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パリ五輪男子ゴルフ、日本代表は誰?


1.いよいよ始動、日本人男子選手

PGAツアー

 今週から始まったPGAツアー。初戦は資格のある選手しか出られない「シグネチャーイベント」のため、次戦のソニーオープン・イン・ハワイからフルフィールドの選手が争う大会になります。
 ここに出場する日本人選手は、以下の通りです。

〇シード権保持者
 松山英樹、久常涼

〇主催者推薦選手
 平田憲聖、岩崎亜久竜、金谷拓実、桂川優人、中野鱗太郎(アマ)、蟬川泰果

〇マンデートーナメント出場者
 大西魁人

 大西魁人はまずマンデートーナメントに出場し、ここで好成績を収めれば本戦に出場できます。

DPワールドツアー

 すでに開幕したDPワールドツアー、こちらも来週から再開します。
 今年初戦のドバイ招待も資格のある選手しか出場できません。次戦のヒーロー・ドバイデザートクラシックからになります。
 ここに出場する日本人選手は、以下の通りです。

〇シード権保持者
 川村昌弘、星野陸也

 現在、中島啓太は出場権繰り下げを待つ状況にいます。

2.五輪出場権の条件

 さてパリ五輪に出場するためには、以下の条件があります。
全米オープンが終了した時点での、世界ランク上位2選手
 これから半年の間、世界ランクを上げて行く必要があります。

3.現在の世界ランク

 さて現在、日本人選手の世界ランクを示します。

・松山英樹  46位
・久常涼   76位
・中島啓太  88位
・星野陸也  89位
・蟬川泰果 111位
・金谷拓実 115位
・稲森佑貴 180位
・石川遼  182位
・今平周吾 195位
 以上が、世界ランク200位までの日本人選手です。

4.松山は五輪出場に”消極的”、そうなると

 現在松山が日本勢で世界ランク最上位ですが、五輪出場になると消極的な姿勢を見せています。

 そうなると、五輪出場権は熾烈です。
 現時点での”首位”が久常になり、これを中島、星野、蟬川、金谷が追うという戦いになります。

5.久常は世界ランクポイント稼ぎで”有利”な状況

 世界ランクを決めるポイントは、PGAツアー、DPワールドツアーの順でポイント配分が高く、ここで戦う久常はポイントを多く稼げるので、この点でも優位に立てます。
 そしてもし久常が出場権を得たとなれば、昨年DPワールドツアー初優勝の地、ル・ゴルフナショナルで開催される”地の利”もあります。
 昨シーズンは欧州・中東・アジアなどを巡ってきた久常ですが、今年はアメリカ大陸を中心とした移動で済むため、少し負担が軽減はされます。
 しかし、PGAツアーはDPワールドツアーよりも大きな規模で行われるゴルフツアーであるから、自分を見失わないようにツアーを戦ってもらいたいものです。

6.星野、中島、蟬川、金谷はDPワールドツアーの結果が求められる

 2番手争いは混戦状態、その中で一歩リードしているのは星野です。
 先月行われたDPワールドツアー・オーストラリア2連戦とも単独2位に入る活躍を見せてすでに来シーズンのシードも確実なところまでレーストゥドバイポイントを稼ぎ、世界ランクも上昇しました。
 DPワールドツアーも2シーズン目に入り、優勝争いまでできるところまで来た星野。残り半年も活躍を残したいところです。
 一方中島、蟬川、金谷は出場できる試合が、星野や川村に比べて限定されています。ジャパンゴルフツアー賞金ランクで得たシード権よりも、昨年のシード権の方が、優先的に試合出場が可能なためです。
 ですからこの3選手については、出場できる試合は何が何でも結果を残さなければならないという”プレッシャー”がかかってきます。
 それをはねのけた時、吉報が届くことでしょう。

7.「松山英樹に、”憧れるのはやめましょう”」

 今の選手達は、松山に憧れてプロの世界に入った、練習ラウンドを一緒にやりたいなど一緒に行動したい選手が多くいます。
 今までの経験や練習方法を聞くのは大いに構いませんが、試合になれば話は別。昨年のWBC決勝のロッカールームではありませんが、コースで戦いが始まったら、松山に”憧れる”のをやめて、その日ごとの自分と戦ってほしいものです。

8.”国内限定選手”は、もう終わりか

 ジャパンゴルフツアーを主戦場としている選手は、世界ランクのポイントを多くもらえることは望めません。
 4月に行われるDPワールドツアー共催試合・ISPSHANDA選手権(静岡・太平洋クラブ御殿場コース)で優勝は必須。そして可能ならば全米オープン日本予選で出場権を獲得し、本戦で結果を出すことも必須でしょう。
 ただ”国内限定”で五輪を目指すことは、相当高いハードルを越えなくてはならないことは事実です。
 

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