覧ください、これは失業率が高い州と低い州が視覚で分かる図です。米国は西海岸、東海岸に人口が集中しており、中央部は人口が少ない州です。これを見ればもう分かると思いますが、、、、

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米国株・半導体を中心にファンダメンタルズ情報を発信します。 更新頻度:週1~2回 決済は、お申し込みをいただいたときに初月分が発生し、そ…

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