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11/4 株価の急騰が年末ラリーに至るか

こんばんはアトレです。先週のnoteでは週足ボリンジャーバンドマイナス3シグマからの上昇を期待していましたが、無事に反発があった事で胸をなでおろしております。

このNOTEでは、株式投資の初心者、中級者を主なターゲットとしながら相場の解説を行っております。イメージとしては、毎日ニュースやインフルエンサーの解説を聞かずとも、簡単に相場のトレンドが分かるような解説を目指しております。

先週は株価が急騰し、長い下落トレンドに対してムードを一変するような動きがありました。それに対しての考察を行います。
まずは、FOMCを経て、「利上げ見送り」&「現在の高金利が徐々に経済に影響している(インフレ低下効果が出ている)事」が市場参加者の中に意識され、「もう今後の利上げは無い」「インフレはもはや気にする必要がない」というセンチメントが強くなったと思われます。今は決算発表シーズンですが、金利が今後上がらないという事になれば、「今が最も金融環境が引き締め的で、今後更に悪くなる事はない」と解釈することができます。

事実、10年債利回りはFOMCから急落しており、弱い雇用統計も相まって、もう金利が上がらない事が浸透してきているように見受けます。
以下は10年債券利回りのチャートですが、緑のチャネルを派手に割れて、今はギリギリ白のトレンドラインで止まっております。ちょっと下落の勢いが急だったので反発が入りそうなところにいますが、金利に影響を及ぼしやすい経済指標で言うと、製造業(悪化中)、サービス業(まだ悪くはない)、雇用(まだ悪くは無いレベルにいるが悪化の兆しあり)、賃金(若干悪化中)という事で、もはや金利が高くなる要素が減ってきており、高い金利が維持されるか怪しいところにいます。


以下の図は青が実質金利、オレンジがSPY(S&P500)ですが、肝心な事は、青(実質金利)が下がる時、オレンジのSPYが急騰しています。つまり、実質金利が急落する時は株の上昇が見込まれる事が分かります。しかもこれ以上、名目金利(FFレート)が上がらない可能性が極めて高くなった為、今後実質金利が上がる可能性も低くなり、株にとっては追い風が続くと思われ舞うs。


この先に何が起きるか?
一気に引き上げてきた金利による経済への引き締め効果が徐々に出てくるので経済データは少しずつ悪化が続きます。事実、ISM製造業、非製造業指数を見るとかなり弱ってきている事が分かります。さらに、先週の雇用統計で、雇用も徐々に悪化しているだけでなく、賃金環境も確実に悪化しており、これから経済は悪化が続くものと見られます。

青=ISM製造業指数、オレンジ:ISM非製造業指数

そういった悪いデータが今後出るたびに「利下げ期待」という題目の下、金利が下がる効果が働くと思われます。結論を先に言うと、金利は緩やかに下落を始めた後に、急激に下落するタイミングが訪れて、そのタイミングが市場の暴落、或いはリセッションとなるでしょう。それまでの間は、若干火遊び的な感覚はありますが、「経済がそんなに弱っていないのに金利だけ下がる」というシチュエーションが続くと、株式市場にとっては丁度良い金融環境となり、上昇の期待値の方が大きくなります。

重要な事ですが、飽くまで「現在の強い収益を米国企業が維持できる場合」のみ、この先金利が下がる事で株高が期待できますが、どこかで企業の収益力が腰折れすると、途端にリセッションに突入もあり得ます。
その分かりやすい指標に、サームルールがあります。以前にも取り上げましたが、失業率の直近3か月の平均が、過去12か月の最低数字の+0.5%を超えるとリセッションに至るという計算方法で、過去のリセッションや暴落を的中してきた指標です。

上の図をご覧ください。
10月の雇用統計が発表された事で、直近3か月平均は3.73%になりました。一方、過去12か月の最低値は5月の3.4%です。つまり、平均値が3.9%に達する時が警戒ポイントになりますが、オレンジの線を見て頂くと、段々近づいており、上昇の角度がやや上がってきている事が分かります。従い、株高が仮に期待できても失業率が低く、サームルールに抵触しないレベルの時までかなと考えております。

次に、テクニカルで見ると、異なる視点も見えてきます。
このチャート(S&P500)から分かる事。
①白の下降トレンドラインを抜ける強い上昇
②紫の下降トレンドラインが一定のめどか
③オレンジは日足75EMAであり、反応しやすいポイント。過去はひげになって反発してきたが、今回は実体で超えており、上に行きやすい形か。
S&Pを見るからにはもう少し上昇余地が残っているように感じますね。


次にナスダック100

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