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今年は激戦!PGAツアー新人王レース

 PGAツアーのレギュラーシーズンも折り返しを過ぎ、年末に向けいろいろなレースが中盤戦に向かっています。
 今年はツアールーキーの初優勝が多く出ており、誰がルーキーオブザイヤー(新人王)になるかが興味あるところです。


1.昨シーズンのおさらい

 昨シーズン(22ー23)は、ホンダクラシック(現・コグニザントクラシック)でプレーオフの末に負けたものの、そこから上位に顔を出す試合が増え6試合でトップ5に入り、プレーオフシリーズもルーキーで唯一出場したエリック・コールが、トッド・ハミルトンに次ぐ史上2番目の年長者としてルーキーオブザイヤーに輝きました(1990年以降)。

2.今シーズンのツアールーキー初優勝

〇マチュー・パヴォン(ファーマーズインシュランスオープン)

 昨シーズンのDPワールドツアー、レーストゥドバイ上位10選手(該当者除く)の資格で今シーズンPGAツアーにデビュー。
 出場3試合目のファーマーズインシュランスオープンで、最終ホールで一時波乱を起こしそうなところもありましたが、気力を振り絞ってバーディーを奪い、PGAツアー初優勝を挙げました。

〇ジェイク・ナップ(メキシコオープン)

 PGAツアーカナダで3勝を挙げ、昨シーズンコンフェリーツアーポイント13位の資格で今シーズンPGAツアーにデビュー。
 フィジカル面の強さとゆったりしたスウィングから繰り出される豪快なショットでコースを力でねじ伏せ、嬉しい初優勝を挙げました。
 ナイトクラブの用心棒を務めた異色の経歴を持っています。

〇クリストファー・ゴッターアップ(マートルビーチクラシック)

 大学時代から名前が通った選手の一人、昨シーズンコンフェリーツアーポイント23位の資格で今シーズンPGAツアーにデビュー。
 最終日首位スタートでいきなり連続ボギーを叩くも直後に1イーグル2バーディーを奪いバウンスバック。
 終わってみたら2位に6打差をつける圧勝劇で栄冠を掴みました。

3.忘れちゃいけない33年ぶりのアマチュア優勝、ニック・ダンラップ(ザ・アメリカンエクスプレス)

 現在アマバマ大に在学中の2年生。
 スポンサー推薦で出場したザ・アメリカンエクスプレスで大偉業を達成。
 3つのコースを使用する大会の第3ラウンド、ラ・キンタで60をマークし首位に立つと、PGAウエストスタジアムコースでの最終日も重圧に耐えながらもクラッチパットを決めていく勝負強さも。
 同じ組のサム・バーンズや大学の先輩のジャスティン・トーマスが優勝争いから脱落し、前の組で回るクリスチャン・ベゾイデンハウトの追撃を振り切り、33年ぶりのアマチュア優勝を達成しました。

 以上4選手が現在のところ、ルーキーオブザイヤーの候補者です

4.今シーズンここまでハイレベルなのに、ひょっとしたら?

 昨シーズンはコールが優勝はなくとも安定した成績でプレーオフに進めたことが、ルーキーオブザイヤー受賞の理由となりました。
 ところが今年はもうすでに、PGAツアー初優勝を挙げたツアールーキーが3人、そして当時アマチュアだったダンラップもいます。
 これまでにないハイレベルのルーキーオブザイヤー争いです。

 ところがこれが更にハイレベルになるのかもしれません。
 今週NCAA選手権が終わると、卒業する4年生分のPGAツアーユニバーシティランクが確定します。
 おそらく1位はスタンフォード大卒予定のマイケル・トルビョンセンになるものと思われます。
 トルビョンセンも昨シーズンのオーベリと同様、いきなりプロ転向してツアー初優勝を挙げる実力の持ち主です(あとはラックがあるかどうか)。
 他にもジョージア工科大卒予定のクリスト・ランプレクトがPGAツアー推薦出場の上限がなくなるため、ここで実力を発揮しいきなり優勝というのも考えられます。
 ルーキーオブザイヤー争い、ここから熾烈を極めそうです。

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